ホトケノザの育て方
育てる環境について
湿気を好み、水田に這いつくばっているくらいの雑草ですから、水分をたくさん要求します。食用と考えるのであるなら、用土も肥えているほうが、効能も高いホトケノザを収穫できそうです。シソ科のホトケノザと違い、最近は、自生が少なくなっていると言われています。水分と栄養が、たっぷりある田んぼも減少気味だからかもしれません。
雑草と言っても、自生するために、合う環境が減ると減るのも当然です。だから、摘んで、食用にする場合は、田畑を歩き回るよりも、株を植えて、プランターで育てたほうが、そばで育ち方も楽しめますし、量も採れるでしょう。春には、花茎の伸びる前のわかめや若葉を摘み、秋から冬にかけては、ホトケノ台座の形をした葉を摘んで食べ、
花茎が長くならないうちに採取することが、大事ですから、そばに置いて、育てるのも良いでしょう。もちろん、庭などに植えても良いでしょうが、その場合も、必要な条件をそろえることが大切です。けれども、その植物にとって、良い環境を与えるということは、雑草ゆえ、いくらでも増えて、はびこることになりますから、
草ぬきをする必要も生じます。野草の花を楽しむにしても、一面となると、醍醐味があるというよりも、手入れをしていない庭のようにもなりかねません。それに薬草系列のものは、清潔な環境で、育てるための条件に適っていることが、口に入れるものとしては、安全で安心ですし、まずくなる時期を避けて、薬効の一番高い時の収穫をまめにできるので、良いでしょう。
種付けや水やり、肥料について
どんな植物でも、土の表面が乾いたら、たっぷりの水を与えるというのが、基本です。雑草であれば、乾いた土でも生きると考えていると、このホトケノザは、枯れてしまいます。湿気を好む薬草だからです。けれども、難しいことに水をやりすぎるのも、土壌が腐ってしまい、枯れてしまうこともありますから、水はけのよい土に、
常に表面が乾かない状態を保つように気を付けるというのが、とても大切です。この植物は、一般的に、鉢やプランターなどの容器でベランダ栽培などをしているというものが多く、ベテランは、排水孔から流れ出すくらいにしっかりと与えています。そして、水が、土の中にたまったりしないように、用土も、よく考えて、水はけの良い状態にしています。
夏場は、乾燥が激しいですし、春や秋は、あまり乾きません。また成長の具合も式で違いますから、水の与え具合のコントロールに気遣いが、必要になります。ることが大事です。また容器栽培では季節によって水やりの頻度を変えるようにします。夏場は乾燥が激しいため、毎日でも水が必要です。春や秋はそれほど温度が高くないため土の乾きが遅く、
植物の生育具合を見ながら変えるようにします。水の要求量は、植物が小さいうちは根の吸収量が少ないが、大きくなって根が張るようになれば水がたくさん必要になります。環境さえ良ければ、いくらでも増えますから、落ちた芽から出たものを、また別のプランターで育て、増やすのも楽しいでしょうし、大きく育てるための栽培ではないので、根が張りすぎてきたら、間引いてしまうというのも良いでしょう。
増やし方や害虫について
ホトケノザは、病気や害虫に置いて心配のない雑草ではあるのですが、同じ土を用いていると、土壌の不健康さから起きる病気や天候が悪い日が続いたために元気がなくなるというように、どんなに元気でも、環境の悪化から病気にかかったり、害虫を招いてしまったりということも起こりかねません。
要は、人間と変わらないものだと考え、良い環境を整えて、病気や害虫の被害に合わないようにすることが大切です。多湿を好むので、水分を切らしては、いけませんが、湿気でじめじめした状態を続けたり、日に当たらないところに、ずっと置いたりなどしないことが、大切です。雑草らしからぬ繊細さが、少しありますから、見守りが必要です。
セルトレーで採取した種を苗に育てても良いでしょうし、別のプランターに新しい土を入れて、挿し木などをして、よどんだ土壌から、新鮮な土壌で、若い苗を育てて、増やして育て続けることで、良い環境を保つことが、できます。増やし方次第で、病気からも逃れられます。れば、いつも元気で、優良な薬味を口にすることができますから、安心です。
菜園として育てる限りは、雑草としての扱いと考え方を捨て去り、水と土と光の三要素の適した与え方に配慮をしなければなりません。病気や害虫などの心配のいらない環境づくりと適切な増やし方は、本来の植物自身の強さの程度に関係なく、気にしなければならない園芸をする人たちの基本です。薬効のある植物に至っては、家庭菜園の順調な育ちが、栽培する人たちの健康にもつながっていると考えましょう。
ホトケノザの歴史
一概にホトケノザと言っても、キク科とシソ科のものがあります。春の七草で良く知られている雑草は、キク科であり、シソ科のものは、毒性があるので、食さないほうが良いと言われています。キク科のものは、コオニタビラコという名前で、越年草の一つです。原産地は、ヨーロッパを始め、朝鮮や中国などのアジアやアフリカと、
分布は、広く、日本においても、寒い地域を除いて、広く分布している雑草です。生息地は、田んぼの周囲やあぜなどの湿地を好んで、黄色い花が咲いています。生息しやすいところが減っているせいか、最近は、非常に自生しているものを見かけなくなり、家庭菜園で育てる人も増えています。胃腸の健康と高血圧の改善に良いとされていますので、
七草粥に限らず、採取して薬効を得ようという目的で、栽培する人も、少なくありません。ところが、他の七草粥にする雑草類は、プランターで育てられても、このキク科のホトケノザは、失敗する人もいます。世話のいらない雑草だから、育て方など無用と考えて、自生していた場所で得ていたような、
たっぷりの水分も肥えた土も与えず、枯れさせてしまうことが、あるので、要注意の雑草です。花を囲むように対生する葉の形が、仏の台座のような形をしていることからついたありがたい名前ですが、シソ科のホトケノザは食べられません。両者の違いを、よく知り、菜園をするときには、間違えないように、キク科のコオニタビラコを選びましょう。
ホトケノザの特徴
キク科のホトケノザである、コオニタビラコは、春先の水田でよく見かける雑草です。花は、タンポポに似ていますが、葉が、全く違います。今でも、少なからず見かけますが、自生しているものは、どんどん減っていると言われています。雑草と言えども、乾いたコンクリートの隙間からも顔を覗かすというほど、どんな悪い環境下でも生き残れるという雑草ではありません。
冬越ししている根生葉は、田んぼに張り付くようにして、広がっています。この葉っぱは、ロゼット状に広がっているので、仏の台座に見えるために、別名が、この名前になりました。シソ科の同様の名前のものと比べても、花も葉の形も違いますし、シソ科のものは、食べられませんから、その違いを知っておきましょう。
雑草でありながら、ミツバセリなどのように庭先やプランターで育てるのは、自然のまま育ちあがったのを採取するのではなく、食するための育ち具合をコントロールするためもあります。しかし、薬草というのは、必ず多くの水分を必要としますので、気を抜くと、枯らしてしまうという失敗もある雑草ですから、細やかな育て方をする必要は、ありませんが、
一般の植物と同様に、栄養分と水を与えることを欠かしてはいけません。越年草ですから、その後、種を採取しなくても、新しい葉を出してくれますし、愛情に十分向いてくれる、自然の薬草の一つです。何らかの症状が出たための解決する薬草も多いですが、普段から薬味として、和え物、おかゆやおひたし、炒めものなどに用いて食することで、胃腸に優しい食生活ができるとされています。健康生活のために、このホトケノザを育てましょう。
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一概にホトケノザと言っても、キク科とシソ科のものがあります。春の七草で良く知られている雑草は、キク科であり、シソ科のものは、毒性があるので、食さないほうが良いと言われています。キク科のものは、コオニタビラコという名前で、越年草の一つです。