オステオスペルマムの育て方

オステオスペルマムの育て方

オステオスペルマムは南アフリカを生息地としているキク科の草花です。従来は「ディモルホセカ」の仲間に入っていたのですが、形態が異なる事などからオステオスペルマムとして独立した分類になっています。

育てる環境について

オステオスペルマムは、開花期が長い事や常緑性で初心者にも栽培がし易いなどの特徴が有りますが、植え付け時期は6月と9月から10月にかけて行います。また、この時期は植え替えに適している時期でもあり、比較的気温が高く、乾燥している時期を避けて行うのが特徴です。

尚、開花時期が長いと言う事なのですが、花を見ることが出来るのは1月中旬~5月、9月中旬~11月中旬となっており、1年の中で約7か月ほどの期間は花を見る事も出来ると言う事になります。但し、開花時期は品種により異なる、園芸用の品種の中には長い開花を楽しめる種類も有ると言う事です。

因みに、オステオスペルマムにはフラワーパワーダブルブロンズやロングジョイオレンジパステルなどの種類が有り、それぞれ花の色や花姿が異なりますので、栽培する時などは選ぶ楽しみも有ります。尚、育て方のポイントの一つとして育てる環境を作り出す事は重要な事です。

栽培環境としては庭植えでも良いのですが、初心者の場合は鉢植えがお勧めです。鉢植えの場合は、9月中旬頃から翌年の3月頃までは雨が当たらない場所で、日当たりの良い環境下で管理をしていき、12月から翌年の2月の冬時期は霜よけを行ったり、室内で管理を行います。

オステオスペルマムは耐寒性や耐暑性があまり強く有りませんので、冬場の霜と夏場の強い日差しは避けてあげることが大切です。尚、4月から5月の期間については日当たりが良い場所で管理をしても良いのですが、それでも半日は日陰で管理をしておいた方が花を長く楽しめると言うメリットが有ります。

種付けや水やり、肥料について

庭植えでも栽培は可能になりますが、庭上を行う場合は、軒下などのような雨が直接当たり難い場所であり、日当たりが良く、水はけのよい場所を選ぶ事が大切です。また、12月から2月まで期間については霜よけが大切であり、藁などを利用して霜よけ対策が大切です。

水やりについては、基本的には土の表面を見て乾燥している場合にたっぷりと水を与えてあげますが、あくまでも適度な湿気を与えることが重要で、多湿は嫌いますし根腐れの原因にもなるの注意が必要です。3月から11月までの期間については、土の表面が乾いた時に与え、6月から9月中旬までの期間については多湿に注意が必要です。

また、12月から2月までの期間については土の表面が乾燥した時だけ少量の水を与えると言う管理をしていきます。尚、鉢植えの場合の用土は水はけが良い物を選ぶ事が大切で、赤玉土中粒を4、腐葉土を4、鹿沼土中粒を2の割合で混ぜわせる事で水はけが良い用土を作り出すことが出来ます。

植え付けにおけるポイントとしては、2年程度を目安にして植え替えを行う事や、根鉢を1/3ほど崩してから、現在よりも一回り大きな鉢に植え替えを行うのがコツです。尚、最初から大きな鉢を利用している場合は、生育がよほど悪くならない限りは植え替えをせずにそのままで良いです。

肥料は基本的に9月中旬から5月までの期間に与え、緩効性化成肥料と液体肥料を主に利用します。尚、液体肥料については2週間に1度程度施してあげれば良く、植え付けを行う際には、リン酸分の多い緩効性化成肥料を元肥料として混ぜてあげると効果的です。

増やし方や害虫について

オステオスペルマムの主な病気と言うのは灰色カビ病と言う病気が有ると言います。言葉通り、灰色のカビが発生してしまう病気で、主に3月から7月にかけて発生すると言います。灰色カビ病の予防対策としては、花がらおよび枯れ葉を小まめに取り除くことが有効であり、枯れたものをそのままにしておかない事が最大の予防策と言います。

オステオスペルマムの害虫については、アブラムシ、ハスモンヨトウ、ヨトウムシなどが有ります。アブラムシは多くの植物に発生する害虫ですが、アブラムシについては1年中新芽部分に発生しますので、殺虫剤を利用するなどして常に防除が大切です。

ハスモンヨトウやヨトウムシは春から秋に発生すると言われており、新芽や蕾を食害してしまうので、これについても殺虫剤での防除が大切です。オステオスペルマムの増やし方は種まきやさし芽などの方法で行えます。さし芽に適しているのは6月および9月で、

切り取った後に発根促進剤をつけることで根を付けやすくしてくれます。種まきに適しているのは9月の中旬頃から10月頃になりますが、オステオスペルマムの多くは種が出来にくいため、基本的にはさし芽による増やし方が一般的です。但し、品種によっては種が出来る種類もありますので、この場合は種まきをして増やす事が出来ます。

尚、オステオスペルマムの主な管理としては花がら摘み、摘心、切り戻しなどが有ります。花がら摘みは、2月から5月にかけてと、9月下旬から11月に行うことで次々に開花させることが可能になります。摘心は10月が適しており、冬の低温の状態でも花芽が可能になりますのでお勧めで、切り戻しは6月と10月に行います。

オステオスペルマムの歴史

オステオスペルマムは南アフリカを生息地としているキク科の草花です。従来は「ディモルホセカ」の仲間に入っていたのですが、形態が異なる事などからオステオスペルマムとして独立した分類になっています。尚、園芸の専門店やインターネットの通販サイトなどで購入出来るオステオスペルマムは、

大半が品種改良が行われたものであり、出回るようになってそれほど古くは有りませんが、品種改良などが進んでいる事からも、花色や花姿などは様々なものが有ります。花色としては、白色、ブルー、ピンクなどのが有り、花姿は菊やマーガレットの様な形をしているのが特徴で、

大きさとしては、径7cm前後、花びらの先端部分がスプーンのように膨らんでいる品種も有ります。尚、原産は熱帯アフリカやアラビアなどになりますが、日本の気候に適応可能な品種も多くあり、栽培をする人も少なくありません。「ディモルホセカ」との違いと言うのは見た目だけでは解り難いと言われています。

「ディモルホセカ」は、花びらが一枚一枚独立した花を持つ舌状花と、花の中心の丸い部分が管状の花をピンが立っているように密集している管状花の両者が伴に受粉をして種を作る性質が有りますが、オステオスペルマムにおいては、

舌状花だけが種を作るなどの理由からも植物学上は別の種類であると分類したのだと言います。因みに、どちらもキク科の植物なのですが、キク科の植物の多くは舌状花と管状花の両者で受粉をして種を作るという特徴があると言います。

オステオスペルマムの特徴

オステオスペルマムの特徴の一つに種を作る仕組みが挙げられます。この花はキク科の植物であり、キク科の植物は舌状花と管状花が無数に集まり一輪の花を作り上げ、互いに受粉を行って種を作ると言う特徴が有ります。しかし、この花の場合は種を作るのは舌状花のみであり、他のキク科の植物とは異なる特徴が有ります。

また、オステオスペルマムは元々はディモルホセカの仲間となっていたのですが、種を作る仕組みなどが異なることからも別の分類になっていると言います。オステオスペルマムの原産は熱帯アフリカやアラビアなどの地域であり、主な生息地は南アフリカになります。

国内などで購入出来るものは、自生しているものを改良したものが多くあり、園芸品種となります。近年改良が進んだことにより、色々な花の色を持つ品種や異なる花姿となる品種も有り、栽培における難易度もそれほど高くないため、初心者でも育てやすいなどの理由からも人気が有ります。

因みに、ディモルホセカとの交配種により単独では無かった花色を持つ品種もあり、黄色やオレンジ色などのような暖色系の品種も有ります。園芸用の主な品種としては、種から栽培が可能になるパッション・ミックスや、パステル調の花色が揃うと言うシンフォニーなどの種類が有ります。

尚、園芸分類においては草花であり、形態は多年草(ディモルフォセカの場合は1年草もしくは2年草)、草丈は20㎝から80㎝、花色としては紫色や白、オレンジ色、ピンク、複色品種などもあり、葉の形状はヘラ状になっており肉厚です。

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