モミジバアサガオの育て方

モミジバアサガオの育て方

モミジバアサガオは和名をモミジヒルガオといい、日本で古くから親しまれてきたアサガオの仲間です。日本へ伝来したのは今から1200年ほど前の奈良時代です。当時の遣唐使がアサガオの種を持ち帰りましたがもともとは中国から薬草として伝わり、下剤として使われたと言い伝えられています。

モミジバアサガオの栽培に関して

モミジバアサガオはこの名前で流通する一方で、和名をモミジヒルガオといい、本来はヒルガオ科イポメア属の宿根草です。一年草の朝顔に比べると大変丈夫で花つきが良く、しかも戸外で越冬できるという強靭さが特徴です。そのため一度植えたら数年は花を楽しむことが出来るという魅力があります。

その葉は美しく光沢があり、もみじのように切れ込んでいるのでこの名前がつきました。花は淡いピンク色から青紫色で大変涼しげで夏の蒸し暑いシーズンを爽やかに演出してくれます。6月中旬から咲き始め11月頃まで咲き続けるので、花期も大変長いのが特徴です。

生育が大変良いので庭植えをすると根がよく張ってしっかり育ちますが、ポット栽培もできます。その場合は深さ25センチ以上の鉢を用意してたっぷりと土を入れて栽培しましょう。

モミジバアサガオの育て方

モミジバアサガオは大変育成旺盛な植物ですので、育て方はそれほど難しくなく、どなたでも大きく育てることができます。戸外で越冬しますが、育て方の注意点としては寒冷地は根元の表面にマルチングなどをして暖かく過ごす工夫をしてやることで来年も美しい花を咲かせてくれます。

種付けはあまりせずにポット苗が流通しますのでそちらを購入して栽培するのが一般的です。種付けするための種も販売されていますが、この品種は緑のカーテンを作る目的で育てる方が多いので、種付けよりもポット苗の方がスピーディーに栽培できます。

花から結実した種を保存して、来年のために種付けすることも可能です。庭に植える場合には、事前に苦土石灰を1mあたり、100グラムほど混ぜ込んで置くことで育成が良くなります。植え付け時には赤玉土と腐葉土を混ぜた用土につぶ状の肥料をすき込んでおけば、最適な用土となります。

プランターやポットでのモミジバアサガオの育て方は完熟牛糞や堆肥、川砂などを加えて、さたにつぶ状の肥料を混ぜ込むことで、しっかりと育てることができます。基本的に日当たりの良い場所で育てますが注意点として、夜間照明が当たらないように注意することが必要です。

このアサガオは短日植物といい長時間光が当たると正常に育成が行かない場合があります。水やりはしっかりとしますが、梅雨明けまでは土がジメジメしていたら水やりは控えます。梅雨が明けたら朝夕水やりをし、庭植えでも根元まで水が行き渡るように十分染みこませましょう。

二ヶ月に一回つぶ状の肥料を株の周りにばらまきます。肥料切れを起こすと株の根元から黄色くなって花つきが悪くなるので注意が必要です。また害虫にも注意が必要です。葉を食害するヨトウムシは散布するタイプの駆除剤を使用します。

葉がカサカサと茶色になるハダニにも注意が必要で、アブラムシとともに散布タイプの殺虫剤で駆除します。オンシツコナジラミなどの被害には根元にばらまいて使用する浸透性の殺虫剤が有効です。

緑のカーテンに最適なモミジバアサガオ

モミジバアサガオは猛暑を乗り切るための緑のカーテンとしての栽培が最適な品種です。みるみるつるが伸びて葉が茂りますので、夏の日差しが厳しいテラスやベランダをみずみずしい葉で覆う天然のシェードを作ることができます。

また窓を開けても緑のカーテンがあれば外部からの視線もカットして涼しい風だけを室内に入れることが出来るでしょう。モミジバアサガオはツルの伸びはよく、上へ上へと伸びていき、2階に到達する勢いで育成します。

そのためこまめにツルを誘引して、ツルがネットにムラなく行き渡るように横方向にも誘引しましょう。緑のカーテンを作る際にはつるもの用ネット、支柱が必要になります。ツル用のネットに支柱を通し、フックや雨樋などにワイヤーでしっかり結びつけましょう。

強い風などが吹いたときにも支柱が倒れないように最初に工夫することが大事になってきます。ツルが伸びてきたら、適宜等間隔でツルが誘引できるようにしっかりと針金や紐などで誘引しましょう。この作業をこまめに行わないと、カーテンが偏ってしまうので、生育時期のツルの誘引が最も重要な作業になります。

こうした緑のカーテンが通常の布のカーテンよりも涼しいわけは、日陰を作ってくれているみずみずしい葉や茎に水分が通っているからです。モミジバアサガオはその頼もしいパワーで根から水分を吸い上げて、ツルや葉の隅々にまで行き渡らせています。

その水分がカーテンを作っていることになるので、暑い日差しを涼しく遮ってくれるのです。冷房を控えて自然な涼しい風を入れるエコロジーな生活のためにもこうした天然の緑のカーテンは役立ってくれるのです。

しかもモミジバアサガオは美しいピンクや薄紫の花を咲かせて窓辺を演出し、心まで涼やかにしてくれる大変育てがいのある花です。庭がなくてもプランターでの栽培もできますのでマンションのベランダの窓辺も涼やかに彩ってくれます。

モミジバアサガオの歴史

モミジバアサガオは和名をモミジヒルガオといい、日本で古くから親しまれてきたアサガオの仲間です。日本へ伝来したのは今から1200年ほど前の奈良時代です。当時の遣唐使がアサガオの種を持ち帰りましたがもともとは中国から薬草として伝わり、下剤として使われたと言い伝えられています。

このときのアサガオの花は青い丸い花で、その美しさに日本で園芸種として人気が高まり、全国に広がりました。このアサガオがますます多様化したのが江戸時代です。江戸時代後期には遺伝子の突然変異からさまざまな花形の朝顔が生まれ、品種改良が加熱しました。

アサガオは自家受粉する性質が強い植物なので、短期間のうちに遺伝子に変化が起き、短期間のうちに変わった花色、形の朝顔が生まれ、この花は江戸の風物詩となり、朝顔市なども開かれるようになりました。

現在でも東京では朝顔市が開かれ、色とりどりの美しいアサガオを買い求める人々で賑わっています。また一年草のアサガオは小学校の授業で栽培されているケースも多く、手軽に美しい花を咲かせることができる達成感も教育の現場に最適と人気を呼んでいるのです。

モミジバアサガオの特徴

モミジバアサガオの原産地は北アフリカですが、現在では世界中の亜熱帯を生息地としています。ヒルガオ科のツル性常緑多年草で、一年中葉を落とすことがないので、日よけや緑のカーテンとしての人気が高まっています。

背丈は花は5センチから6センチ程度の美しい薄紫で、花を楽しめるという魅力もあります。背丈は30センチから200センチ以上とツルの伸びがよく、窓を一面緑の葉で覆い尽くすことができるのが特徴です。

花期は7月から11月が最盛期でもともと北アフリカという熱帯原産なので真夏の暑さにも負けずによく開花してくれます。発芽の後、双葉、本葉、つる、つぼみ、開花、結実と成長が進むため、緑のカーテンというエコロジー的な使い方ができることと相まって、学校教育の現場でも栽培のための品種としてよく取り入れられているのが特徴です。

アサガオ類は品種改良が進んで大変バラエティに富んだ花色、花の形がありますが、現在最も多く栽培されているモノの一つがこのモミジバアサガオです。なんといっても可憐な美しい花の花付きの良さと、真夏の暑さを防いで涼しげな木陰を提供してくれるその応用範囲の広さは他の品種にはないこのモミジバアサガオならではの大きな特徴です。

花の育て方に興味がある方は下記の記事も凄く参考になります♪
タイトル:コンボルブルスの育て方
タイトル:ネモフィラの育て方
タイトル:ヨルガオの育て方
タイトル:アカザカズラの育て方
タイトル:サルビア・レウカンサの育て方
タイトル:ペチュニアの育て方

pixta_iwakomagiku

イワコマギクの育て方

イワコマギクは和名としてだけではなく、原産地となる地中海海岸地方においてはアナキクルスとしての洋名を持つ外来植物であり、...

pixta_watermashroom

ウォーターマッシュルームの育て方

ウォーターマッシュルームは本来ウチワゼニクサという名前になります。生息地は湿地や河川などの水の多い場所で育つ特徴がありま...

pixta_piiman_01

ピーマンの育て方について

ピーマンはナス科の一年草です。ピーマンには、ビタミンAやビタミンC、カロチンが多く含まれており、大変栄養がある野菜であり...

pixta_bazeria

バーゼリアの育て方

バーゼリアのいくつかの特徴を挙げていきます。植物としては、常緑低木に分類されます。開花時期としては、春頃です。4月から5...

pixta_texiarea

ティアレアの育て方

北アメリカを生息地とする植物です。ウェリー種やコルディフォリア種などを原点として様々な園芸品種が生み出されてきました。東...

pixta_piiman_01

ピーマンの栽培や育て方、トウモロコシの種まきと育て方

トウガラシのなかの一つで甘味料のある緑果をピーマンと呼んでいます。ピーマンの種まき時期は5月中旬頃でナスと同じ時期です。...

pixta_lemon

レモン類の育て方

レモンと言えば黄色くて酸っぱいフルーツです。レモン類には、ライムやシトロンなどがあります。ミカン科、ミカン属になっており...

pixta_petyunia

ペチュニアの育て方

ペチュニアは花がタバコの花に似ているためブラジルのグアラニ語で タバコを意味するの「ペチュン」という言葉が花の名前の由来...

pixta_yabujirami

ヤブジラミの育て方

分類はセリ科でヤブジラミ属ですが、原産地及び生息地ということでは中国から朝鮮半島、台湾、日本言うことで東アジア一帯に生息...

pixta_eizansumire

エイザンスミレの育て方

エイザンスミレは多年草のスミレの仲間ですがこのスミレ属は広く世界中で愛されている花です。エイザンとは比叡山を指し、この比...

スポンサーリンク

pixta_makisiraria

マキシラリアの育て方

この花の種類としては、キジカクシ目、ラン科、セッコク亜科...

pixta_himarayasugi

ヒマラヤスギの仲間の...

ヒマラヤスギはヒンドゥー教では、古来から聖なる樹として崇...

tomato01

ベランダで出来るミニ...

家庭菜園をはじめたいけど、畑や庭のない人もいると思います...

pixta_ivyzeranium

アイビーゼラニウムの...

アイビーゼラニウムは南アフリカのケープ地方原産の植物です...