キャベツの育て方

キャベツの育て方

キャベツの原産地は、ヨーロッパといわれており、地中海沿岸からアジア方面を生息地としていました。最初に栽培されたのは数千年前とみられ、野菜として初めて利用したのはギリシャ人であるともいわれています。紀元前後までのものは葉キャベツといわれるボール状に結球するものの、前の状態でした。

キャベツの基本的な育て方と種付けと苗作り

キャベツは春植えでも秋植えでも育てることが出来る野菜です。比較的栽培しやすい野菜ではあるのですが害虫がつきやすくその対策が必要になってきます。栽培する季節に合った品種を選ぶのが失敗しない育て方のポイントとなります。また、連作被害がありますので、3~4年は、間を空けて輪作するようにします。

種付けをしてそのまま栽培することもできますが、苗から育てた方が害虫の被害にあう心配もなく失敗が少ないでしょう。以上のことを踏まえた畑選びと、土づくりをします。キャベツは一般的に春の2月中旬から3月中旬に種付けをして6月頃収穫する春まきと、7月頃に種付けをして11月頃に収穫する夏まきと、9月から10月初めに種まきをして3月から5月の春に収穫をする秋まきといった育て方の方法があります。

一般的には春どりキャベツは柔らかく生でも美味しく食べられるためサラダなどに利用され冬に収穫するものは少し葉が硬く、煮込んだり、焼いたりする料理に向いています。ただ、病害虫の被害を受けやすいため初めて栽培する人や慣れない方は比較的この被害を受けにくい時期に育成できる冬に収穫できるものを選んだほうが良いでしょう。

始めて育てる場合は苗を購入してきて植え付けから始めたほうが良いでしょう。また、種から育てることも可能ですのでプランターなどで少ない株を育てる場合は、種から始めても大丈夫です。自分で苗を作る場合は、育苗箱に培養土を入れ5~6㎝間隔でまき溝を作り、種を大体1~2㎝の間隔で条まきをします。

その上に薄く土をかけて水やりをしておきます。プランターなどで育てる場合は株数も多くないので9㎝のポットに培養土を入れて3~4粒ほどの種を蒔き、水やりします。この状態で虫除けカバーの中に入れて、寒冷紗を日よけのためにかけておきます。

水やりは土の状態を見ながら朝夕の2回ほど行います。発芽して、本葉が出た段階で生育の悪い株を間引いて2~3株程にします。本葉が2枚になった頃に更に間引いて一本にします。この後本葉が4枚ほどになりましたら、苗の完成です。

植え付けとその後の育て方

次は、畑の土づくりをします。苗を植える2週間ほど前に苦土石灰を1㎡あたり120g程と堆肥を1㎡あたり3㎏の目安で混ぜ込みよく耕しておきます。その後、一週間前には化成肥料を1㎡あたり100gの割合で施し、幅100~120㎝ほどの畝を作っておきます。畝の大きさは、畑の面積に応じて作ってかまいませんがそれに応じて株数を調整して植えるようにします。

畝に少し大きめの穴を株間40㎝程を目安に空けて、苗を根鉢のまま植え付けますこの時あまり深く植えずに双葉が見える程度に絵付けます。植え付けが終わったらたっぷりと水やりをしておきます。プランターの場合も同様に植え付けます。この時から害虫の被害を受けやすくなりますので植え付けの後寒冷紗を日よけとともに防虫の意味合いでもかけておくようにします。

特に苗の状態で芯を食害されてしまうと結球しなくなるので注意が必要です。また、防虫ネットを張っておくと完全には無理ですがある程度の効果がありますのでこの時期からしっかりとネットを張るようにします。時期が遅れると芋虫などの侵入を許してしまい数が多いと駆除が間に合わず、食害されてしまいます。

防虫ネットを張っていても土の中からも入ってきますので育成中は畑を見回ってこまめに捕殺します。プランターの場合も同じく防虫対策をしておきます。植え付けしてから20 ̄25日ほど経過した頃、成長が早くなってきます。この頃に1回目の追肥と土寄せを行います。2回目は、1回目の追肥から20日ほどたった頃に行います。この頃に結球も始まりますので茎や葉に傷をつけないよう気を付けて土寄せを行います。

プランターの場合も同じように、追肥をしますが、植え付け面が狭いので土に混ぜ込むときに根を傷めないようになるべく根から離れた場所に施します。成長が鈍っていなければ水やりの際に液肥を与えることも効果的です。この時、肥料が不足すると結球しなくなる原因となりますので、追肥は必ず行います。

水やりの頻度としては、植え付けから活着までは土が乾かないように十分に行い定着したら土の表面が乾いた段階で水を与える程度で行います。水分が多すぎると根腐れの原因となり株が弱ってしまいますので様子を見ながら与えすぎにならないようにします。

キャベツの収穫

秋まきの場合は大体4~5月頃が収穫時期となります。キャベツは見た目で収穫時期を判断するのは難しいので結球した頭の部分を手で押してみて固く締まっているようであれば適切な収穫時期と判断してもよいでしょう。

この時、収穫時期が遅れると球が割れてしまったり、とう立ちしてしまいます。ですので、手で軽く押して葉が少しへこむ感じがしたら早めに収穫します。収穫は下葉を3~4枚残して株元から刃物で切り取り収穫します。

キャベツの歴史

キャベツの原産地は、ヨーロッパといわれており、地中海沿岸からアジア方面を生息地としていました。最初に栽培されたのは数千年前とみられ、野菜として初めて利用したのはギリシャ人であるともいわれています。紀元前後までのものは葉キャベツといわれるボール状に結球するものの、前の状態でした。

その後、紀元前初めにかけてイタリアでも栽培が始まりました。日本に初めて入ってきたのは江戸時代になってからでした。この頃は、食用とされておらず、観賞用として利用されていました。観賞用として、代表的なものが葉牡丹です。紫や白の綺麗な色をしている葉牡丹ですが、これがキャベツであると知らない方も多いようです。

日本で食用として認識されるのは明治時代になってからのことで意外にも野菜としての日本での歴史は浅いものでした。食用として認められるきっかけになったのはこの頃、外国との交流が盛んになり、西洋料理が伝わってきて煮込んでスープにしたりロールキャベツにしたりする料理が知られるようになったという経緯がありました。

また、野菜を生で食べる習慣がなかった日本でも衛生管理が進んでくると、生のまま食べられるようになり、トンカツの付け合わせとして用いられるようになりました。

キャベツの特徴

旬は、種類によって違っています。まず春キャベツですが、特徴として中心部分まで黄緑色をしています。葉は全体に柔らかくみずみずしいので生で食べるのに向いています。主に千葉県や神奈川県で栽培されています。

夏に栽培されるものは、群馬県の嬬恋が特に有名な産地となります。春ものと冬物の中間的な特徴があり生でも煮物でも美味しく栄養価は一番高い品種でもあります。冬ものは、愛知県や千葉県といった場所で栽培されます。少し硬めであるために、煮崩れしにくく冬の鍋物にはうってつけです。

それぞれに品種も多く季節ごとに一年中おいしいものが出回っています。キャベツには多くの栄養素が含まれており、中でもビタミンCの含有量はずば抜けていて、大きい葉であれば2~3枚食べるだけで、1日に必要とするビタミンCを補うことができると言われています。

ビタミンCは風邪の予防や疲労回復には欠かせないビタミンで美容効果も認められています。また、ビタミンUという耳慣れない栄養素も含まれており、胃の粘膜を丈夫にして、胃や十二指腸にできる潰瘍を防ぐ効果があります。ビタミンUは、別名キャベジンとも呼ばれ、誰もが知っている胃腸薬の呼び名ともなっています。

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