ミヤマホタルカズラの育て方

ミヤマホタルカズラの育て方

ミヤマホタルカズラはヨーロッパの南西部、フランス西部からスペイン、ポルトガルなどを生息地とする常緑低木です。もともと日本には自生しておらず、ヨーロッパから日本に入ってきた歴史があります。

ミヤマホタルカズラの植えつけ

ミヤマホタルカズラはほとんどの場合、種ではなく苗で流通していますので、種付けではなく苗の植え付けをすることになります。春から開花が始まりますので、その少し前の3月半ば~4月中に植え付けを行います。

土を全て落としてしまうと、やや根付きにくいことがあるので、根鉢は軽く崩す程度にしましょう。その際、粒状の緩効性化成肥料を、庭植えなら1平方メートルあたり75グラム、鉢植えなら用土1リットルあたり3グラム混ぜて、植え付けます。

用土は、市販の山野草用の土でも良いですし、自前でブレンドするなら水はけの良いものにします。自前でブレンドする場合、軽石小粒:硬質鹿沼土小粒(または日向土子粒):桐生砂小粒(または赤玉土小粒)を、同じ量か2:4:4の割合で混ぜて使います。この場合、赤玉土小粒はふるいで良くふるっておきます。

ミヤマホタルカズラの育て方と管理

ミヤマホタルカズラは高温多湿を嫌うため、日本では夏を越させるのが難しく、多くは梅雨くらいまでの一年草の扱いです。一年草の扱いであれば、育て方は難しくありません。

日当たりが良く水はけの良い場所に植え付けて、表面の土が乾いたらたっぷり水をあげるようにします。きちんと根付いたら、やや乾燥気味に管理した方が良く育ちます。過湿を嫌いますので、水の上げすぎは厳禁です。特に、庭植えの場合は、晴天の日が続かない限りは、水をあげる必要はありません。

日当たりの良い場所を好みますので、雑草はまめに取ってあげるようにしましょう。匍匐して育つため、除草を行わないと雑草に紛れて日当たりが悪くなり、きちんと育たなくなります。肥料は一般的な植物より控えめに施しましょう。

肥料を上げすぎてしまうと、根腐れの原因になりダメになってしまいます。土質はやせ土でもかまわないので、育て方にもよりますが、一年草として育てるなら、植え付けの際に施した肥料だけで十分です。一年草として楽しむのであれば、楽しめるのは梅雨の時期くらいまでになります。

花がらは他の植物と同様に、摘み取って上げる方がよいのですが、小さい花ですので大体でよいでしょう。もし多年草としての育て方に挑戦し、夏越しをさせるなら、場所を移動させられるよう鉢に植え付けるようにします。

花が終わったら、花芽が付いていたところを切り戻し、株を休ませてあげます。梅雨に入ったらミヤマホタルカズラが好む、風通しが良く半日陰で雨の当たらない場所に移動させましょう。

その後、夏を越したら、秋に用土1リットルあたり3グラムの粒状の緩効性化成肥料を与え、今度は日当たりが良いところに置いてあげることで、次の春に開花する可能性が高くなります。水は土の表面が乾いたら与えます。特に夏場の過湿には気をつけます。

このように、一年草として梅雨の時期まで気軽に楽しんでもよし、頑張って夏を越してもらい多年草として次の春に花を咲かせることもできる植物です。一年草として扱う場合、育てるのはとても簡単です。4月~6月くらいまでの長い間楽しませてくれます。

この場合は、日当たりが良く水はけの良い場所なら、お庭のどこにでも植えて良いでしょう。メインの花のかわいらしい引き立て役になってくれます。多年草として扱う場合、日本の高温多湿はかなりの大敵になるのですが、鉢植えにして居心地の良い場所に移動させてあげ、翌年の春に花を咲かせてくれれば、頑張って世話をした甲斐があります。

また、花が咲いていない間も、濃緑色の葉が目を楽しませてくれます。濃緑色の葉の中にパラパラと花が咲くため、少し地味であまり華やかさはありませんが、寄せ植えやロックガーデンの定番です。

ミヤマホタルカズラの種付け、栽培

ミヤマホタルカズラは苗で流通していますので、種付けはしません。このため、増やす場合にも種を取って種付けするのではなく、挿し木で増やして栽培します。栽培は、花の終わる5月終わりから6月中に行います。

栽培方法ですが、まず挿し木をする前日に水をたっぷりとやっておきます。挿し木当日、茎を切り取って、葉を2、3枚つけて挿し穂に調整し、30分ほど水あげします。その後、植物成長調整剤を切り口にまぶし、挿し木専用培養土にさします。

根が出るまでは乾かさないように水やりをします。発根するまで2~3週間ほどです。植え替えをする時期は、4~5週間ほどを目安にします。やはり過湿を嫌いますので、水はけの良い培養土に植え替えてあげましょう。

培養土に植え替えたら、年間を通して風通しが良い日向に置きます。夏の間は、半日向に置いた方がよいでしょう。ミヤマホタルカズラの挿し木はそれほど難しいことはなく、簡単に増やすことができます。

ミヤマホタルカズラの病害虫

ミヤマホタルカズラは、病気はほとんどありませんので、あまり心配しなくても問題ありません。つぼみから花の時期にアブラムシがつくことがあります。殺虫殺菌剤や殺虫剤を使って予防してあげましょう。

ミヤマホタルカズラの歴史

ミヤマホタルカズラはヨーロッパの南西部、フランス西部からスペイン、ポルトガルなどを生息地とする常緑低木です。もともと日本には自生しておらず、ヨーロッパから日本に入ってきた歴史があります。

日本にはホタルカズラという名前の多年草があり、ミヤマホタルカズラによく似た花を咲かせるのですが、種類が異なります。ミヤマホタルカズラはムラサキ科リソドラ属の木ですが、ホタルカズラはムラサキ科ムラサキ属の草です。原産地もヨーロッパと日本とで異なります。

また、ミヤマホタルカズラは海岸部などに自生するのに対し、ホタルカズラは日当たりの良い草地などに自生します。ミヤマホタルカズラがヨーロッパから日本に入ってきた頃は、流通が少ないのに対し人気があったため、なかなか手に入れにくい植物でした。近年は、流通も多く安定してきており、手に入れやすくなっています。

ミヤマホタルカズラの特徴

学名にちなんで別名ではリソドラともいいます。春から初夏にかけて、1センチ~2センチの星形の花を付けます。花色は何種類かあり、青一色の青花、青みがかった白一色の白花、花びらのフチが青色で中心が白の復色のものがあります。

復色のものはザ・スター、あるいはホワイトスターなどと呼ばれ、きらめく星のような雰囲気があるため、人気のある花色です。葉は濃緑色で、細長く硬い感触です。高さは15センチほどになり、そこから横に30センチ~50センチくらいに匍匐して育ちます。葉がたくさん付き、パラパラと断続的に花を咲かせ続けます。

冬の耐寒温度は氷点下5度くらいあり、雪が積もるような地域でも保湿と保温がされるので、冬を越します。ただ、雪が少なく凍土となるような地域では、さすがに冬を越すのが難しくなります。暑さにも比較的強いのですが、日本の夏の高温多湿には弱く、日本では夏を越させるのが大変難しい植物です。

そのため、常緑低木ではありますが、日本ではほとんどの場合、一年草として扱われています。葉が濃緑色でたくさん付き、花も小ぶりでパラパラと咲くので、メインにするには難しい花です。ただ、匍匐して育つため、寄せ植えなどでメインの花の足下を主張しすぎずに飾ってくれる、かわいらしくきれいな花です。

また、花が終わっても、濃緑色の葉が寄せ植えの足下を覆ってくれます。このため、寄せ植えやロックガーデンで重宝されます。流通の際に、「ミヤマ」をとってしまい「ホタルカズラ」で出回っていることがありますが、ほぼミヤマホタルカズラと考えて間違いありません。

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