シコンノボタンの育て方

シコンノボタンの耐寒性
植物は、原産となる地域で最も良く育つように進化してきました。シコンノボタンは熱帯や亜熱帯の植物ですから、どちらかというと暖かい気候を好みます。熱帯や亜熱帯の植物は、現地では多年生を持っていても日本では一年生の植物と見なされることが多いです。というのは、日本の寒さに耐えることができずに、冬に枯れてしまうことが多いからです。
このような植物の場合、毎年種付けをするか、あるいはポットを買ってきて植え付けをするのが普通です。シコンノボタンは熱帯や亜熱帯に生息する植物であるにもかかわらず、耐寒性があります。あまりにも霜が強いところではかれてしまう可能性もありますが、日本でも冬を越すことができる場合が多いです。
そのために、地植えをして楽しむこともできます。また、室内であれば問題なく冬を越すことができますから、毎年楽しみたいと思ったときでも種付けをする必要はありません。種付けで増やすのも楽しみ方の一つですが、耐寒性がありますから種付けをせずに、大きく成長させると庭が華やかになるでしょう。
シコンノボタンの基本的な育て方
シコンノボタンは7月から11月くらいに開花する植物です。この時期にきれいな花を楽しもうと思えば、4月から6月頃に植え付け、あるいは植え替えをするのが良いと考えられます。南国の植物らしく、日当たりの良い場所は好みますが、厳しい暑さは嫌うという特徴があります。
元々は低木植物として自生していますから、大木になる植物のような耐暑性はないと考えておいた方が良いです。暑さの厳しい地域での育て方としては、西日が当たらない場所に植えるのが良いでしょう。また、耐寒性はありますが寒さに強いわけではないという点に注意しなければなりません。
寒さに強いわけではありませんから、冬の育て方には注意が必要です。温暖な地域では屋外で冬を越すことはできますが、寒さが厳しい地域では冬を越せない場合が多いです。特に、霜が降りる地域では冬に枯れてしまうこともあります。霜が降りる地域では、10月中に彫り上げておいた方が良いです。
病気や害虫はほとんどありませんから、育て方はそれほど難しくはないと考えられます。病気になることはほとんどありませんし、害虫にやられるケースもあまりありません。害虫というと枝先にアブラムシが発生することはありますが、それほど深刻ではありません。そのままにしておくと大きく育ちます。
大きく育てたいのなら自然なままにしておけば良いのですが、あまり大きくしたくない場合には、まず剪定が必要です。剪定は4月から6月くらいの間に行います。植え替えをしたときに、適した大きさに剪定してやるのが良いでしょう。
また、植え替えをするときには、根鉢を小さくして新しい土で育てるようにしていくと、大きく成長するのを防ぐことができます。ですから、大きく成長させたいときには、根鉢を小さくせずに植え替えをすると良いです。
シコンノボタンを美しくする栽培の方法
シコンノボタンは剪定をしないと大きく成長してしまいます。大きくしようと思っているのなら、そのままにしておくのは良い方法だと言えるでしょう。ただ、3メートルから5メートルくらいにまで育つこともありますから、大きくなりすぎてしまうこともあります。
あまりにも大きくなると庭のバランスが悪くなってしまいますから、適当な大きさの状態で剪定をしていくのが良いと考えられます。剪定の注意点としてはいくつかありますが、まず時期を選ぶことが必要です。弱い剪定を行うのは4月から6月くらいで良いです。伸びすぎた枝を短く切り戻していきます。
このときには、花芽がすでに形成されていると思いますから、すべての花芽をとってしまわないように注意しなければなりません。株の高さを小さくすることもできますが、あまりにも小さくするときが弱ってしまう可能性がありますから注意が必要です。
たとえば、株の高さを半分くらいにまで小さくして栽培したいと思うことはあるでしょうが、そうならないように毎年剪定をしていくのが良いです。大きくなってしまった場合、半分くらいにまで剪定したいと思ったときには、4月頃にするのが良いです。5月や6月にすると、成長が遅れて開花時期も遅れてしまう可能性がありますから注意が必要です。
剪定は早めに行うようにこころがけたほうが良いです。良い場所に地植えをすると成長の勢いが強くなり、すぐに大きくなってしまいますから注意が必要です。地植えしたときには、できれば毎年剪定して大きくなりすぎてしまわないようにしましょう。
増やすのは難しくはなくて、挿し木をして栽培していくとすぐに増えます。挿し木をするときには大きな枝を2節くらい切手、大きな葉は半分くらいにまで切ります。そして、鹿沼土など、清潔な土に植えて栽培をしていくと根が張り、増やしていくことができるでしょう。
シコンノボタンの歴史
シコンノボタンは野牡丹の一種です。野牡丹の生息地は、熱帯や亜熱帯で、比較的暖かい地域が原産です。日本にも自生しているものがあり、たとえば南西諸島や小笠原諸島などに分布しています。世界的に見ても熱帯や亜熱帯ではよく見られる植物です。
日本が原産のものが観賞用の植物として出回ることもありますが、最近人気のあるものはシコンノボタンと呼ばれる品種です。これは歴史的に見れば、中南米の植物で、それが日本にもたらされるようになりました。野牡丹といった場合に、シコンノボタンも含まれることもあるようですが、分類で見ると少し系統が異なっていると言えるでしょう。
日本の入ってきた時期は不明ですが、まだ栽培されるようになったのは最近のことだと考えられます。熱帯や亜熱帯の植物の多くは日本の寒さに耐えることができないために、多年生の植物でも一年生の植物になることがありますが、シコンノボタンは日本でも耐寒性を持つために、日本で栽培されるようになったと考えられます。
シコンノボタンの特徴
シコンノボタンは野牡丹の近縁種ですが、全く同じではありません。シコンというのは「紫紺」を意味します。ここからも分かるように、濃い紫色の花を咲かせます。栽培の方法は鉢植えを行うことが多いですが、地植えで育てられる場合もあります。低木ですが、大きく育つこともあり、たとえば5メートルを超えるような大きさになることもあります。
南国の植物らしい葉をつけ、先端がとがっていて縦方向の葉脈がはっきりと見えることができます。おしべが長くつきだしているのが花の特徴です。野牡丹のおしべは短くて黄色いのと比較すると、長くて紫色のおしべがありますから、ここで区別することができます。低木として成長はしますが、風には弱い特徴があります。
風が強く当たると茎が折れてしまう可能性がありますし、また美しくない姿に育ってしまうこともありますから注意が必要です。これを防ぐためには支柱を立てて栽培するのが良いです。基本的には熱帯や亜熱帯の地域で育つ植物ですから、日本の寒さには耐えることができるとは言っても、あまり適したものではありません。
鉢植えにすれば移動させることができますから、冬の寒さの厳しい時期になったときには、室内に取り込んだ方が良く育ちます。温度が適していれば、冬でも花を咲かせることがあります。熱帯や亜熱帯の植物としては少し珍しいです。
-
-
クルクマの育て方
クルクマは歴史の古い植物です。原産としての生息地がどこなのかが分かっていないのは、歴史が古すぎるからだと言えるでしょう。...
-
-
レイランドヒノキの育て方
この木の種類としてはヒノキ科になります。園芸上の分類としては、庭木、花を楽しむ木、コニファーとしての利用があります。木の...
-
-
レナンキュラスの育て方
レナンキュラスはキンポウゲ科・キンポウゲ属に分類され、Ranunculusasiaticsの学名を持ち、ヨーロッパを原産...
-
-
アボカドの種を観葉植物として育てる方法。
節約好きな主婦の間で、食べ終わったアボカドの種を観葉植物として育てるというチャレンジが密かなブームとなっているのをご存知...
-
-
テコフィレアの育て方
南米にはたくさんの野生生物が生息しているとされています。そのなかでテコフィレアという植物があります。テコフィレアは、テコ...
-
-
キャベツの育て方
キャベツの原産地は、ヨーロッパといわれており、地中海沿岸からアジア方面を生息地としていました。最初に栽培されたのは数千年...
-
-
ハシカンボクの育て方
ハシカンボクは日本が原産とされる植物です。漢字で書くと波志干木となりますが、その名前の由来はわかっていません。また別名を...
-
-
玉レタスの種まき時期と育て方
レタスは一番馴染みのあるのが玉レタスで、夏に涼しい気候の高原でよく育つ高原野菜といわれています。レタスの栽培方法は、種を...
-
-
オキザリスの育て方
オキザリスはカタバミ科カタバミ属の多年性の植物です。原産地は南アメリカや南アフリカですが、非常の多くの種類があり、世界中...
-
-
ダイコンドラ(ディコンドラ)の育て方
ダイコンドラ(ディコンドラ)は、アオイゴケ(ダイコンドラ・ミクランサ)と言った別名を持ち、ヒルガオ科のダイコンドラ属(ア...
シコンノボタンは野牡丹の一種です。野牡丹の生息地は、熱帯や亜熱帯で、比較的暖かい地域が原産です。日本にも自生しているものがあり、たとえば南西諸島や小笠原諸島などに分布しています。世界的に見ても熱帯や亜熱帯ではよく見られる植物です。