イソトマの育て方
イソトマの育て方
まずイソトマを育てるにあたって必要なこととして用土を整えるという事があります。イソトマは乾燥気味の土壌を好んでいるため、多湿にならないようにする事が必要になります。そのため、水はけが良い肥沃な土が良いでしょう。仮に自らブレンドする場合は赤玉土を6、腐葉土を4程度の割合で混ぜるとよいでしょう。
肥料は庭に苗を植え付けるときに、粒上の肥料を1平方メートルに150gの割合で混ぜていきましょう。なお鉢植えでは用土1リットルあたりに5g程度の肥料を混ぜて植え付けるとよいでしょう。なお、開花期間の長さから花の数の減少や葉の色が薄くなる事もあるので、そのようなケースでは追肥として元肥の半分程度を与えるとよいでしょう。
なお、液体肥料であれば一ヶ月に1回か2回程度で良くなります。ちなみに花の咲かない冬場には液体肥料はあたえる必要は無くなります。そもそも、肥料はそれほど必要でない植物で、あまり多いと却って葉っぱばかりが茂ってしまい、花が咲かなくなったり茎が間延びしてしまいだらしなくなる可能性があるため、バランスを取る事が重要でしょう。
日当たりに関しては、出来るだけ日が当たる場所のほうが育ちやすくなります。しかし、高温多湿に弱い性質からも分かる通り、雨によって痛んだり株が弱ってしまう事があります。そのため梅雨の時期は雨の当たらない所に移動させる事を優先させなければなりません。
また、適度な温度は必要ですが暑い場合は痛めてしまうので、直射日光を避けて風通しの良い半日陰にて育てるべきでしょう。なお、冬越しに必要な温度は5度以上ですので、最低温度が5度以下の場合は室内の日当たりの良い場所に移動させる必要があります。植え付けの際には、庭植えでは苗が根鉢にすっぽりと入る深い穴を作る必要があります。
また、鉢植えでは水はけと水もちのバランスを考えた培養土を利用するとなお良くなります。また、冬越しを成功した株の場合は、植え替えや植え付けが必要になります。こういった場合は4月から5月に一回り大きな鉢に植え替えると良いでしょう。なおどれだけ丁寧に育てても、日本の機構上、イソトマは二年目以降の花のつき方が悪くなるので、性質と割り切って栽培しましょう。
なお、育て方でも特に大切な水やりですが、乾燥気味の土地を好むイソトマの栽培にあたっては、あまり水を与えすぎないのが良い育て方、栽培方法と言えるでしょう。多湿を嫌うので、水をやるのは土の表面が乾いてからを目安にするべきでしょう。
なお、花びらが繊細で、水がかかるだけで傷んでしまう事も珍しくないので、株元から静かに水を与える事が必要となります。また、水が多いと株が弱るので、あまり与えすぎるとよくありません。
また水やりによって株だけでなく下葉が黄色く枯れるケースもあるので気をつけなければなりません。ちなみに、間延びした場合は適度に茎を短く切り戻して、脇から茎が出るようにすると良い見栄えとなります。
イソトマの栽培、種付けについて
イソトマの栽培方法は、種まきによる種付けの方法と挿し木による方法があります。種付けによる栽培方法は、3月下旬から4月が適期となります。発芽気温は最低5度、適温が15度前後のためこのシーズンとなります。種付けの際に気をつけることとしては、種自体が非常に細かく、風邪で飛ばされる事も珍しくありません。
そのため、飛ばされないように土をうまく盛るなどして保護する必要があります。また、種付けではない方法の挿し木は、6月が適期となります。もしくは9月でも行えるといえるでしょう。
花の盛りが1度終わった後に、草丈の真ん中で切り戻しを行う事で、芽が吹いて3週間程度で再度開花するのですが、これを一緒に行うと無駄が少なく済みます。主に茎の先端の芽に挿し穂を使い、7センチから8センチ程度を湿らせた後、植物成長調整剤を切り口にまぶして培養土に刺す形で栽培を行います。
その他に気をつけておきたい事
イソトマを育てる上でまず気をつけておくのはやはり繊細な植物であるということです。水やりのやり方ひとつでもそうですが、栄養状態を整えることが肝心となります。しかし、そうして適切な育て方をしていても病気になることがあります。
それは病害虫の影響です。葉に褐色の小さな斑点が多く付くケースが有ります。これは炭疽病と呼ばれるもので、発病した場合は、その症状が出ている葉っぱを早急に取り除く必要があります。そして、周囲への伝染を防ぐとともに、株間を保って風通しを良くしなければなりません。
また、灰色かび病と呼ばれる、小さな白い斑点が花弁についてしまい、湿度が高い地域などで悪化すると花弁に灰褐色のカビが出現する症状があります。この場合も周囲に伝染しないように、株間を確保します。
また、イソトマは茎の毒成分が強いので切り戻しなどで茎を切る場合は気をつけて作業する必要があります。非常に繊細で育て方が難しい植物ですがうまくいけば非常に綺麗で可愛らしい植物ですのでおすすめします。
イソトマの歴史
イソトマは、オーストラリアやニュージーランドなどの大西洋諸国にて自生している植物です。本来は多年草として知られていましたが、日本に輸入された際、寒さによって枯死してしまうことから一年草として扱われています。一応0度以上の場所で霜を避けながら管理することで越冬も出来るとされていますが、非常に難しいと言われています。
なお、日本にやってきたのは昭和38年前後と、高度経済成長の時期にやってきました。そのため、50年程度しかやってきてから歴史がない日本としては新しい存在だといえるでしょう。なお、花言葉は「猛毒」となっています。これは茎を折った時に出る汁によるものです。
目に入ると失明するとされているだけでなく、皮膚などを荒らす強い毒性を発揮する汁を元にその言葉の意味が伝えられています。なお、名前の由来としてはギリシア語で「等しい切片」という意味を表します。これは、花の先端が同じような大きさで避けている事から由来しています。
イソトマの特徴
イソトマとは、キキョウ科の属の一つで、オーストラリアやニュージーランド、西インド諸島などにある植物です。イソトマ属には25種類程度ありその中でも有名なのが同名の種族、イソトマ・アクシラリスです。こちらはオーストラリア原産となっています。別名にローレンティアという名前がありますが、これは旧属名から来るものとなっています。
イソトマは5月から11月の間に花を咲かせることで知られています。花は細長い茎の先端に青紫色や白、桃色の星形の可愛らしい花を咲かせます。一見すると5枚の花びらがあるように見えますが、実際は筒状の花が先端に向かって5つに避けた形で広がっています。イソトマ・アクシラリスは特にたくさんの星形の花をつける事で知られています。
なお、他の種類としてはフルヴィアティリスと呼ばれる花が小ぶりで、色の種類が少し多い物やペトラエアと呼ばれる岩を生息地とする種類があります。前述したとおり、暖かい気候のオーストラリアなどでは毎年花を咲かせる多年草となりますが、日本では越年したとしても、花の数がどんどんと少なくなってしまいます。
なお、大西洋諸国以外にも一部存在しており、中央アメリカや南アメリカなどにも自生しているとされています。栽培されているのが大西洋諸国という事になります。基本的に温暖な気候に適応した植物であり、半耐寒性植物であるため、日本での栽培は一年を目処に考えるべきだといえるでしょう。
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