グロリオサの育て方

グロリオサの育て方

グロリオサはアフリカ、熱帯アジアが生息地で5種が分布するつる性植物です。グロリオサの名前はギリシア語の栄光ある、名誉あるというグロリオサスが由来している説や、ラテン語のgloriosus(見事な)が語源など、いくつか説があります。

グロリオサの育てる環境について

グロリオサは自生しているところがアフリカや熱帯アジアなためか、日当りの良い場所を好みます。多湿の状態になると球根が腐りやすいため、鉢植えは梅雨の時期に雨が直接かからない屋根のある場所に移動させます。寒さには弱いため、庭植えには茎葉が黄色く枯れてきたら掘り上げます。

掘り上げた球根は風通しの良い日陰で3〜4日乾燥させてからビニール袋におがくずやバーミキュライトなどと共に入れ、さらに段ボールに入れて凍らせないように5度から10度程度の場所で貯蔵します。鉢植えは地上部が枯れたら掘り上げたり、鉢ごと室内に移動させても大丈夫です。

育て方は、グロリオサはつるが長く伸びます。そのため支柱を立てて、そこにからませて育てます。鉢植えの場合は、朝顔用の支柱が便利です。つるを誘引するには、最初に紐で茎を支柱に軽く結んでおくと、あとは巻きひげが支柱にからまって伸びていきます。

新芽は、軟らかくて曲がりやすいため、早めにつるを誘引するよう心がけます。また、長く伸びたつるは折れやすいため、取り扱いに注意が必要です。適した土は、水はけがよく肥えた土が適しています。鉢植えには、赤玉(中粒)6で、腐葉土4の割合で混ぜた土を使用すると良いです。

水はけがよければ日向でも半日陰でもよく育ちます。有機質に富んだ土を好むため、堆肥や腐葉土などを土によく混ぜておくようにします。有機質の多い土でつくると細根が発達して肉厚の濃緑の葉となり、大きな花を咲かせます。

種付けや水やり、肥料について

グロリオサは乾燥に弱いところがありますが、湿気が多くても球根が腐りやすくなります。土の表面が乾いていたら、たっぷりと水を与えます。夏は特に乾きやすいため水切れに注意します。日中に水を与えると高温で蒸れることがあります。早朝や夕方の涼しい時間帯に水を与えるようにします。

秋に夜温が下がり始めると葉が黄色くなってきたら徐々に休眠の状態に入っているため、水やりの回数を減らします。晴天が3日程度続いて土が乾いた時を選んで掘り起こします。彫り上げた球根は日陰の10度以下にならない場所で3日間程度乾燥させて、球根内の余分な水分を減らすようにします。

その後は泥を落として新聞紙などに包み、紙の袋に入れて10度以上を保てる場所に置いて越冬します。植えつける時は、植えつける1ヶ月くらい前に完熟堆肥の土の量を2〜3割入れて土に混ぜ込みます。植えつけ直後の土の上に緩効性肥料を発芽点の近くに半分埋めるように施します。

追肥として芽が10cm程度伸びたら月に3回程度、液体肥料を水やり代わりに与えます。緩効性肥料は2ヶ月程度で肥効が切れるため、形が崩れてきたら元肥の半分くらいの量を株元にばらまきます。花が咲いても9月までは肥料は与えます。

肥料が切れた場合、花が咲いている途中でも葉が黄色くなり、普通よりも早く休眠してしまうことがあるのです。早く休眠してしまうと新しい球根が十分に太らない可能性があるため、肥料切れには注意が必要です。

増やし方や害虫について

グロリオサは、球根を分球して植えつけます。球根は頻繁には増えないため、2〜3年に1回行ないます。増やし方は、秋に貯蔵した球根は春に植えつけます。新たにできた球根はV字型になっており、それぞれの球根の先端に芽ができます。

植えつける前に球根を株元のところで切り分けて切り口を乾かしてから植えつけをします。切り口を乾かすのは、その部分から雑菌が入って球根が腐ってしまいます。芽はひとつの球根に1個しかできないため、折らないように注意します。

植える時は、鉢植えは5〜10cm、地上えは10cm程度の深さに、球根は芽先を上にして、先端を傷めないよう水平に植えつけます。植えつける目安は直径15cmの5号鉢に1つの球根が目安です。花後の手入れは、花がらをつんで結実による栄養分の損失を防ぎます。

夜温が5〜6度になると葉が枯れて休眠期に入るため、晴天が3日間程度続いて土が乾く時を選んで球根を掘り上げます。十分に肥培すると秋に植えたときの2〜3倍に肥大します。日当りと風通しの悪い場所では梅雨期の後半になると葉枯病が発生します。

殺菌剤を散布しても発病するため、必ず風通しの良い場所で育てて病気を出さないようにすることが大切なことです。害虫は梅雨が明けて2週間くらいすると高温と乾燥から葉裏に赤ダニがつきやすくなります。赤ダニの発生を見つけたら、葉裏を水で洗い流すと薬剤を使用せずにダニを防除することが可能になります。

グロリオサの歴史

グロリオサはアフリカ、熱帯アジアが生息地で5種が分布するつる性植物です。グロリオサの名前はギリシア語の栄光ある、名誉あるというグロリオサスが由来している説や、ラテン語のgloriosus(見事な)が語源など、いくつか説があります。

和名はキツネユリで、花の姿をキツネに見立てたものです。春に球根を植えて夏に花を楽しむ春植え球根で、葉の先端がつる状で他のものに絡みながら伸びていきます。球根を持つ落葉性の多年生植物で、乾季のないモンスーンの気候に適しています。

日本では高知県などで栽培されています。高知県では昭和56年に栽培が始められ全国一の生産量と質を誇っています。日本では観賞用として栽培されており、グロリオサの球根はコルヒチンを含有しており、形状がヤマイモに似ていることから誤食すると嘔吐、下痢などの中毒症状が起きます。

インドではコルヒチンの成分を利用して民間でヘビの解毒に用いています。グロリオサの花言葉は栄光や勇敢です。英名はクライミングリリー、グローリーリリーと呼ばれ、クライミングリリーは、クライミングは登るという意味があり、グロリオサはつる状であることから、この名前がつきました。

日本に伝えられたのは明治時代のことですが、1980年代頃から盛んに栽培されるようになりました。花屋では6月の誕生花として販売されることもあり、花言葉が栄光や勇敢であるため、誰かを勇気づけるために送る花のプレゼントには最適です。

グロリオサの特徴

グロリオサは自生地はウガンダやケニアなどアフリカや熱帯アジアで、原産地がアフリカという説と特に特定されていない説など、原産地についてはいくるか諸説あります。イヌサフラン科グロリオサ属で、葉の先端がつる状で、花びらは6枚、細めで上に反り返ります。

色は赤色や黄色で、ゆらめく炎のように見える花です。赤と黄色のツートンカラーのタイプは、非常にコントラストが強く、エキゾチックな雰囲気があります。鮮明な花色、ウェーブして上に強く反り返る花弁、四方に広がる雄しべ、子房の真下から直角に突き出す雌しべは見る人に強い印象を与え、

その場を華やかな雰囲気に飾り立てます。秋に茎葉が枯れて、冬は球根の状態で超します。球根は細い棒状で二またに分かれており、八の字にようです。芽はそれぞれの先端が出てきます。グロリオサの球根はヤマイモやナガイモに似ており、コルヒチンという毒性の強い成分が含まれているため、

球根をヤマイモなどと誤って食べると中毒を起こします。栽培用や観賞用とするには問題はありませんが、口に入れるような間違いを起こさないよう食用作物と一緒に栽培することなどは避けるなどの配慮が必要です。球根とヤマイモの見分け方は、ヤマイモは表面がゴツゴツして全体に毛が生えていますが、

球根は表面がなめらかでひげはありません。グロリオサはユリ科の球根植物で、通常は地下にできる球根で増えていきますが種でも増やすことが可能です。自生地では周辺の植物や物に巻きひげでしっかりつかまって伸びていきます。脇芽を生じたところから花がつき、脇芽にも花がつきます。

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