シャガの育て方
シャガの育てる環境について
強い寒気には順応できないので寒冷地では地植えには適さない事がわかっていますが、常緑樹の下や日陰、建物の北側でも育ち、春から夏の花が少ない時期に咲く重宝な花として多くの地域で好まれています。暗い道に群生するシャガは、月夜にも明るく照らされて美しく、
写真撮影の背景としても多く使われます。観光地や寺社の境内に多く植えている例もあります。やや乾燥気味の土壌を好みますが、湿地に植えても順応して生育する強さがあります。種で増えないので、多くの株の増殖を期待する場合は根が伸びられる場所に植える事が必要です。
また、植え替えはいつでもする事が出来るので、環境が合っていない様なら他の場所に移す時も比較的簡単に出来ます。割りにどこにでも自生している印象があり、重要視されないのですが、常緑の植物は緑色を楽しめる貴重な花材として、活け花などで人気となっています。
いつでも利用できる庭先の明るい日陰などに植えておくと、好きな時に眺めたり切り花としても使いやすいので重宝です。あまり育て方に気を使う必要が無いのですが、根をなるべく大きく残した状態で植えておくことが必要です。種で増えないので、
交配した品種改良の園芸種が出回っておらず、日本のシャガはほとんどが伝来してから同じ遺伝子が維持されています。分身を増やすようなイメージで考えれば、シャガが増える状況は、この根の状態の良し悪しで左右され、この部位についての特徴の理解が必須である事がわかります。
シャガの種付けや水やり、肥料について
ヒガンバナと同じように種では増えないので、増やしたい場合には株分けをする必要があります。種ができないので株そのものを移植する事で増やせます。比較的簡単ですが、植える地域について注意点があります。気温が低い地域、寒冷地には地植えすると寒さに負けてしまって育ちません。
しかし、他の植物が育ちにくい日陰ややや乾燥気味の場所に植えても良く育つ為、群生地を形成するほど繁殖する事があります。あまり水やりに気を使う事がないのも特徴です。鉢植えの場合には植え始めた時の過度の乾燥では枯れる可能性がありますが、
かなり乾いていても枯れにくいので、管理がしやすい植物です。肥料は花が咲く前の時期、2から3月に堆肥をやり、花が咲いた後にリン酸分の多い化成肥料を少量与えます。たくさん与える必要はありません。水のやりすぎに気をつけ、通気性を良くし、
鉢植えはあまり深く植えずに浅植えする事、土を少しかぶせる程度を目安に植えるのが適当です。この植物は根茎で増えていくので鉢の大きさには注意する必要があります。直径15cmの5号鉢に1株を目安として植えつける事が大切です。また、大抵の環境で育つ強さを持っていますが、
土質は腐葉土が多い通気性の良い土が適しています。土の管理と、肥料や水を与えすぎない事で、手軽に花を楽しみながら増やす事ができます。花は3月から5月の時期になると次々に開花しますが、1日咲いたらすぐに枯れてしまうので、こまめに捨てておく事が必要です。
シャガの増やし方や害虫について
株の増やし方は花の後が比較的良いですが、強い植物なので年間を通していつでも株分けをする事ができます。確実な方法として、新しく伸びた根茎を秋に切り、植えつけます。根があまり張っていない場合、水分が蒸発しすぎないようにする事が必要で、
葉を三分の一ほど切り詰めてから植えつけると影響がありません。容易に増やせるので初心者でも管理がしやすい植物です。害虫も心配がありません。しかし、栽培の注意点として、多くの植物や昆虫がかかる糸状菌のさび斑病には適切な処置をする必要があります。
発生時期は開花期の事が多く、3から4月、多湿の環境下では9月にも発生します。わかりやすい変化として、葉が黄色くなり、茶色の隈取りのようなまだら模様が現われます。感染が広がると、模様がどんどん大きくなり、枯れる葉が増えていきます。この病気は細菌が原因なので、
発見したらすぐ対処すれば広がる事はありません。しかし、気がつかずにそのまま放置すると他の植物にも水滴などを媒介して伝染していき、ひどい場合は翌年にも土壌や球根などへ感染が拡大し全て周囲のものが枯れてしまいますので、発病している株を捨てる、
葉をすぐに切り取るなどの早めの対処が必要です。シャガの株は地植えであれば増殖していきますが、数年すると株が弱る事があります。この場合は株を切り分けて植え替えると、強い株として翌年の開花ではまた元気な状態になります。販売している子株を購入する事でも同じ効果があります。
シャガの歴史
シャガは中国から古代に渡ってきた植物ですが、学名を日本語訳すると日本の虹と言い、とてもロマンチックな名前です。原産国の中国では胡蝶花と呼ばれています。植物学の分類では、歴史の記録に無いほど古い帰化植物で、雑草にまぎれてきたのか、有用植物として意図的に持ち込まれたのか、
その目的ははっきりとわかっていません。しかし、シャガの大きな特徴である、種で増えずに根を広げて増殖する植物が、何らかの方法で日本に持ち込まれた歴史を想像させます。日本の植物の中にはこの縄文、弥生時代に渡来し、日本中に自生するに至った植物が多い事がわかっています。
しかし、日本のシャガは、その種の元と言われている株がごく少数である可能性が高いと言われています。シャガが生息している地域と、持ち込んだ人の移動には関係が深い事もわかっていて、どのようなルートで移動して行ったか、
シャガの分布では日本の中で無い地域は沖縄県だけとなっていますので、持ち込んだ人が南西諸島からか、中国南部から、あるいは韓国経由で九州へ到着したと推定されています。歴史上、シャガを持ち込んだ目的が不明なのですが、一説には食用として、
あるいは梱包用の材料として使っていたのではないかという仮説があります。中国以外には台湾にもシャガの一種がある事から、その原種の調査が行われています。シャガやヒガンバナなどが人里近くになぜ植えられているのか、歴史を紐解く魅力を持つ植物です。
シャガの特徴
シャガの特徴はやはりその花のユニークさにあります。白い花はまるでサギ草のように可憐で、花びらに現われる青紫と黄色の柄模様が、この独特の雰囲気をかもし出しています。花の特徴がとても大きいので他の点はあまり話題にはなりませんが、シャガの生息地には共通の特徴があります。
ヒガンバナ同様、人が住んでいる地域、あるいは近くの場所に生息地がある事です。この点に着目して、過去には有用植物として用途があったのではないかと仮説を唱える研究者もいます。日本のシャガの特徴として、種で増えない事があります。
中国では種で増えるのですが、日本に伝来したシャガは根を分岐させて増殖する、3倍体植物という分類になります。この3倍体植物は種無しスイカなどが代表的で、種が出来ない代わりに巨大化する事があります。日本のシャガも日陰で生息するのに背丈が大きくなるのはこの特徴によるものです。
そして、花が終わった後、シャガは葉を一年中そのまま保ちます。常緑である事で、庭の植物としても人気が高くなっていますが、種が出来ない為に品種改良ができず、日本には園芸品種がほとんど存在しません。その一方で、欧米の園芸愛好家が熱心に品種改良をしている事もあり、
斑入り種が栽培されたり、花色が違うものが市場に出回る事があります。また、中国の山地で生息するシャガの一種も日本の愛好家向けに販売されるようになっています。このような海外の品種と日本のシャガの違いについて、比べる機会が増えてきています。
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