パキポディウムの育て方

パキポディウムの育て方

パキポディウムは、アフリカやマダガスカルなどに分布している多肉植物です。約20種類ほどが分布しています。幹があまり太らないものから、太いもの、特異な形状をしている種類など、多くの形があります。

育てる環境について

パキポディウムの育て方は、一年を通じて日当りのよい場所に置くことが大切です。室内で栽培する際には、カーテン越しの日の光が当たる場所が良いでしょう。日射しが強すぎる場合には、葉っぱの色が変色してしまう葉焼けを起こしてしまうので気をつけましょう。

昼間の直射日光から守れる場所に置くことがポイントです。日陰でも栽培は不可能ではありませんが、茎が細くなる傾向にあります。最初に日陰に置いて育ててきた場合、急に日光に当てるのではなく、少しずつ明るい場所に置き、光に慣らしてあげましょう。

最低気温が15度を下回った場合には、室内に入れることをおすすめします。冬は過湿にしてしまうと腐りやすいため、乾かし気味で育てましょう。落葉して休眠に入った株は、断水をしましょう。パキポディウムが健康な状態でいるかチェックをするポイントは、幹の固さを触ってみると良いでしょう。

幹にしわがよったり、縮みが見えたり、柔らかくなってきた場合には、根っこが十分に水分を吸い上げることができない状態になっているサインです。基本的にパキポディウムには不定根はでません。そのため、根の基部にいたみが浸透してしまうと致命的となってしまいますので、

こまめにチェックをしましょう。休眠期に向かう際、自然に落葉させて休眠へ入りますが、幹がやせ細った状態のまま休眠に入ってしまうと、永眠してしまう可能性が高まります。幹がしっかり育つよう管理しましょう。

種付けや水やり、肥料について

パキポディウムは、茎の中に水分を蓄えられる植物のため、乾燥にとても強い性質を持っています。水やりは、4月から11月の生育期に鉢の土が乾いたらたっぷりと与えて上げましょう。土が乾ききる前に水を与えてしまうと、過湿状態になってしまうので気をつけましょう。

最低気温が20度を下回ってくると、水吸いが悪くなってきます。状態を見て、水やりの間隔を調整するようにしましょう。目安としては、冬は1ヶ月に1回から2回で十分な場合が一般的です。見栄えを美しく保ちたい場合には、水やりと肥料を極端に怠ることは避けることが大切です。

茎の途中が細くなったり、くびれてしまうことがあり、独特のフォルムを保てなくなってしまいます。葉水に関しては、基本的には行なわなくても問題はありません。ですが、葉っぱを美しく保ちたいという場合には、軽く霧吹きを1週間に一度ほど行なうと良いでしょう。

肥料は、起き肥を与える場合には、月に一回程度で充分です。強い肥料を与えてしまうと、根っこをいためてしまう可能性が高まりますので注意しましょう。株もとが水のやりすぎで腐った場合には、腐った部分から植えで茎を切り落としましょう。

切り落とした切り口をよく乾かしたのちに、土に挿します。株の上の部分が腐った場合には、腐った部分から下を切り落とします。用土は、サボテンや多肉植物の土を使用しましょう。自作をする場合には、赤玉土5に対し、腐葉土が1、川砂が4が目安です。

増やし方や害虫について

パキポディウムは、病気や害虫がつきにくい性質をもっていますが、まれに付く可能性があるのはアブラムシです。アブラムシがついてしまったら、殺虫剤で駆除をするか、土にまくタイプの駆除剤もありますので、使用しましょう。また、カイガラムシが時々発生することがあります。

茎につくことが多いため、水やりの際に茎をチェックしましょう。カイガラムシがついてしまうと栄養がとられてしまい、弱ってしまうので、全て取り除きましょう。また、株に何らかしらの理由で傷がついてしまった場合は、腐りやすくなってしまいます。

そのため、傷ができてしまったところには、ベンレートの粉を塗ることをおすすめします。植え替えや増やす場合には、鉢が小さくなった場合に行ないます。根詰まりを起こす前に行いましょう。目安としては、2年から3年に一度ほどです。底から根っこがでてきたり、

茎が長く伸びてきたら植え替え時です。植え替えるのにおすすめの時期は、5月から6月にかけてが理想的です。植え替えの際には、とげとげのある品種の場合手をケガしやすくなりますので、革の手袋をして行なうと良いでしょう。増やし方は、挿し木で増えます。

茎の途中を切り取り、切り口を乾燥させて挿します。日陰で行ないましょう。水はけのよい用土を使用し、4月の終わりから5月にかけて行ないます。元の切り戻された株の先端付近からワキ芽がでてきます。株はやや乾かし気味にしておくと良いでしょう。挿し木で増やすのは少し難しい傾向にあります。

パキポディウムの歴史

パキポディウムは、アフリカやマダガスカルなどに分布している多肉植物です。約20種類ほどが分布しています。幹があまり太らないものから、太いもの、特異な形状をしている種類など、多くの形があります。パキポディウムの名前の由来は、ギリシャ語で、

太い足を意味する言葉からきているとされています。和名では、アアソウカイという名前がつけられたパキポディウム・ゲアイは、マダガスカル南部の乾性林に自生しています。花が咲くまでは10年程度かかるとされ、温室に地植えすることで高さ数メートルになった際に咲きます。

原産地であるマダガスカルがあるアジアと、アフリカの境界にあるということから命名されたものです。サボテン研究家でもあり、小説家の龍胆寺推がつけました。生息地のマダガスカルでは、この木に願いごとをすると願いが叶うという言い伝えがあります。

日本などでは夢金棒とも呼ばれています。主にインテリアとして小型のサイズが出回っており、親しみがもたれています。マダガスカル原産のものの中には、パキポディウム・ルーテンベルギアヌムがあり、固有種となっています。鬼に金棒という和名がつけられており、

成長すると、数メートルの高さになります。白い花をつけるのが特徴です。その他、パキポディウム・ソフィエンセと呼ばれている種類の固有種は、ピンクがかった花をつけます。近年では、新たに発見された個体群もあり、クリーム色の花を咲かせるものがあります。

パキポディウムの特徴

パキポディウムは、キョウチクトウ科のパキポディウム属の植物です。茎が多肉質で色はメタリックなグレーをしています。とげとげ状のものが生えているものが多くあります。乾季には、多肉質の幹や枝の状態で育ち、雨季になるとキョウチクトウのような葉っぱがでてきます。

茎の内部には水分を多く蓄えることができる性質をもっています。パキポディウムの形状はさまざまで、塊状のものや、タル型のもの、とっくり型のものなどがあります。シバの女王の玉櫛や、鬼に金棒、雲外千里など名前がユニークな種類が多くあり、

マダガスカル産のものは、種類によって栽培方法のポイントも異なる場合があります。共通しているのは寒さに弱い傾向にあり、耐寒温度は10度くらいです。冬になると、落葉をし、休眠する特徴があります。大型の種類の場合は、観葉植物や一般の植物同様に管理をしていけば、すくすくと育ちます。

一方、クリソポディウム亜属のものは、多肉植物の管理が必要ですので、注意しましょう。南半球と日本は季節が逆転をしているため、輸入された場合は、季節が逆になる場合があります。休眠期と成長期が逆になってしまう環境に置かれる場合がありますので、

数年ほどをかけてゆっくり順応させていくことがポイントです。日本で種から育てられた株は実生と呼ばれており、丈夫な特徴をもっています。形は、細身のものが多く、刺がついているのが特徴となっています。夏場に水をきらさなければ良く育つ傾向にあります。

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