アマリリスの育て方

アマリリスの育てる環境について
アマリリスの原産地は南アメリカであるため、多くの品種が基本的には熱帯地域で育つ植物の特徴を備えています。したがって育て方としては20度~25度の温暖な気候を好むことを利用します。ただし品種によっては、異なる生育環境を好むものもあるため、種類によって適した環境を用意する必要があります。
日本では育てるさせるために適した時期があります。花を咲かせるためには4月頃に植えてあげましょう。順調に育つと夏前には開花してくれます。また秋口になって夏の暑さがやや遠のいた頃も生育に適しています。この生育を始める春と秋の場合、屋外の日当たりがよい場所に置いて育成することが良いでしょう。
真夏は暑すぎることもあるため、できるだけ直射日光を避け、陽が当たるとしても陽が当たり過ぎないなるべく涼しい場所で育ててください。真夏の日光は強すぎるため、栽培用のネットなどで陽射しと温度を下げる必要があります。
真夏は生育に適した25度を上回ってしまいますが、ある程度の光は確保しつつ、できるだけ涼しい場所に移動してあげましょう。また日本の梅雨の時期は湿度が高めに推移します。過湿に弱いので、こういった梅雨の時期は室内に移動しましょう。
また冬になり、外気の温度が20度を下回ったら、暖かい室内に移動しましょう。このように、アマリリスの生育環境比較的日本の気候に合っている時期がありますので、自然の変化を有効に活用するだけでも十分な育てるための環境が整います。
アマリリスの種付けや水やり、肥料について
アマリリスは球根の植物なので種から育てていると長期間の育成が必要になってしまいます。したがって、球根の状態から育てる方法が一般的です。このアマリリスの球根は大輪種で球の周囲が24センチメートル前後、中輪種で18センチメートル前後なので、この大きさのものを選びましょう。
品種にもよりますがこれよりも大きすぎたり小さすぎる球根は何らかの問題があることが多いためできるだけ避けてください。また球根は養分を蓄える場所なので、同じ大きさなら重いほうを選び、中身がしっかり詰まっていることがわかるものを選ぶことができたらベストです。
またアマリリスを育てるために鉢植えが適していて、管理がしやすくかつ安全に育てることができます。このとき、その季節に合わせて、できるだけ20度~25度の気温で生育するようにしましょう。鉢植えなら置き場所を変えることができるので、そのときどきの季節の天候に合った環境を与えることができます。
鉢は球根の直径よりセンチメートルほど大きいサイズが良いでしょう。また通気性もできるだけあったほうがよいため、素焼き製がお勧めです。つぎに鉢植えをする際は、球根の高さの3分の1程度が地上に出るような植え方をします。土は乾いたものを使わず、
あらかじめ湿らせておいたものを使いましょう。このようにして植え付けた後は葉が出るまでの10日間は水を与えないでください。この時期に水を与えると、急激に水を吸い上げてしまうため根腐れしやすくなります。
また、この10日間は光の当たらないところに置いておきましょう。その後は十分な水をあげる必要があります。だたし過度な湿気はよくありません。土の表面が乾いた頃に与えるのが理想です。肥料は春から秋にかけてたくさん与えてください。球根を太らせることができます。
アマリリスの増やし方や害虫について
球根を増やすための分球を行いますが、アマリリスの球根は一般的になかなか増えないとされています。分球した場合、春に分けてそれぞれ鉢に植えることで増やすことができます。球根はふえたり芽の数が多くなった状態で放置しておくと窮屈になり、しっかり育たなくなりますので分球して十分なスペースを用意する必要があります。
アマリリスの場合、スケーリングと呼ばれる方法が効果があります。スケーリングとは、くし切りを行うことになります。頂点の部分を中心として、放射状に切る方法です。くし切りを行う場合、頂点の部分と基部と呼ばれる根のでるところから下の部分が、
必ず切り取った断片に含まれるように切らなければなりません。もしこの部分が含まれていないと、分けて土に埋めても根がとても出にくくなります。または芽も出にくいといった問題が発生するためです。このくし切りにした断片を土に差すと、
そのうち子球とよばれるもの発生してくるので、これを大きく育てることで増やすことができます。害虫や表記としては、赤斑病に気を付けてください。これはは葉や花茎に赤褐色の斑点が出る病気です。
予防するためには、風通しの良い場所で育てること、水はけの良い土を使用することです。土が常に湿度が高い状態になってしまっていると、病気にかかりやすくなります。また夏場は葉の裏にダニが付いていることが多いので、ダニが付いている場合は専用の殺虫剤(駆除剤)を利用してください。
アマリリスの歴史
アマリリスが世の中に知られたのは17世紀の後半。ヨーロッパでオランダ人が紹介したことが最初と言われているのが通説となっています。その当時は花の存在が伝えられただけでした。実際に生花として本物の花が伝えられたのは18世紀の初頭になってからになります。
当初は自然界にある種だけだったのですが品種改良のためにさまざまな種を掛け合わせるようになりました。最初に成功したのが1799年のことです。当時イギリス人の時計職人の手によるものだったそうです。
さらに生息地である南米でのアマリリスの野生種のさまざまな種類の発見が相次ぎ、これらが広く伝えられるようになるにつれて、これらを利用した品種改良も進みました。これらの中から園芸に適した品種も作られ、19世紀後半には最もポピュラーな品種とも言われる巨大な輪丸弁のアマリリスを作り出すことに成功しました。
20世紀になると生態の研究が進み、大量に増やしたり咲かせたりすることができる方法が見つかりました。これをきっかけにポピュラーな花となっていったのです。この品種はオランダで開発され、その後さらに改良が進められた歴史があるため、オランダはアマリリスの一大生産国となりました。
日本への紹介は江戸時代になってからになります。天保年間(19世紀)に野生の種である「ヒッペアストルム・プニケウム」が輸入されました。その後は日本でも品種の改良が進められ、さまざまな品種が生み出されて今に至っています。
アマリリスの特徴
線、もしくは帯のような形をした葉が茎を経ず球根から直接出るところに特徴があります。日本の平均的な天候・気温などの環境では秋に植えると5~6月に花が咲きます。また春に植えた場合には7~8月に花が咲くことで知られています。
またこれらの季節に模した温度管理を行うことて、一年中花を咲かせることも可能となりました。アマリリスは球根から扁平な花茎を長く伸ばしながら育ち、さらにその先端に複数の花が咲きます。その球根は何層もの膜に包まれた構造になっていて、比較的大型です。
大きい球根の場合、周囲が30センチメートルを越えるものもあります。球根のタイプは鱗茎と呼ばれる玉ねぎのような造りになっています。また花が枯れたあとにできる種は、黒く扁平な形を持っているため、分かりやすいでしょう。
花はろうとのような形をしていて、白、赤、オレンジ、ピンクなどの色の花が存在しています。さらに多色になる種類や、網目状に発色する種類などがあります。大きさは小さなものから巨大輪と呼ばれるものまであります。
花びらの形は細く尖ったものだけでなく、幅が広く丸い形状をしている種類がポピュラーですが、さらに一重だけでなく八重咲きになる種類もあります。市販用にアマリリスの名で栽培されている種類は野生のものではなく、野生に存在していた種を使用し改良が重ねられた品種群となっています。それらを学名でヒッペアストルム・ヒブルドゥムと呼びます。
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