ガマの育て方

ガマの育て方

多年草で、水中の泥に地中茎を伸ばし成長します。ガマの穂と呼ばれる円柱型の穂をつけます、冬には枯れて根茎のみになります。ガマの茎は円柱形で直立しています。古名ではミスタサとも呼ばれていますが、これは御簾草の意で、すだれに用いたことによるもの。アイヌ語ではシーキナといい、かつてアイヌは葉を編んでゴザにしていました。

育てる環境について

生息地は日本各地、北アジア、南ヨーロッパ、豪州、北アフリカとなっており、北半球の温暖な地域や豪州と日本の北海道から九州の広範囲に分布しています。用水路や休耕田、湖沼等の水辺に自生していることが多いです。寒さに強い植物であり、寒冷地以外は屋外でも越冬させることが可能です。ただし凍結するほどの寒さには耐え切れません。

冬場は一旦枯れたようになりますが翌年も生育するため、一年を通して水を切らさないようにすると良いでしょう。日本においてはいくらでも自生しているものであり、また昔は日常生活の様々な場面で役立てられてきました。また薬効成分があることも知られていたので、沢山の文献にその活用方法が残されています。

具体的なガマの活用方法についていくつか知っておくと、もしもの時に役立つかもしれません。例えば、乾燥した花粉を使ったものとして、約0.5リットルの水に、約5~10グラムの花粉をといたものを用意し、これを1日3回に分けて服用すると、下血や吐血に効くとされています。飲みにくくはなってしまいますが、乾燥させた花粉をそのまま1回1グラム程度、1日3回に分けて服用するというのでも構いません。

また火傷・鼻血に対しては、乾燥させた花粉を傷口に塗布して使います。生理不順・遺精・尿道炎には、乾燥花粉8グラムを、温かい酒で服用すると良いとされています。痔にも良いと言われており、乾燥花粉を豚脂で練って肛門に2~3回入れるようにします。

種付けや水やり、肥料について

ガマの育て方は種からでも栽培できますが、普通は株分けで殖やしていきます。用土は基本的には選びません。一般的な赤玉土でも構いません。ただしガマ自体の特性として、田んぼの土は特に相性がよく生育も良いようです。株分けや植え替えの適期は3~5月頃で、生育期の3~9月は屋外でよく日に当てるようにして育てて行きます。

それ以外の時期については、半日以上日が当たるところに置くようにすると良いでしょう。ただし、冬場の休眠中については弱光でも問題ありません。鉢で育てる場合には、直径24センチ(8号)以上のものを使うようにします。鉢は丸ごと水につけるようにします。水が鉢元が浸かるところまで深く入れます。その後は365日水を切らさないようにしてください。

ただし根茎が休眠中の場合はあまり気にする必要はありません。緩効性の化成肥料か発酵済み油粕を土の中に埋め込むようにして与えます。与える時期は、3~9月頃で、その頻度としては3~4週間に1度を目安にすると良いでしょう。ただ無くても大丈夫です。開花期は6~7月です。株分けや植え替えの適期としては3月がベストの適期なのですが、

真夏と真冬さえ避けるようにすれば、通年行うことが可能です。根鉢を崩さずにそのまま大きな容器に植え替える、いわゆる「鉢上げ」を行う場合は、植え痛みも少なくいので一年を通して行うことが可能です。ただ鉢に株が込み入り過ぎてしまうと、急に生育不良となってしまうことがあるので、毎年春には株分けをするようにします。

増やし方や害虫について

普通に水田地帯で見られる植物であり、用水路や休耕田に自生していることから、その繁殖力の強さがわかります。休耕田と言えばガマと言われるくらいで、稲作を休み始めた初年度から生えてきます。もしかしたらガマの発芽センサーと稲作の有無に何らかの関係があるのかもしれません。

種子自体は風にのって拡散されるため、ほとんどの水田の中にはガマの種が埋没していると考えられます。またヒメガマと呼ばれる種は湖沼や湿地に多く自生しています。ガマは種からも発芽させることも可能ですが、一般的には株分けで殖やすのがお手軽です。かなり繁殖力があるので、増やす事はそう難しいことではありません。

株分けや植え替えをする場合には、3~5月頃が適期となっています。生育期である3~9月頃には屋外でよく日に当てて育てて下さい。9~10月頃になってくると、果実部分が熟して花穂が赤褐色になってきます。同時に白色の冠毛のついた堅果状で胚乳のある長さ約1ミリ、幅約0.3ミリの種子が出来始めます。

その後、花穂の上方から順次離れるようになり、これらが風が吹くことに遠方まで飛散して行くようになってきます。生命力の強い植物で、病害虫については一般の植物ほど心配する必要はありません。日当たりと風通しに注意する程度でも十分です。晩秋から冬になると地上部分が枯れてしまいますが、耐寒性があって根茎が越冬します。翌年の早春頃になると、再び目を出し始めるようになります。

ガマの歴史

ガマは円形型の花穂が特徴的な植物です。日本全国各地の池沼や河川の水辺、原野の水湿地に群生する大形の抽水性多年草です。原産地は特に知られておらず、元々北半球の温暖な地域に自生していたものと考えられています。和名であるガマの語源は朝鮮語の材料を表す「カム」が、濁音化したことに由来しているとされています。

漢字名は蒲や香蒲と表記します。茎はすだれその他に利用されます。古名ではミスタサとも呼ばれていますが、これは御簾草の意で、すだれに用いたことによるもの。アイヌ語ではシーキナといい、かつてアイヌは葉を編んでゴザにしていました。蒲と人間との関わりの歴史は古く、日本神話の中においても登場してきます。

中でも日本神話の因幡の白兎の説話は有名です。島から島へと渡る際に、兎が鰐(サメ)を騙して海に並べさせ、その上をぴょんぴょんと渡って行きます。最後の最後になって騙していたことがバレてしまい、兎は全身の毛をむしり取られてしまいます。毛をむしり取られた兎が痛みに苦しんで泣いているところに、たまたま通りかかった大国主が、蒲黄を体につけるように助言しています。

昔は唱歌の「大黒さま」の中ではそれが「がまのほわた」と歌われていました。昔から様々な形で、人の役に立っており、火打ち石で火を付けていた時代には、穂綿を火口として用いたり、蒲の穂を乾燥させて蚊取り線香の代用として使われる事もありました。また茎や葉は、樽作りにおいて樽材の隙間に噛ませ、気密性の向上に利用される事もあったようです。また他にも「蒲の穂」は「かまぼこ」の語源ともなっています。

ガマの特徴

多年草で、水中の泥に地中茎を伸ばし成長します。ガマの穂と呼ばれる円柱型の穂をつけます、冬には枯れて根茎のみになります。ガマの茎は円柱形で直立しています。根茎は旬状根で頑丈な繊維状となっており、白色円柱状、径は約5~10ミリ、泥中を横走し各節より多数のひげ根を出します。太い地下茎からは、線形状の1.5~2.5メートル、幅1~2センチ程度の葉を垂直に叢生していきます。

この葉は線形平行脈となっており、青緑色でギザギザがありません。開花すると肉植花序は上方が雄性花穂、下方か雌性花穂となります。円筒形で、雄性花穂は3段、雌性花穂は1段、ときに連続またはやや離れて2段となり、各段の下部に狭い針形で長さ2~8cmの苞を1個もちますが、早脱します。ガマの花粉を漢方では蒲黄と呼んでいます。

この花粉は、薬草にする他、インドの一部や南太平洋の島では花粉を練ってパンのようにして焼いて食用にしている地域もあります。日本では、冬期のミツバチの食料として利用しているところもあります。その有効成分としては、ステロイド・チハステロール、酸のトランス・パラ・ハイドロオキシ桂皮酸、バニリン酸といったものが含まれています。

利尿、通経薬として内用されることがあります。また収斂性止血薬として、そのまま傷口や火傷に散布薬として用いられることもあります。また全草は、香蒲といって利尿薬として用いられています。地下茎はデンプンを含むので食料になるほか、若い茎と穂も食べられるといいます。その花粉は蒲黄と呼ばれる生薬で傷薬や利尿・通経作用があります。

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