カロライナジャスミンの育て方
育てる環境について
カロライナジャスミンの生息地は北アメリカ南部からグアテマラにかけてとなりますが、寒さにも比較的強いという性質があり、日本でも育てやすい植物の一つです。ただ、育てていく上で、しっかりと意識しておきたいのが、日当たりの良さです。
日当たりの良い場所を好む性質のある植物の為、少しでも長く良い日当たりを維持できる場所で育てていく事が大切です。フェンス等に這わせる事を考える場合、日当たりが良いかどうかを、意識して、植える場所を決めていく事がお勧めです。
冬場は、寒冷地意外であれば、そのままで問題なく育てていく事が出来ます。ただ、霜が下りやすい、地面が凍りやすい寒冷地で育てる場合は、庭に地植えで育てるよりも、植木鉢で栽培し、寒い季節になると、室内に移動させる方が良いでしょう。
寒さ対策を行っておく事で、長く育てていく事が出来るようになります。ですから、冬場に霜が下りやすい等、気温が急激に下がる、土壌が急激に冷たくなる地域の場合、庭に地植えをしてフェンスに這わせていく事を考えるよりも、気候に合わせた育て方が出来る、
植木鉢での栽培を選ぶようにする事がお勧めです。それ以外の地域であれば、庭に地植えでも、植木鉢での栽培でも自由に楽しむ事が可能となっています。土質も特に選ばない植物なので、地植えの場合、どんな環境でも手軽に始めやすいという特徴もあります。鉢植えの場合、水はけと、水持ちの良さを併せ持つ土を意識する事がお勧めです。
種付けや水やり、肥料について
カロライナジャスミンを植え替え等を考える場合、3月頃に行う事がお勧めです。水やりは、鉢植えと地植えによって対応が変わります。鉢植えの場合、植木鉢の表面が乾いてきていると感じたら、その時点で多くの水を与えるようにしておく事が大切です。
花が咲く、4月から7月にかけて、そして夏頃は、乾燥し過ぎない状態を意識し、しっかりと水やりをしていく事で、元気に育てていく事が出来ます。それに対して、地植えの場合、しっかりと根付いていれば、頻繁に水をやらなくても問題はありません。
適度に雨が降る時期であれば、雨水だけで育っていく事が出来ます。ただ、雨が降らない時期は、水やりが必要です。雨が降らない日が続き、地面が乾く状態になってきたら、水やりをするようにすると良いでしょう。鉢植えの場合、鉢の乾き具合等によって、
水の状態を意識しておく事が重要になりますが、庭などに地植えしている場合、それ程、頻繁に水の状態を確認しなくても、自然に育っていくので、育てやすい植物としても知られています。肥料も、それ程、頻繁に与える必要はありません。
肥料を与えるタイミングとしては、2月頃と、花が咲き終わった後が最適です。2月頃や花が終わったタイミングで、化学肥料と油かすを混ぜたものを与えていくと、よく育つ事になります。それ以外の時期は、それ程、肥料にこだわる必要もありません。ですから、栽培に慣れていない人でも、育てやすい植物の一つです。
増やし方や害虫について
カロライナジャスミンは、花が咲いた後に、種も出来ますが、増やしたいと考えた場合、挿し木によって増やしていく事が一般的です。挿し木をするタイミングとしてお勧めなのは、5月中旬から7月頃となります。挿し木をする場合、まず、葉が3組付いた状態でつるを切り取り、
そこから先端を切り落とし、更に上の1組の葉だけを残して残りは取り除いていきます。その状態で、つるの下の部分を水につけ、1時間程度、そのまま放置します。そしてしっかりと水を吸わせた状態で、半日陰に植え、適度に水を与えていくと、2週間から3週間程度で、根が出てきます。
根が出てくれば、植木鉢や地面に植え替えていきます。挿し木をする事によって、より多くの株を楽しむ事が出来るようになりますが、カロライナジャスミンは株を増やす以外に、フェンスなどに這わせて、より大きく育てていく、より理想の形に仕上げていく等の楽しみ方も可能です。
庭の形や、その状況に合わせた、楽しみ方、育て方をしていく事がお勧めです。繁殖力が高く、よく育つ植物のカロライナジャスミンですが、よく育つだけでなく、害虫がつく事が少ない事でも人気です。葉っぱが乾燥してくると、ハダニがつく事がありますが、
その程度で、ついた場合は薬剤などで駆除をしていく事が出来ます。植物を育てていく際、害虫の発生が心配という人は少なくありません。ですが、害虫が発生しにくいカロライナジャスミンであれば、比較的安心して育てていく事が出来ます。
カロライナジャスミンの歴史
カロライナジャスミンは、北アメリカの南部から、グアテマラが原産の、つるで伸びていく植物です。ジャスミンといえば、ジャスミンティー等の原料となる植物をイメージする人も多いでしょう。ジャスミンの似た香りを持つ事から、カロライナジャスミンという名前がついていますが、
マチン科の植物で、モクセイ科のジャスミンとは異なる植物となります。ジャスミンは乾燥させ、茶葉と混ぜ合わせる事でジャスミンティーとして楽しむ事が出来ますが、加来なジャスミンは、植物全体に有毒成分を含んでいる為、食用にする事は出来ません。
毒は特に根に多く含まれており、誤食すると、めまいや痙攣、呼吸困難等の中毒症状が起きる他、摂取量によっては死に至る事もあります。ただ、これは誤飲や誤食をしてしまった場合で、通常の栽培、そして選定の過程において、中毒症状を起こすという事はありません。
毒といえば、体に良くないと考える人も少なくありませんが、アメリカでは、このカロライナジャスミンを使って、抗がん作用のある薬や、血圧の薬、偏頭痛や神経痛、喘息やリウマチ等、様々な薬が作られていた時代もありました。現在は、薬の原料として使われる事は殆どなく、
観賞用の花として、多く栽培されています。誤食さえしなければ毒の影響は受けないので、通常の観賞用であれば、問題なく栽培を楽しむ事が出来ます。このカロライナジャスミンは、現在でもサウスカロライナ州の州の花として親しまれています。
カロライナジャスミンの特徴
カロライナジャスミンの特徴は、つるで大きく育っていく事です。ジャスミンティー等に使われるジャスミンは、常緑の低木です。それに対して、カロライナジャスミンはつるを伸ばしながら育っていく為、フェンスを彩る植物のひとつとして、安定した人気を誇ります。
大きく育て、フェンス全体を彩るという楽しみ方の他、鉢植えの場合、つるを行灯のような状態で絡ませた状態で販売されている事が多い事が特徴です。花の色は、ジャスミンが白色なのに対し、鮮やかな黄色をしている事が特徴です。小さく、ラッパのような形をした黄色い花は、
一重咲きのものと、八重咲きのものが存在します。香りは、一重咲きの方が強くなります。ただ、一重咲きの花は、花全体が同じ鮮やかな黄色となるのに対し、八重咲きの花は、外側は一重咲きと同じく鮮やかな黄色をしているのに対し、内側はオレンジ色に近い色となり、
一重咲きよりも豪華な色合いとなりやすくなります。花自体は小さなものになりますが、まとまって多くの花が咲く為、開花時期は、とても見ごたえのある状態となります。開花時期が終われば、つるが枯れるという事はなく、毎年2mから3m程度のペースで伸び続ける事になります。
ですから、つるが絡みやすい場所に植えると、毎年大きくなっていく姿を楽しむ事が出来るようになります。一輪からの香りはそれ程、強くありませんが、まとまって咲く事で、周辺に甘い香りを漂わせる事でも人気です。
-
-
ベニジウムの育て方
ベニジウムは南アフリカ原産の一年草です。分類としてはキク科ペニジウム属で、そのVenidiumfastuosumです。英...
-
-
チリアヤメの育て方
チリアヤメ(チリ菖蒲/知里菖蒲 Herbertia lahue=Herbertia amoena=Alophia amo...
-
-
サクラソウの育て方
サクラソウとは、サクラソウ科サクラソウ属(プリムラ属)の植物で、学名をPrimula sieboldiiといいます。日本...
-
-
ホメリアの育て方
ホメリアは庭植えの場合に関しては、数年植えっぱなしでもそのままの状態で育つことができます。毎年球根を掘り上げるよりも、花...
-
-
エランギスの育て方
エランギスとは、アフリカ東部原産で、ラン科に所属するエランギス属の植物の総称です。品種的にアングレカム属に近いとされ、長...
-
-
プルネラの育て方
北アメリカやヨーロッパなどに自生するシソ科の植物で、別名西洋ウツボグサと呼ばれています。日本でもプルネラの仲間でウツボグ...
-
-
バナナの育て方
バナナの歴史は非常に古く紀元前10000年前には既に人間に認知されており、栽培もされていたと言われています。現在我々が口...
-
-
ミニゴボウの育て方
ミニゴボウにかぎらず、野菜の中で形の小さい種類のものは昔からあったのですが、あまり受け入れられてきませんでした。育ちが悪...
-
-
ヘレボルス・チベタヌスの育て方
ヘレボルス・チベタヌスはキンポウゲ科ヘレボルス属の多年草ですので多くのヘレボルスの品種がヨーロッパに生息地としているのに...
-
-
カラント類の育て方
カラント類は、ヨーロッパが原産です。フサスグリ全般のことをトータルで、英語ではカラントと呼んでいます。カラント類は真っ赤...






カロライナジャスミンは、北アメリカの南部から、グアテマラが原産の、つるで伸びていく植物です。ジャスミンといえば、ジャスミンティー等の原料となる植物をイメージする人も多いでしょう。