パキフィツムの育て方

パキフィツムの育て方

パキフィツムは、メキシコ原産の多肉植物です。ベンケイソウ科パキフィツム属の植物は、多肉植物の中でも、肉厚な種類として有名です。メキシコを生息地とする植物で、寒さに対してやや弱い植物ではありますが、増やし方も比較的簡単で、日本でも育てやすい多肉植物のひとつとして高い人気を誇ります。

育てる環境について

パキフィツムの育て方として意識しておきたいのが、育てる環境です。栽培していく上で、日当たりは重要になってきます。日当たりが悪い場所で育て、日照不足の状態が続くと、葉が落ちていく原因となってしまいます。しっかりとした数の葉を保った状態で育てていくには、

日当たりも重要になってくるのですが、強い日差しは避けておく事がお勧めです。日当たりが良く風通しの良い場所での栽培が理想的となりますが、夏場など、日差しが強い季節は、直射日光の当たる場所に置き続けるのではなく、半日陰など、日差しが和らぐ場所で、育てていく事がお勧めです。

メキシコ原産の植物の為、冬場は、屋外よりも、室内での栽培の方が理想的となります。日当たりの良い場所で、育てる事で、寒い冬を越していく事が出来ます。ただ、少しでも寒ければ、それで枯れてしまうかといえばそうではありません。庭等に地植えをして育てる場合、

多少の雪であれば、耐える事が出来る事も少なくありません。ただ、元々は暖かい地方の植物である事を考えると、鉢植えの場合は無理をせずに、室内での栽培に切り替えていく事がお勧めです。庭に地植えをして育てていく場合で、

冬場、霜等が下りやすく、土が凍結しやすい地域の場合、土の凍結から守る対策をしておく事がお勧めです。パキフィツムは、冬場の寒さ対策をしっかりと出来る状態であれば、庭等に地植えをして、育てていくという事も可能になる多肉植物です。

種付けや水やり、肥料について

挿し芽や株分け等は、3月から4月の春先か、9月から10月の秋頃に行っていく事が理想的です。パキフィツムは、水の与え方に注意が必要な多肉植物です。肉厚で透明感のある葉は、水分がなくなると、その魅力が減っていくのではないかと考え、

多くの水を与えておきたいと考える人もいますが、この植物は、多湿に弱いという特徴を持っています。多湿に弱いだけでなく、水を必要以上に多く与えると、葉が割れてしまう原因となってしまいます。葉が割れてしまうと、見た目にも影響が出てしまいます。

いつまでも、良い見た目を維持したい、良い状態で栽培をしたいと考えるのであれば、水の与え過ぎには注意をしておく事が大切です。実際に、水を与える場合、目安は、鉢の中が乾ききっているかどうかです。鉢の中が乾ききっていれば、たっぷりの水を与えていきます。

元気に育てたいと考えたら、土が少し乾いただけでも水を与えたいと考えてしまう事がありますが、この植物の場合、鉢の中の水が乾いてしまったという状態になってから、与える事を繰り返す事が大切です。それにより、水のやり過ぎで、葉が割れたりする事なく、

良い状態での栽培が可能となります。肥料は、化学肥料であれば少量を月に1回程度、液体肥料であれば薄めのものを月に2回程度、与えるだけで構いません。水の与え過ぎが、葉が割れてしまう原因になってしまうのと同じように、肥料の与え過ぎも葉が割れる原因となる為、与え過ぎには注意が必要です。

増やし方や害虫について

パキフィツムを増やしたいと考えた場合、差し芽、葉挿し、株分けの3つの方法があります。手軽に行えるのは、葉挿しです。葉挿しとは葉を切り取り、土に挿していく方法です。パキフィツムの場合、葉を丁寧に茎から外し、その葉の切り口をしばらく乾燥させた後、用土の中に挿していきます。

木の葉に根が付けば、葉挿しは完了となります。葉が多くある状態であれば、手軽に増やす事が出来ます。挿し芽は、葉のある茎の上部をカットし、それを土に挿していきます。カットした芽は、、日陰で2日程、乾かしてから挿していく事がポイントになっていきます。

群生をしてきている場合は、株分けによって増やしていく事も出来ます。植え替えのタイミング等で、株を分け、枯れている葉や根を取り除いた状態で、植えていくと、その数を増やしていく事が出来るようになります。パキフィツムを増やしたいと考えたら、

3月から4月の春頃や、9月から10月の秋頃がお勧めです。ただ、4月から6月は開花時期にあたるので、状態を確認しながら、増やす作業をしていくと良いでしょう。パキフィツムにつきやすい害虫は、カイガラムシやアブラムシなどです。

カイガラムシは、高温多湿の時期に発生しやすく、梅雨の終わり頃など、発生していないかどうか確認しておく事が大切です。アブラムシは、花が咲いているタイミングで発生しやすく、見つけたら早めに駆除をしておく事で、増えていく事を防ぐ事が出来ます。

パキフィツムの歴史

パキフィツムは、メキシコ原産の多肉植物です。ベンケイソウ科パキフィツム属の植物は、多肉植物の中でも、肉厚な種類として有名です。メキシコを生息地とする植物で、寒さに対してやや弱い植物ではありますが、増やし方も比較的簡単で、日本でも育てやすい多肉植物のひとつとして高い人気を誇ります。

日本で販売される時は、パキフィツムという名前の他、様々な和名で販売される事が多い事も特徴です。和名の中でも有名なのが、月美人、星美人です。月美人と星美人は、違う種類の植物となるのですが、その見た目に明確な違いがある訳ではありません。

月美人は、園芸用の品種として栽培されていたとされる事もありますが、現在は、これらの品種は混じり合っている事が少なくありません。園芸用として購入して育てる場合、月美人と星美人の札が付いていれば、その札によって判断が可能となりますが、札がなくなると、

見た目だけで判断をする事が難しい状態になってしまう事もあります。更に、販売をする側も、見分ける事が難しい状態になっている事は珍しくなく、月美人だと書かれているものを購入し、育てていくうちに星美人になっていくものもあれば、

星美人だと考えていたものが月美人になっていくという事も珍しくありません。ただ、その見分けをする事がとても難しい為、月美人と星美人は違う品種でありながら、同じものとして扱われるようになってきています。月美人と星美人の他に、桃美人や紫麗殿等の種類があります。

パキフィツムの特徴

パキフィツムの特徴は、肉付きの良い可愛らしい見た目の葉です。先がやや尖った楕円形をした葉は、程よい肉付きとなっています。葉は密集して生えた状態になると、肉付きの良い松ぼっくりのような見た目に育っていきます。茎の先に、数枚だけの葉がある状態は、

とても小さな鉢に植えた場合に、可愛い見た目となり、栽培し、成長していくにつれ、葉が増えていくと、より存在感を増し、更に目を楽しませてくれる事になります。ですから、育てはじめたばかりでも、しっかりと育ってきても、目を楽しませてくれる事になります。

そんなパキフィツムの葉は、白っぽい緑色等、緑色をしたものも多くありますが、赤みがかった色合いのものもあり、色によって雰囲気の違いを楽しめる事でも人気の多肉植物です。赤みがかったものは、葉先の方が赤く、その下は赤みがかった緑色になっているなど、

一枚の葉の中に美しいグラデーションを楽しむ事が出来ます。表面の状態によっては、赤みがかっただけでなく、全体が白っぽい印象になる事もあります。そんなパキフィツムは、肉厚な葉を楽しむだけでなく、花も楽しめる事で人気の植物です。花は、茎が伸びた先に咲いていきます。

茎の先に複数の花を咲かせるのですが、花の色は種類によって、赤色やオレンジ、黄色等、様々です。パキフィツム自体が小さな植物の為、花も指先程度と可愛らしいものになります。ですが、肉厚の葉とはまた違った趣を見せる可愛らしい印象の花は、見る人の目を楽しませてくれる存在となります。

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