ハクサンイチゲの育て方
育てる環境について
本来、山登りをしながら観賞する高山植物です。その開花時期にあわせて山登りに行く事が出来れば、一番いいのですが、様々な事情でそうもいかない場合があるでしょう。そして、どうしても栽培が容易ではないと言われる高山植物を自分のチカラで育ててみたいと一度は考えてしまいます。
上記でも何度も述べているように湿った草地や岩場などの場所を好む多年草なので、暑さや乾燥などに非常に弱いです。特に暑い夏を越すのが至難の技になります。とにかく細心の注意を払っての栽培になります。その育て方は、まず中部地方以北から東北地方の亜高山帯から高山帯に生息する高山植物なので、可能な限り同じ環境を整える必要があります。
自宅に温室が有れば、何の問題もないでしょう。もしくは自宅で冷房をし温度管理を徹底する方法があります。しかし、ほとんどの自宅には温室がありませんし、ずっと冷房を付けていると電気代がかさみ、こちらが寒くて仕方ありません。だからといって暑い場所では育たないので、自宅の中で何とか育てる場所を探してみましょう。
風通しが良く、また涼しい半日陰などの場所を見つけてください。育てる場所が見つかれば、山砂に約2割のミズゴケを混ぜた用土を用意して鉢植えにして育ててみましょう。これだけ栽培が難しいハクサンイチゲですので、出来れば観察日記を付けることをお勧めします。日々観察し成長していく様子を見ているだけで、愛情いっぱいに育てることができるでしょう。
種付けや水やり、肥料について
ハクサンイチゲは、春に芽を出し、それから開花していきます。夏は葉が茂っている状態です。この季節が開花時期になります。そして秋には葉が枯れ始め、冬には完全に休眠します。ですので栽培するのは、芽を出し始めた春頃から夏に向けてです。まず、苗を鉢に植え付けますが、鉢の中に入れる土をつくります。
上記で述べたように山砂に約2割のミズゴケを混ぜた用土を用意してください。そこに苗を植えます。または、鉢に軽石のみをぎっしり入れた状態で育てます。そしてその鉢の下には、庭石や敷石、石材など、あらゆる石を敷き詰めます。そうすることによって暑さや乾燥に弱いということから守ってあげましょう。
これはあくまでもお勧めの方法であって、他に暑さや乾燥から守る最適な方法があれば、迷わず実践してください。とにかく普通の環境では高山植物を育てることは出来ません。何とか開花するまで育てるためには、様々な方法で最適な環境を整えてあげる必要があります。また、乾燥に弱いので水やりは、しっかりしましょう。
特に決める必要はありませんが、朝、夕2回はあげるようにしましょう。また、常に確認し土が乾いていたら水をあげるようにしましょう。肥料は夏場は必要ありません。とにかく、暑さと乾燥に気をつけ、乾燥に気付いたら水やりをします。観察日記に花が咲いたという記述が出来ることを信じて、可憐な花を咲かすハクサンイチゲを見れる日を信じて育てていきましょう。
増やし方や害虫について
ハクサンイチゲを増やしていくには、株分けをします。愛情込めて大切に育てたはずですので、どんどん増やしていきたいですね。毎年株分けをしていくと元気にすくすくと増えていくでしょう。鉢で大切に育てた一株が咲く姿は、とてもかわいいですが、日本アルプスに堂々と絨毯のように咲き開くハクサンイチゲですので、栽培に成功すれば、きっと増えていくことでしょう。
それまでは、毎日丹念に育てていきましょう。自宅で大切に育てている場合、害虫がついてしまうことはあまりありません。もしついてしまったら適切な方法で早急に駆除します。考えてみると、日本アルプスの大地に根差し、水やりをされることなく、雨や露などで育ち、害虫を駆除されることなく、自然のチカラだけで、美しく咲いています。
それはまさしく高山植物ならではです。そんなハクサンイチゲを育てる為に、様々なことを述べてきました。自宅での栽培が難しいと言われている高山植物です。栽培したい、育ててみたいと考えるのも何かの縁です。今まで述べたことを、忘れずに愛情を込めて育ててください。
忘れていけないことは、暑さ、乾燥に弱いので、風通しがいい、涼しい場所を見つけ、半日陰のところで育ててあげることです。そして、乾燥すれば水やりをこまめにしてあげることです。さらに、毎日愛情を込めて観察してあげることです。これからの季節、育てるには最適です。今までチャレンジしたことがなければ是非、育ててみませんか。
ハクサンイチゲの歴史
お花畑のように、そして堂々と山のふもと一面に咲くハクサンイチゲの花言葉は「幸せを招く花」です。その花言葉のように憂いを帯びた白い花びらから漂うハクサンイチゲは、それはそれは華やかな印象をあたえてくれ、見る人すべてを幸せにしてくれます。高山植物の代表の一種であり、原産国は日本です。
その生息地は、中部地方より以北から東北地方に多く見られます。高山の湿った草原に、それは美しく、そしてかわいいお花畑としてあらわれます。その姿を見ることができる季節は、初夏の6月頃から真夏の8月頃です。日本アルプスでは長い長い冬の季節があります。その長い冬の季節の終わりを迎え、雪が解け始めた頃、
その雪解けを待っていたかのように、一面にその姿をあらわします。岩場や草地に、その生命力を誇示するように咲くハクサンイチゲは、まさしく夏の山の風物詩です。この開花時期にあわせて北アルプス白馬岳に登ってみると、必ず見つけることができます。また、日本各地に変種や近縁種があります。
そのひとつに四国地方の高山に咲くシコクイチゲがあります。そして東北地方の北部から北海道に咲くエゾノハクサンイチゲも有名です。3種とも少しずつ姿、形が違います。特徴を把握しておれば間違えることは、ほとんどないですが、それぞれの場所へ探しに行くのも楽しいでしょう。漢字では、白山一花、もしくは白山一華と表記します。その文字からも日本アルプス一帯に堂々と可憐に咲く姿が想像できます。
ハクサンイチゲの特徴
可憐なハクサンイチゲの特徴は、どのようなものでしょうか。まず目に入ってくるのが、その白い花びらです。しかしその白色の花びらに見えるのは実は萼片(ガクヘン)です。だいたい5枚から7枚ほどになっています。その萼片が緑色に変化すると名称も変わり、ミドリハクサンイチゲと呼ばれます。
花の高さは約15センチから30センチで、上記でも述べたように大群落をつくります。その姿は絨毯を敷き詰めたようで圧巻です。また、一株で崖にポツンと咲いていることもあります。その姿は、まさしく生命力に満ち溢れています。キンポウゲ科のイチリンソウ属になります。湿った草地や岩場などの場所を好む多年草です。
種小名はスイセンのような花という意味があります。スイセンは、花の部分が下に向かって咲きますが、ハクサンイチゲは、そうではありません。萼片は、堂々と上に向かって咲きます。見たイメージの色がスイセンに似て見えるため、そのように付けられたのでしょうか。また、茎の途中にえりまきのような柄がない葉がつきます。
そこから数本の花びらが伸びていき、花茎の先端に白い梅のような花を数個ほど付けます。その姿、形はニリンソウに類似した印象がありますが、ニリンソウに比べて茎は太く、花が大きく、萼片の数も多く、まさに高山植物と言える華麗で豪華です。
上記でも述べたようにシコクイチゲの花序は複数形であり、ハクサンイチゲの花序は散形なので、この点が異なります。また、エゾノハクサンイチゲとの違いは、花の柄が短く、葉の幅が広く先の部分がとがらないことが挙げられます。
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