ピラカンサの育て方

ピラカンサの育て方

ピラカンサは英名でファイアーソーンといいます。バラ科トキワサンザシ科です。ラテン語のままでピラカンサとされている場合もあります。原産地や生息地はヨーロッパの東南地方からアジアにかけてです。

ピラカンサの育て方

ピラカンサは日当たりの良い場所で育てます。日陰で育てると花付きが悪くなってしまいますし、実もあまりつかないです。枝も広がりますから、庭木として植える場合はなるべく広い場所に植えたほうが余裕を持って育てることができます。

耐寒性はある程度はあるものの、冬がかなり厳しい東北北部から北海道にかけては栽培するのは難しいといえます。土は水はけが良い肥沃なものを選ぶのがベストですが、特に選ばずに育てることもできます。土が粘土質の場合は腐葉土や堆肥を混ぜ込んでおくと良いです。

鉢植えは赤玉土を7、腐葉土は3の割合で混ぜ込んで使いましょう。それ以外の肥料は庭植えの場合、特に必要ありません。しかし冬だけは油粕とその2割程度の量の骨粉を混ぜたものを株元にまいておきます。鉢植えの場合はそれよりも多く肥料をまく回数があります。

開花前の3月から4月にかけて、開花後の6月から7月にかけて、実が色づく前の8月から9月にかけての年3回ほどです。与えるのは固形の油粕もしくは化成肥料でOKです。ここで気をつけなければいけないのは肥料を与え過ぎてしまうと枝が間延びしてしまうことで、

この間延びした枝が増えると花付きが悪くなってしまい、同じく実付きも悪くなります。水は庭植えの場合、雨が降らない日があまりに続くようであれば水やりすればいいですが、そうでなければ特に水やりしなくても大丈夫です。鉢植えは土の表面が乾いたらたっぷりと与えるようにします。

栽培する上でのコツはある?

自然樹形ではたくさん実がついて見ごたえはありますが、枝もその分増えてしまうので場所をとってしまいます。適当な大きさを保つためにも剪定をする必要があります。基本的な剪定は6月から8月までの間に行い、8月以降には剪定しないようにします。

翌年に咲く花芽は10月頃にできるのですが、直前に剪定してしまうとワキから枝を伸ばすために養分がとられてしまい、花芽ができにくくなってしまうからです。そのため2か月前である8月までに剪定を終わらせておくのが良いといえます。

切り戻す位置はあまりこだわらなくてもいいですが、大きくしたくない場合は枝分かれしている付け根でカットします。ある程度大きく茂らせたい場合は枝の途中から切ります。どうしようか迷ったら、寝ぐせのようにピンと突き出てしまっている枝をカットして樹形を整えればOKです。樹形を重視したいのであれば冬にも剪定を行ないましょう。

枝が伸びやすいので樹形を保つ場合はこまめに剪定をしてあげる必要があるのです。生垣などでも花を楽しみたい場合は1年目にめいいっぱい刈り込んで小枝をたくさん出させておき、翌年は春頃に樹形から飛び出ている枝を軽く整える程度剪定します。この作業を1年ごとに繰り返すのがポイントです。

種付けで増やすことはできるのか?

基本的には挿し木で増やしていきます。6月上旬頃から9月頃に今年伸びた枝の先端を10cmから15cmほどの長さにカットして土に挿します。太めの枝でも発根をよくしてくれますので安心です。土は鹿沼土か小粒の赤玉土もしくは挿し木用の土を使います。

種まきで増やしたい場合には10月中旬頃から12月頃にかけてピラカンサの熟した果実を必要な分だけ採取し、果肉を洗い流して種だけ残します。そのまま種まきし、発芽を冬の間にした場合は寒い風があたらないように室内に置くのですが、

この時暖房などを使っていないところに置いてあげるようにしましょう。暖房の風は植物にとってはあまり良くなく、枯れてしまうことが多いのです。ですから暖房を使ってないような部屋などに置いておくのがいいです。

春に種まきしたい場合は果肉をきれいに洗い流してしまった後で種を乾燥させないようにファスナー付のビニール袋などに入れて保管しておきます。冷蔵庫の野菜室が無難でしょう。種は一つの果肉に対していくつも入っています。

小さな種なので果肉をはずす時にはなくさないように気をつけます。種まきをする時にはポットを使うか、平鉢を使うようにするのが良いです。果実の香りはリンゴにも似ています。ピラカンサはいろんなものをあわせた総称ですが、

その品種には例えば庭植えすると3m以上にもなるトキワサンザシと鉢植えとして販売されているタチバナモドキ、トキワサンザシに似ているけれど葉と果実が一回りほど小さいヒマラヤピラカンサ、同じく鉢植えで販売されているのがハーレクインです。クリーム色やピンク色の斑が入る葉を観賞する小型の品種です。

またトキワサンザシの交配種であるモハベという品種もあります。こちらは鉢植えだけではなく、生垣としてもよく利用されています。赤い光沢のある実がとてもたわわになるのが特徴です。トキワサンザシ自体がたくさんの赤い実をつける木なので、その系統を受け継いでいるのでしょう。小型のピラカンサは盆栽としても人気があります。

ピラカンサの歴史を知ろう

ピラカンサは英名でファイアーソーンといいます。バラ科トキワサンザシ科です。ラテン語のままでピラカンサとされている場合もあります。原産地や生息地はヨーロッパの東南地方からアジアにかけてです。ピラカンサという名前の由来はギリシャ語で炎を意味するピルとトゲを意味するアカンサです。

これは秋に実る赤い実が炎のように赤いことと樹木全体にトゲがあることからそう名付けられたといわれています。日本に普及したのは明治時代中頃のことでした。果実が美しいので観賞価値があることと栽培する上での手間がほとんどかからないことから広く普及されていったのです。

ピラカンサはいくつかの種類を総称した言葉ですが、そのいくつかある品種の中でも最も古いといわれているものは中国が原産のタチバナモドキというものです。日本国内ではピラカンサというとトキワサンザシのことを指すことが多いです。ちなみにトキワサンザシは赤い実をつけますが、

タチバナモドキはオレンジ色の果実をつけますので、そういう点で違いがあります。庭木だけではなく、鉢植えや生垣やトピアリーとして利用されることが多いです。また樹高は2mから5mほど、開花時期は5月から6月頃で、果実は10月から2月頃にかけてたわわになります。

ピラカンサの特徴

ピラカンサの赤い実は実はそれほどおいしいものではありません。そのため、鳥がつつきに来るのですが、大量に食べられて全滅してしまうということがないのです。しかし食べた鳥が出したフンを通してピラカンサの種はあちこちにばらまかれることになり、そこで増えていくことができます。

つまり見た目がおいしそうに見える赤い実はピラカンサが生命をつないでいくための知恵なのです。日本国内でピラカンサというとトキワサンザシ、タチバナモドキ、カザンデマリの3種類です。この3つ以外にも園芸品種もあります。

病気にもほとんどかかることがない丈夫な樹木ですが、害虫のハマキムシだけは気をつけなければいけません。ハマキムシは葉を食べて穴だらけにしてしまいますので、見つけたら発生している葉だけではなく、枝ごと切ってしまうことが大切です。ハマキムシがいる場所はすぐにわかります。

ハマキムシの幼虫は2cmから4cmほどで糸を吐いて葉を袋状に丸めたり、数枚の葉をくっつけてその中で生活し、その葉を食べてしまいます。この場合、被害にあった葉ごと幼虫を取り除きます。ハマキムシは初夏から秋頃にかけて、春頃はアブラムシも発生することがありますから見つけたらすぐに退治しましょう。

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