ローダンセマムの育て方

育てる環境について
上記でも書いたように、高温と多湿に弱いという特徴がありますので、水はけが良く風通しの良い場所を選んで育てるようにしましょう。花の色を良くしたり、花付きをよくしたりするためには適度な日光は必要ですが、真夏などの直射日光には到底耐えることが出来ません。真夏の間は育成休暇中ですので過度の手入れは禁物ですが、環境だけはしっかりと整えてあげましょう。
そのため真夏時では半日陰の場所を選んで移動させてあげてゆっくり休ませてあげましょう。多湿においても注意が必要で、雨がかかる場所や水はけの悪い場所は避けましょう。雨水のかからない軒下などを選んで移動させましょう。半日陰でもからりと乾いた環境を作って上げることが必要です。むしむしする梅雨が来る前に、
葉を少し刈り込んでおけば、暑い夏を越せる可能性が高くなりますのでお勧めです。このように気をつけてあげれば暑い夏を見事乗りこえて、秋にはまた美しい花を咲かせてくれます。ローダンセマムの苗などは、冬にも売られていますがその多くは温室で管理されて出荷されています。
そのため買い求めてすぐに戸外で育てようとしたらその気温の差にびっくりして枯れてしまう恐れがあります。冬に購入した苗などは、暖かくなるまで日当たりの良い室内などをえらんで育てるようにしましょう。苦手な夏を越すことで、とても大きくたくましい株に成長します。そうすれば年々、夏越しが楽になりますのでお手入れも楽になりますよ。
種付けや水やり、肥料について
水やりなどの育て方は、花壇か鉢植えなのかによっても多少異なります。花壇などに植え付けている場合は、特に水やりをする必要は無く雨水だけの管理でオーケーです。しかしあまりに雨が降らず、乾燥した状態が続くようであれば一度にたっぷりと、また間隔を開けて乾燥したらたっぷりと与えるというサイクルで管理するようにしましょう。
乾燥には強いため、鉢植えでの管理でもそれほど忙しく水やりをする必要はありません。乾燥してからたっぷりと与えるというサイクルで大丈夫でしょう。しかしその場合でも鉢底に残ったお水は捨てるようにするなど、湿度管理には気をつけなければなりません。鉢植えなら長雨などが当たらないように軒下などに移動させて多湿に気をつけるようにしましょう。
水やりの際は、花や蕾に水がかからないように注意して与えるようにしましょう。葉が茂りすぎていたら、刈り込み苗の湿度が高くならないように注意します。肥料は、それほどやらずとも良いですが生育期などのつぼみがどんどんついて花が咲き続けているときは緩効性の置き肥などを与えます。二月から五月、それに十月から十一月などの開花時期に一カ月に一回の割合で与えましょう。
置き肥ではなく液肥を与える場合は、一週間から二週間に一回のペースで与えるようにしましょう。咲き終わった花をそのままにしておけば、やがて種が落ちます。これを収穫して二月頃に植え付ければまた新しい芽を出してくれます。一年をとおして春と秋に見事な花を咲かせてくれるローダンセマムは、ガーデニングにはかかせない植物と言えるでしょう。
増やし方や害虫について
種まきなどの方法で増やすのも楽しいですが、ローダンセマムの増やし方は挿し木が簡単です。挿し木を行うベストな時期は、三月から五月と夏の暑さが引いた九月から十月です。挿し木のやり方は、茎を5cmほど切って水を張ったグラスなどに15分程漬けて、水揚げしたら新しい土に植え付けましょう。
切った切り口に「発根剤」など根の成長を促す薬剤を振りかけると、発根を早めることが出来ます。植えるための土は、市販されているもので花や野菜に適した土で大丈夫です。また赤玉土6・腐葉土3・川砂1の割合で混ぜた土で植え付けるのもお勧めです。多年草と言われていますが、夏の暑さを超えるのはとても難しく手間がかかります。
夏を越すことに固執せず、一年草として扱うのもガーデニングを楽しむコツなのではないでしょうか。害虫や病気は、立枯病やアブラムシでしょう。立ち枯れ病は、初夏から晩秋に株が茂りすぎて蒸れることからかかります。そうならないためには、梅雨を迎える時期より前に切り戻しをしておくことが大切です。
またアブラムシは秋口の10月から次の年の梅雨頃6月くらいに気をつけなければなりません。茎や葉の裏などを定期的にチェックしてアブラムシがいないかどうかを確認しておきましょう。万が一見つけた場合は、アブラムシに効果のある殺虫剤を散布して早めに駆除しましょう。花が咲き終わった花がらをそのままにしておけば病気になりやすくなります。咲き終わった花は、茎から取り除くようにしましょう。
ローダンセマムの歴史
幾重にも花びらが重なり可憐な姿の「ローダンセマム」、上から見れば完璧な円形であり「永遠の愛」との花言葉も頷ける造形美と言えるでしょう。ローダンセマムの名前の由来は、ギリシャ語の「rhodon」と「anthemon」と言われています。この「rhodon」はバラで「anthemon」花という意味ですので、薔薇の花という名前の由来ということができます。
しかし一般的な薔薇の花とは、全く違った姿と形をしており、花も葉も似ていません。ギリシャ人がどの様に感じてこの名を付けたかは謎のままですが、永遠を意味するリング型の花の形は世界共通の幸せの象徴と言えるでしょう。原産は北アフリカやスペインなどの地方生息地があり10種類程の種類が分布しています。
マムとは日本語で「菊」を表わしています。そのことからも分かるようにキク科の草花に分類されます。このローダンセマムはもともとクリサンセマム属に属していましたが、そこから分化してローダンセマム属になりました。分布している場所が山岳地帯ですので、暑さには弱くですが寒さには強いという性質をもっています。
アフリカの山岳地帯や、モロッコのアトラス山脈の砂礫地などに生息していますが、日本なら植物園など栽培されており、4月から初夏まで楽しむことが出来ます。長く伸びた茎の先に、丸く咲いたローダンセマムの花がゆらゆらとゆれる様は、とても美しく見応えのある光景と言えるでしょう。
ローダンセマムの特徴
ローダンセマムの開花時期は春から初夏の間です。一般的な色は、薄く淡いピンク色やホワイトなどがあります。ひまわりのように丸い花で、その形はマーガレットにそっくりであり、ホワイトの花びらに黄色いガク、淡いピンク色の花びらに濃いピンクのガクなどそのコントラストが美しい花です。
葉が茂っているその上に長い茎を伸ばし、ふんわり咲いているローダンセマムはその可愛らしさからとても人気がありますが、その理由は花だけではありません。もう一つの特徴は、「葉」にあります。葉が透明感のあるシルバーであることから、花が咲いていない状態でも花壇や玄関を美しく彩ってくれるということにも人気があります。
品種は、ガヤヌム種やホスマンリエンセ種などが多く流通している傾向にあり、カタナンセ種も人気の高い品種でしょう。上記でも記したように山岳地帯を生息地とするため、寒さに強く暑さに強いという特徴があります。大抵の植物は冬の寒さが苦手というのに対して-5℃から10℃程度までなら冬を越すことが出来る珍しい植物です。
厳しい冬を越えて次の年も美しい花を咲かせることが出来ますが、夏の暑さはとても苦手です。真夏になると育成を中止しますので加湿や乾燥などに気をつけて管理しましょう。クリサンセマムという名前で呼ばれているローダンセマムは、その姿が花首がスッと伸びて垂れ下がるような形になるので、ガーデニングでも人気の高いハンギングバスケットなどでも使いやすく重宝します。
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