ファレノプシス(コチョウラン)の育て方

ファレノプシス(コチョウラン)の育て方

学名はファレノプシスですが、和名をコチョウランとも言い、日本でランと言えば、胡蝶蘭を思い浮かべるくらい有名で、人気がある植物です。名前の由来は、学名も和名いずれも、花の咲いてる姿が東南アジアにいる、美しい羽を持った蛾の姿に似ていることから、この名前がつきました。

ファレノプシスの育て方

本来のファレノプシスは高温多湿の高山に、他の樹木に着生して生活しています。通常、花が咲いた状態で販売されているので、買って帰ったら、直射日光の当たらない、なるべく風通しの良い場所に置きます。

一年を通して室内で育てますが、夏のクーラーや、冬のファンヒーターの風が、直接当たるような場所は、避けるようにします。開花中は、肥料はあげず、一週間から10日に一度、水やりをします。

コチョウランに限らずラン類は、土ではなく根をミズゴケで巻いて育てます。これは、土だと冬場の土中の温度が極端に下がってしまうため、根を傷めてしまう可能性があるからです。コチョウランの管理には、冬場でも最低15度ぐらいが必要なため、それ以下になると根が枯れてしまいます。温室などが無ければ、午前中に陽のあたる窓辺などがおススメです。

花が終わった後はどうすればいいのか

通常ファレノプシスは、5月から7月くらいの春に花を咲かせます。開花期には水をやり過ぎないように注意しながら与え、同時に肥料を一週間に一回程度与えます。原液を1000倍から2000倍に薄めたものを用意しますが、最近では薄めずにそのまま与える液体肥料も販売されているので、どれが使いやすいのか、園芸店などで相談してみれば、自分に合った肥料が見つかると思います。

開花期が終われば、花茎を切って株を休ませます。二番花を咲かす事も可能ですが、その時には、注意が必要です。コチョウランは、伸びた花茎の下から上に向かって、順番に咲いてくるので、先端の花が咲き終わったら、花茎を切ってあげます。

この時に、ナイフやハサミに雑菌がついてると、切り口から菌が繁殖して、株全体を痛めてしまう事があるので、道具は十分に洗浄して、ライターなどで炙って滅菌してから使うようにすれば、菌の繁殖は抑えられます。二番花を咲かせる場合は、花茎を根元から三節残し、その上から切り落とします。

そうする事で、残った花茎からもう一度花芽が出てきて、開花します。ただし、二度花を咲かせると、株が痛みやすくなるので、葉が元気なく垂れ下がっていたり、葉にシワが寄ってふやけているようなら、花茎を根元から切り落とし、風通しの良い涼しい場所で、休ませた方が、来年花が咲きやすくなります。

また、プレゼントでいただいた鉢植えなどは、ほとんどが複数株の寄せ鉢になっているので、この時期に植え替えも一緒に行います。植え替えの方法は、鉢やポットから取り出し、古い水ゴケを全部取り除き、新しい水ゴケで根元を包み、今の鉢より一回り大き目の鉢に植え替えます。

この時に鉢と株の間にすき間ができるようなら、水ゴケを足してすき間を埋めます。来年も花を咲かせるために、早めに花茎を切り、冬の間しっかりと栄養を蓄え、株を元気にさせる事が、秋から冬にかけての管理において、もっとも大事な事です。

秋から冬にかけての管理と種付け

コチョウランは、ある程度の高温には耐えられますが、寒さには弱いです。秋から冬の管理には、温度管理は欠かせません。最低温度が10度を下回るような場所での管理は、避けるようにします。冬場など外が寒い時は、日中は窓辺の暖かい所に置きますが、実は夜になると、一番温度が下がるのが、窓辺です。

リビングの窓辺に置いて、人が居る時にはファンヒーターなどの暖房器具で室内の気温は上昇しますが、寝室に移動し暖房器具を切ると部屋の温度は急激に低下し、窓辺は氷点下になる事もあります。この温度差に耐え切れず、枯れてしまった話は、よくある事です。

冬場に枯らさないためには、なるべく昼と夜の温度差をなくし、夜はビニールハウスに入れるなどの工夫をしましょう。ビニールハウスがなければ、段ボール箱をかぶせるだけでも温度は全然違います。それもなければ、寝るときに鉢を窓辺に置いたままではなく、部屋の中央に移動させてあげると、少しは温度も違うと思います。

コチョウランの栽培において、この温度管理が一番大変で、次の年に綺麗な花を咲かす事ができるかどうかは、温度管理次第といっても過言ではありません。水やりも控えめにします。コチョウランは、その太い根で空気中の湿気を吸収して、水分を蓄えているので、極端に水分が多いと腐ってしまいます。

目安は、鉢に入っている水ゴケが乾いたらあげるようにします。冬場は二週間から一ヶ月に一回程度で十分です。表面が乾いていても中が湿っている事もあるので、棒状のものを差してみて、濡れているようなら水やりは控えます。コチョウランの種付けについては、基本的には子株は出ません。

ごく稀にわき芽が出たり、残した花芽の先端に高芽が出来ることがありますが、育ちにくいです。基本的には親株を大事に育てて毎年春に綺麗な花を咲かせるのが、コチョウランを育てる醍醐味です。日本の気候は、コチョウランを育てるのに適しているとは、決して言えませんが、その分翌年に花を咲かせてくれた時の喜びは、他の植物にはない満足感があります。

ファレノプシスの歴史

学名はファレノプシスですが、和名をコチョウランとも言い、日本でランと言えば、胡蝶蘭を思い浮かべるくらい有名で、人気がある植物です。名前の由来は、学名も和名いずれも、花の咲いてる姿が東南アジアにいる、美しい羽を持った蛾の姿に似ていることから、この名前がつきました。

原産は、東南アジアで、ヒマラヤ山脈や中国の高地など、高温多湿地帯の高い木に、着生して生息しています。多湿でありながら高いところにあるので、風通しがよく、あまり直射日光の当たらない場所を好みます。本来は開花時期は春ですが、品種改良によって現在出回っている品種は、一年を通して花を楽しむ事が出来ます。

ファレノプシスの特徴

生息地である東南アジアでは、他の樹木の枝や幹などに着生して生息しています。株の特徴は、一般的な他の洋ランにあるようなバルブがまったくありません。栄養分を蓄える事が出来ないので、他の植物に比べて管理方法が非常に重要になります。

葉も特徴的で、丸みのある肉厚の葉が、左右に伸びています。根の部分も他の植物に着生しやすい様に、一本一本が太くて長いのが特徴的で、土の中からではなく空気中の水分を吸収して生活してます。花茎が5センチほどの節を作りながら成長して、その先に花をつけます。

花も肉厚で、リップと呼ばれる唇弁を中心にして、ローアセパルと呼ばれる花弁を左右の下向きに2枚、ドーサルと呼ばれる花弁を上に1枚、ペダルと呼ばれる花弁を左右に2枚、合計5枚の花弁から出来ています。この形が上から見ると蝶々が左右に羽を広げているように見えるので、コチョウラン(胡蝶蘭)と呼ばれています。

花の色も白やピンクが一般的ですが、最近では加えてパープルやイエローなども、出回るようになりました。見た目の豪華さから、鉢植えを祝い事の送り物として、また切り花としても誕生日のフラワーアレンジや、入学式や卒業式などのコサージュに使われるなど、花もちの良さからプレゼントとしての需要があり、高級植物としても有名です。

ただ、他の植物のように、同じ株でもう一度花を楽しもうと思うと、温度や湿度、また日照管理など、専門知識が必要な部分もあるので、増やすことを目的として育てるには、園芸初心者には、難易度が高いです。その分手を掛けて管理してあげて、もう一度花が咲いたときの感動は、他では味わえない程の喜びがあります。植物好きなら、一度は挑戦してみたい品種です。

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