パパイヤの育て方
パパイヤの育てる環境について
パパイヤと言うフルーツは食べるだけではなく観賞用としても栽培を行う人も多いと言います。これは種をまくことで簡単に発芽すると言う特徴を持っており、食べた時に出てきた種を鉢に植えたら発芽して大きな木になるという事も有ると言います。
しかし、発芽するためには湿度が必要な事や種を植える時期は5月上旬ころからなどの条件が在りますが、苗木を育て結実をさせることも可能で、条件が揃えば1~2年ほどで実らせることも出来ると言います。但し、大半が雌雄異株であることからも実を作るためは数株育てる必要があり、
雌花が開花した後に、雄花の花粉を受粉させることで実をつけることが出来るのです。因みに、湿度により両性花が付くことも有ると言われており、この場合は複数の株を育てる事なく、1本の株だけで果実を実らせることも出来るなど、魅力を持つ果物です。
尚、高さが2メートルから10メートルにもなる常緑性多年草であるパパイヤは、葉が大きくてヤツデに似ているのが特徴で、日当たりを好みますので、育成させる環境としては日当たりが良く木が大きくなっても良い場所を選ぶ事が大切です。生育適温は25度から30度となります。
また、春から秋までの期間の中での平均気温は20度~30度の中では、直射日光の当たる、風通しが良い場所で育てていき、真夏の気温が35度以上の高温の期間の中では雄花のみとなるため、結実し難くなり、逆に平均気温が15度以下にになってしまうと、休眠状態になるので成長がストップします。
パパイヤの種付けや水やり、肥料について
栽培のポイントの一つに冬越しが挙げられます。日当たりが良い場所を選んで種付けや植え付けを行いますが、平均気温が15度以下になる冬場などは休眠状態に入り成長が止まってしまうため、室内の明るい窓辺などに鉢を持って行って管理をしていく事が大切です。
南国のフルーツであることからも温度管理は大切なのです。尚、一般的には10度以上が必要であり、品種によっては5度を切らないように注意をする事が大切です。10号サイズの鉢植えであれば、1本の木から2個から3個ほどの収穫が可能となりますが、最低温度が20度以上をキープしておくことが実らせるコツです。
パパイヤは水はけの良い用土を好むため、培養土には果樹用や草花用を選んであげると良いです。肥料については、成長期となる5月~10月までの間は毎月与え、固形化成肥料を利用して施しておきます。適した肥料と言うのは、リン酸やカリウムなどが多く含まれており、且つ、
窒素分が少ないタイプの肥料が良く、水やりについては、葉が大きくなることで蒸散量が激しくなりますので、生育適温期についてはの水切れは要注意です。春から夏にかけての時期は、朝と夕方にたっぷりと水を与えますが、乾燥には弱い反面、水を多く与えすぎて加湿状態になると、
根腐れが起きやすいので注意が必要です。そのため、土の表面を見て乾燥している時に水を与えるようにします。尚、秋などの季節は気温が下がりますので、水の量を徐々に減らしていき、冬場などの場合は、土が乾いて2~3日経過したら水を与えるのがポイントです。
パパイヤの増やし方や害虫について
育て方のポイントとして水やりや温度管理はとても重要なのですが、害虫についても注意が必要です。特に、ハダニや線虫による害虫には注意が必要です。但し、パパイヤは薬剤に弱いため、薬剤の散布は避ける必要が有ります。鉢植えでの栽培の場合は、
木が大きくなったら鉢植えを交換して大きな鉢に植え替えてあげますが、これの目安になるのが根が鉢底が出てきた段階です。また、パパイヤは枝の分岐が殆ど起きないため、真っ直ぐ伸びる性質を持つため、大きくなり過ぎてしまって剪定を行う場合には、30cm~50cmぐらいの高さにカットをします。
尚、カットする時には、鋭い刃物やノコギリなどを利用して行いますが、清潔な物を利用する事が病気にさせないコツです。カットをすると、切り口となる幹の中心部分は空洞になっており、このままにしておくと病気になりやすいなどの理由からも、
園芸用のパテを利用して切り口を保護してあげます。数日後には、脇から発芽が出て来るので、その中でも元気な芽を1~2本選んで、他の芽は摘んでしまいます。因みに、剪定を行う位置が低すぎてしまうと、脇芽が出難くなってしまったり、遅くなることからも、
剪定を行う位置は30㎝以上から50㎝以下を目安にして行い、5月から9月にかけて剪定や植え替えを行います。また、パパイヤと言うのは、雌雄異株、雌雄同株が不安定になりやすい植物であり、剪定を行った事による刺激によって、雄株が雌株や両性株に変わる事が有ると言います。
パパイヤの歴史
パパイヤはメキシコ南部から西インド諸島などが原産と言われており、日本国内においても熱帯地方が主な生息地になっており、南国フルーツの代表とも言われています。パパイヤは、16世紀初めにヨーロッパ人にり発見されたフルーツだと言われていますが、
コロンブスにより南アフリカ大陸の北西部で発見され、その後は船の常備食となったと言います。また、カリブ海などでの栽培が広まって、16世紀の半ば頃には、ブラジルやインドに伝来され、18世紀に入るとアフリカ大陸全域に広がったと言う歴史が在ります。
尚、日本国内においては、明治時代の頃に台湾から沖縄に伝わったと言う説、中国から伝ったと言う2つの説が存在しており、何れかが日本にパパイヤが誕生した歴史と言われています。現在ではパパイヤは高級フルーツでもあり、中には1個1万円前後の物も有りますが、
パパイヤはそのまま食べても美味しいフルーツですし、ドライフルーツなどにする事で長期間の保存が出来るなど特徴を持ちます。因みに、パパイヤには野菜用に改良されたと言う台湾系と、フルーツ系に改良されると言うハワイ系の2つが在りますが、沖縄県などで、
栽培されているものは台湾系が多く在ると言われています。また、台湾系は独特の香りを持つのが特徴でもあり、好みが分かれると言いますが、パパイヤが好きな人は台湾系のものを好むとも言われているのです。気温が高い環境を好むフルーツでもあり、完熟する事で甘みが増すという特徴も有ります。
パパイヤの特徴
パパイヤには完熟されたものと半熟の2つが在ると言いますが、お店などでサラダとして食べることが出来るのは半熟タイプが多いと言います。また、フルーツとして食べる場合は完熟タイプが多いのが特徴です。因みに、半熟タイプと言うのは完熟する前のものであり、
未成熟な状態の青パパイヤを意味しています。沖縄県や東南アジアなどの地域では、果実が熟する前の段階で収穫をするのですが、この時点では本来の赤い色ではなく青い色をしていることからも未成熟なものを青パパイヤと呼んでいるのです。
完熟したものとは異なり、歯ごたえがありシャキシャキ感が良いことからも、サラダなどで利用されたり、沖縄県の中では家庭料理となる炒め物やサラダなどで食べられているのです。因みに、未成熟の時には強い酵素が含まれており、肌が弱い人などが、
調理時に触れると痒みが生じることがあるため、手袋などをはめた状態で調理を行うのが良いと言います。この強い酵素と言うのはタンパク質分解酵素であり、パパインと呼ばれる成分で、パパインは食肉軟化剤や消化促進剤と言った食品添加物として、利用することが出来る成分です。
また、このパパインと言う成分を粉状にした後に精製する事で洗顔料として利用する事が可能で、強い洗浄力が在る事やニキビなどの症状緩和などにも良いと言われているのです。更に、パパインには消毒作用が在ると言われており、肌の傷や火傷、アザ、ひび割れ、アトピー、虫刺され、肌荒れなどにも効果が在ると言われており、軟膏剤として利用されていると言います。
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