アカザカズラの育て方

アカザカズラの育て方

夏になると、近年は省エネが叫ばれ、電力の節約のためにさまざまな工夫がなされます。つる性の草のカーテンもそのひとつだと言えるでしょう。そのつる性の草のカーテンを作るのに重宝されているのが、このアカザカズラです。アカザカズラは、ツルムラサキ科のつる性の多年草です。

アカザカズラの植え付け

アカザカズラの植え付けは、横に長い四角いプランターが適しています。苗は、ホームセンターや通信販売などで販売されています。気軽に、どこのホームセンターでも入手できると思います。植えるのに適している時期は、5月上旬から中旬です。

根が張り2階くらいまではすぐに伸びていきますので、わりと大型のプランターに植えつけるのが良いでしょう。地面に直接植えつけられる場合には、植えつけをする2週間前くらいから準備しましょう。

植える2週間ほど前には苦土石灰を1平方メートルあたり100グラム混ぜておいて、堆肥を1平方メートルあたり2キログラム、粒状肥料を1平方メートルあたり100グラム混ぜて、耕して植えます。

プランターに植える場合は、市販の野菜用配合土に粒状肥料1リットルあたり4グラムほど混ぜたもので行うと良いでしょう。植える際の株の感覚は20センチメートル程度で、プランターであれば横長のものに2~3株がちょうど良い目安です。

一概には言えませんが、プランターで栽培した場合、庭植えよりもやや葉が小さくなる傾向にあるかもしれません。やはり土の量によるものかと思われますので、プランターは大きめ、土は多めと意識しましょう。育て方はそんなに難しくないですから、アカザカズラで緑のカーテンは気軽にできます。

収穫ときれいなカーテンにするために

食せる部分の収穫の時期は、7月から10月です。早いものだと5月に植えつけして、2ヵ月後には収穫できます。収穫の際には、茎の先端の柔らかい部分を収穫すると、おいしいおひたしなどにできます。

アカザカズラのつるは3メートル以上に伸びますが、途中であまり枝分かれしてくれません。まっすぐに、上に上に伸びていきます。また、葉が小さいため、ほったらかしだときれいな緑のカーテンはできません。外目から見るとスカスカになってしまうのです。

ですから、植える際には株の間隔が広くなりすぎないように注意し、ネットやすだれなどを利用して絡めるといいでしょう。絡めるものは、目が粗いものよりも、目が10センチ以下のものにしましょう。そうしないとうまく絡んでくれませんので、上に伸びにくくなってしまいます。

枝分かれを促すには、栽培をはじめてから初期段階で丁寧に頻繁に摘心します。もしもネットやすだれを利用しない場合には、15センチから20センチくらいの間隔で支柱をたて、それに絡ませるようにします。葉が少ないので、つるばかりでは緑のカーテンになりませんから、密集した感じで絡ませられればベストです。

アカザカズラの育て方や増やし方

育て方ですが、アカザカズラのプランターを作ったら、置き場所ですが、日当たりと風通しのよい窓際やベランダに置くようにしましょう。また、栽培中は、土壌の表面が乾いたら、たっぷり水やりをしましょう。ですから、腐らせないように、水はけのよい土壌が適しています。

強い植物ではありますが、庭植えでもプランターで育てる場合でも、肥料も必要です。植えつけ前に土に混ぜる堆肥はもちろんですが、庭植えでは粒状肥料を1平方メートル当たり、30グラムを月に1回、地面に巻くような感じで撒いて、土を軽くかぶせます。粒状の肥料はホームセンターなどに売っている一般的なものでいいでしょう。

プランターでの栽培では、粒状肥料1リットルあたり5グラムを、月に1回土の表面に撒きましょう。また、液体肥料の1000倍液でもいいです。液体肥料の場合は、週1回水やりの代わりに与えてもいいでしょう。アカザカズラの増やし方ですが、さし芽でも増やせます。

つるの先を5センチぐらい切り取って、培養液に浸して、25度程度の温度に保てば発芽しますが、ハウスなどがないと難しいかもしれません。地下の球根を分けて増やしてもいいです。一番いいのは、種付けです。種付けは、ムカゴになります。

ムカゴができたら、それを保管しておいて、来年また植えるというのがいいでしょう。種付けになるムカゴは、葉腋にできます。できたら採取して袋に入れ、暗所で保存しておきます。翌年の5月になった時に、土の上にただ置くようにしておけば、種付けは終わりです、水をやればそのまま発芽します。

暖かい地方、関東より西だと、地下の球根をそのままにしておくことで、越冬させることができる場合もあります。寒さが厳しい冬はきついかもしれませんが、株の上に盛り土をして、藁をかぶせておけば、来年また発芽する場合もあります。こうして越冬できた場合には、株立ち状に発芽するので、最初の年より次の年の方が立派に育っていきます。

緑のカーテンは、涼をとり、省エネにもなります。増やし方も育て方も難しくはありませんし、このアカザカズラは虫もつきにくく、ついたとしてもアブラムシ程度なので、テントウムシが撃退してくれます。食べることもできますから、一石二鳥の草と言えます。

アカザカズラの歴史

夏になると、近年は省エネが叫ばれ、電力の節約のためにさまざまな工夫がなされます。つる性の草のカーテンもそのひとつだと言えるでしょう。そのつる性の草のカーテンを作るのに重宝されているのが、このアカザカズラです。アカザカズラは、ツルムラサキ科のつる性の多年草です。

中国から日本に渡ってきた草で、「雲南百薬」(読み方はうんなんひゃくやく)と言われ、古くから長寿の薬草として親しまれています。また、ひょろひょろと伸びる姿と食感がわかめに似ていることから、オカワカメとも呼ばれています。日本に伝わっている漢方薬の「雲南」が、このアカザカズラです。原産地は中国ではなく、熱帯アメリカまたは熱帯アジアです。

アカザカズラの特徴

近年、涼を求めるカーテンや漢方薬以外にも、健康食品・健康野菜として注目されています。葉酸やミネラル、ビタミンAベータカロテンが多く含まれているからです。葉腋には、ムカゴという、栄養繁殖器官をつけます。中国ではこのムカゴが薬用として漢方薬に利用されています。

地下に球根をつくり、球根も茎も葉も食することができます。茎葉を加熱するとぬめりが出て、ゆでてお浸しにすると、シャキシャキ、ぬるぬるとしたワカメのような食感が味わえるところからも、オカワカメと呼ばれる所以になっています。

また、大きく育った球根はスライスしたり、すりおろしたりすると、とろろのような感覚で食べることができます。アカザカズラの草丈は、3メートル以上も伸びます。光沢のある厚い葉は夏の高温に強く、花も咲き、ツルムラサキに似た穂状のクリーム色の花は、良い香りがあります。

寒さにはやや弱く、冬に地上の部分は枯れてしまいます。暖かい土地ならそのままでも、寒い土地なら地下の根茎を室内に取り込めば、盛り土やマルチングをして越冬させることができます。マルチングとは、植物の株元の地表面を覆うことです。

覆うことで、温度変化を緩和し、土の乾燥から守ります。土に直射日光が当たってしまえば、温度が上がって表面は乾燥します。その場合、地中の深い場所にある根には影響ありませんが、表面近くの根は物凄く影響を受けてしまうのです。マルチングを行えば、水分の蒸散が妨げられますので、乾燥は避けられます。

同じように急激な温度の変化も緩和されるので、根は守られることになるのです。また、土壌を守るというはたらきもあります。強さで言えば、西日本では野生化するほど繁茂している場所もあるくらいです。生息地は全国的に分布していますが、関東より西に多く見られます。寒さ以外には、とても頑丈な植物だと言えます。

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