ワサビの育て方

育てる環境について
ワザビには、渓流や汚れの無いきれいな湧き水を利用して栽培する”沢わさび”と、湿気の多い畑やビニールハウスを使用し栽培をする”畑わさび”があります。原産地は日本で、生息地は静岡県・長野県・島根県などの自然が豊かできれいな場所になります。一年中収穫することが出来ますが、きれいな環境でなければ育てる事が出来ません。
栽培をする場合は水質や水温、土壌などの管理が大変難しく、また、収穫するまでに大変な日数がかかってしまいます。また涼しい場所を好みます。生育に適する温度は10~20℃くらいで、水温が15~18℃の環境でよく育ちます。ベランダなどで栽培をしようとしても大変温度管理が難しいものなので育て方が難しくなってしまいます。
ある程度温度の変化などに対応することが出来ますが、気温が30℃を超えてしまうとなかなか生育するのは難しくなってしまいます。やはり涼しい環境など、あまり日当たりがなく暑くならない場所で育てる事で、しっかり生育することが出来るでしょう。直射日光を大変嫌い、常に薄日が当たるような場所を好み生息します。
特に真夏の管理は十分気をつけなければいけません。ベランダで栽培するのは大変難しいものですが栽培するのであれば光が直接差し込まない場所で尚且つ比較的明るい場所で育てるのが良いでしょう。また、周辺の気温が上昇してしまうのを防ぐ為にも熱が溜まってしまうのを防ぐ為に風通しの良い環境で育てる必要があります。
種付けや水やり、肥料について
ワザビを育てる場合、ワサビから株分けして取れた苗を植える方法と、種から育てた苗を植える方法があります。種から育てる場合は3月から10月頃が植え時になります。川砂と畑土を半分ずつ混ぜた土を使用して育てます。またワサビを育てる場合、水量の増減がかなり激しい場所では生育しにくくなってしまいます。
夏に水が蒸発してしまいそこに水を足していくという様な育て方をする場合は枯れてしまう場合があります。その為、常に一定の水量を保つ事が出来る場所でしっかり水量を管理しながら育てる必要があります。水位は土の上に2cmくらいあるのがベストの状態です。肥料を足す場合は、春と秋の生育が盛んな時期にやると良いでしょう。
チッソ分の少ない肥料を目の細かいネットなどに入れて使用します。夏は暑さで生育が減退するので肥料はあげなくて良いでしょう。なかなか環境への配慮が難しいものですが、適切な場所でしっかり育てるときちんと生育することが出来ます。やはりワザビを育てる場合、
一番気を使わなくてはいけないのが水をどの程度あげれば良いのかと言う事ではないでしょうか。なかなか自宅で栽培しようとしても難しいものになります。一番は流水の中で育てるのが良いのですが、やはり一般家庭で育てるのは大変難しくなります。その為、その環境を作るだけでも大変になってしまいます。常に水のある環境で湿潤を好む傾向にあるので、水やりには十分注意が必要になります。
増やし方や害虫について
増やし方としては種で増やす方法と株分けで増やす方法があります。種を撒いた後に発芽して混み合ってきたら間引いて間隔をあけて植えるようにしていきましょう。苗の状態で植える場合は、夏は風通しが良い場所、冬は保温に気を付けながら育てていきましょう。また、種を取る場合は花が咲いた後に約1ヶ月半位~2ヶ月の間で採取していきましょう。
種を採取した後に撒き時まで時間がある為、さやごと採集してしまい湿らせた川砂に埋めて貯蔵しておくと良いでしょう。株分けで育てる場合は、適期は9月下旬から10月中旬頃になります。育てる為には環境への配慮が大変難しい為に、枯らしてしまわないように十分気をつけながら生育を見守る必要があります。
また、ワザビの害虫としてアオムシがいます。アオムシは主に春先に発生して、葉を食べて成長します。その為、見つけ次第駆除しなくてはいけません。その為この時期はしっかり害虫にも気をつけながら育てる必要があります。害虫に葉が食べられてしまうと根は大丈夫でも見た目にもお粗末になってしまいます。
アオムシなどは良く発生する害虫になるので、早めに対策を打つ必要があります。また薬を使用する場合は使用条件を厳守しながら使用量に気をつけながら使っていきましょう。また防虫ネットなど使用して、外からの侵入を防ぐ方法があるので、しっかり対策をして育てる必要があります。また、アオムシだけではなくアブラムシなども発生しやすくなっているので育てる場合は注意しましょう。
ワサビの歴史
日本人の食生活にアクセントとして使われる”ワサビ”。お刺身などの料理には欠かせないものになります。そんなワザビは飛鳥時代から食されていたと言われています。当時のワザビは薬草として利用されていました。日本最古の律令集の「延喜式」の中にはワサビが、”山薑”と記載されており、
京の都近くの若狭、越前、丹後、但馬、因幡の国々から、税としてワザビが収められていたとされています。ワサビ(山葵)の学名はワサビア・ジャポニカと呼ばれており原産国は日本になります。全国各地の山の中に自生しています。1600年頃、静岡県の有東木(今の静岡市)で村の人が沢に生えていた野生のワサビを見つけて栽培したのが始まりと言われています。
1607年には徳川家康が駿府城に入場した時にワサビを献上した所、大変気に入って栽培を奨励し、また有東木から門外不出となったそうです。昭和初期には加工食品として開発が進められ当初は粉末状にした粉ワザビが販売されていました。その後練りワザビが販売され、現在では本ワザビを使用した練りワザビが主流になっています。
この様にワザビの歴史は古くからあり、様々な用途で使用されてきました。今では誰もが口にし、薬味としても重宝されています。つーんとした鼻に抜ける様な辛みがとても癖になる味わいになります。様々な料理に使用することが出来、大人の味になっています。何とも言えない辛みが大変おいしく、特に日本料理には大変合うものになります。
ワサビの特徴
ワザビの色は緑色をしており、香りは大変爽やかになっています。しかし何と言っても最大の特徴はあの抜けるような辛みでしょう。根茎をすりおろし使用すると何とも言えない辛みが鼻を抜け、大変良い味を出してくれます。ワサビは多年草で根の部分がいつでも収穫出来ます。寒くなった晩秋から冬が旬の時期になります。健康食品としても重宝されています。
この辛み成分には殺菌作用があります。その為、大腸菌や黄色ブドウ球菌や腸炎ビブリオ菌など、食中毒の原因になってしまう菌が増えるのを抑える働きがあるので食中毒予防にも効果を発揮してくれます。また、10種類以上もの香りの成分が含まれており、その為このワザビを使用する事で魚などの生臭さを消す事が出来、素材の風味を一層引き立ててくれます。
また、様々な料理の薬味としても重宝されている食べ物になります。さらに、ワザビに含まれている”ペルオキシダーゼ”という成分は、体に入り込んだ異物の解毒を促進する働きをしてくれるので、ガンなどの生活習慣病の予防に大変良いとも言われています。また、血液中にある血小板の凝集を抑制する働きがある為、血栓の予防もする事が出来ます。
この様に、体にも大変良い成分が含まれているので好んで料理に使用する人も大変多くなっています。日本料理に大変合う為、是非料理に添えてみましょう。一般の家庭でも料亭でも様々な場所で使用されており、日本人の口に大変合うものになっています。
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