プテロスティリスの育て方

育てる環境について
プテロスティリスは、地下茎の先端が膨らんで新たな球根を作ると言う特徴が有りますが、古い球根や茎葉は夏前には枯れて休眠状態になります。この植物は、オーストラリアの南東部、ニュージーランドやニューカレドニア、パプアニューギニアなどに生息している球根植物であり、
耐寒性や耐暑性はともに強くは有りませんが、ラン科の植物であり、育てる環境と言うのは一般的な洋ランと同じ環境であれば栽培は可能です。因みに、開花時期と言うのは2月~4月頃になりますが、加温してある温室などにおいては冬場に開花させることも可能です。
秋や春などの時期は、40%ほどの遮光を行って、太陽の光が良く当たる環境で栽培をし、冬場は窓越しなどの太陽の光が当たる場所で管理をしていく事で開花が期待出来ます。また、生育中の地上部と言うのは、蒸れを嫌いますので、狭い空間に置いたりして蒸れないよう管理を行う事が大切で、
夏場は地下部の球根を掘り上げあげて、乾燥させないように注意をして冷暗所で保管を行っておくと良いです。越冬温度は0度から5度、冬場は霜の心配が無い地域であれば戸外での越冬も可能ですが、南半球に自生する植物であることからも、室内での管理がお勧めです。
鉢植えでの栽培が一般的で、春は戸外に出して太陽の光をたっぷり当たる場所に置いてあげて、休眠期は雨が当たらない涼しい場所で管理をしていく事が育て方のポイントとなります。秋になると休眠から覚めて葉が出て来ますので、葉が出てきたら再び太陽の光が良く当たる場所で管理をしていけば良いのです。
種付けや水やり、肥料について
植え替えは休眠状態になっている夏場に行いますが、古い球根はしぼんでしまって枯れてしまいます。しかし、地下茎の先端には新しい球根が出来ているので、それを使って植え付けを行うのが良いのです。尚、古い球根をそのままにしておくと、新しい球根の位置が深くなってしまうので、
毎年鉢から球根を堀り上げてあげて、新しい球根を浅い場所に植え直してあげることが大切です。尚、球根を植え付ける深さは、球根の高さ1個分が目安となります。植え付ける際の注意として、用土は水はけの良いの物を選ぶ事であり、水はけが悪い状態で水やりをしてしまうと、
多湿となってしまい、球根が腐ってしまったり病気が発生するので注意が必要です。山野草用の用土を利用したり、川砂や赤玉土、鹿沼土などを混ぜたものを用度として利用する事で水はけを持つ用土を作ることが出来ます。尚、水やりについては、
生育期については土の表面が乾燥している時にたっぷりと水をあげます。花が咲き終えた後は、葉が黄色く枯れて来た段階から水やりの回数を減らして行き、休眠期は水を与えないようにします。また、プテロスティリスが休眠から覚める9月になった時点で、再び水やりを開始すれば良いのです。
尚、肥料については秋と春時期に月に2度程の割合で液体肥料を施してあげるようにします。因みに、休眠期については特別世話をする必要は有りませんが、休眠期に入った時には雨が当たらない涼しい場所で管理を行う事が大切です。
増やし方や害虫について
プテロスティリスの休眠期は夏場になりますが、この休眠期に入っている時点で植え替えを行います。また、この時に分球を行う事で増やす事が可能になります。プテロスティリスの球根は、古い球根はしぼんで枯れてしまいますが、地下茎の先端部分には新しい球根が出来ているのです。
この球根は数年にわたり栽培をしていると自然と増えて来るので、分球を行えば良いのです。尚、地下茎のの先端部分と言うのは、通常の球根がある場所よりも深い場所に在りますので、そのままでは発芽させる事は難しくなるため、一度球根を堀り上げてから分球をさせて浅い場所に植え替えを行う必要が有ります。
それ故に、プテロスティリスは毎年植え替えを行って上げることが栽培のポイントの一つでもあり、植え替え時期に分球を同時に行うのが良いとされています。尚、プテロスティリスはかかりやすい病気や害虫と言うのは特別ないのですが、鉢植えで栽培をしている場合など、
外に置いて管理をしている時期などはナメクジが発生するケースが有ります。ナメクジは食害をするため、見つけ次第防除する事が大切です。特に、鉢の裏側などに発生しますので、表面だけではなく鉢の裏側もチェックしておくようにします。
尚、プテロスティリスの管理は、春から初夏に枯れた段階で球根を掘り上げること、掘り上げた球根は乾燥をしないように水ゴケなどを利用して軽く包んであげて植え付け時期となる秋までの間は冷暗所で保管をしておくなどが必要になります。
プテロスティリスの歴史
プテロスティリスは、オーストラリアの南東部が主な生息地であり、ニュージーランドやニューカレドニア、パプアニューギニアと言った広い地域に分布しており、南半球が原産の球根植物です。オーストラリア南東部、ニュージーランド、ニューカレドニア、
パプアニューギニアなどには約100種類の品種が有り、プテロスティリスはランの仲間でもあり、明るい林の下などに自生していると言います。球根は球形のもの、楕円形のものなど様々な形状になっており、頂点部分には芽が有り、そこから茎が伸びて来るのが特徴です。
尚、プテロスティリスの名前の由来は、ギリシャ語の「プテロン(翼)」、「スティロス(柱)」であり、「翼のある花柱」という意味で、蕊柱(ずいちゅう)の先端部分の翼状の小片に由来しており、蕊柱と言うのは、雄蕊と雌蕊が一体化している器官の事を意味しています。
また、球根から出る芽は、やがて茎が伸び葉が出て来ますが、プテロスティリスの葉は地表に張りつくように伸び、放射状に出てくるのが特徴で、これをロゼット状と言うのですが、冬場のタンポポのような形をしてるのが特徴でもあるのです。
尚、花の部分が緑地に白色の筋が入っている、美しい花を咲かせると言う原種のプテロスティリス・オフィオグロッサなどが有りますが、園芸用として多く流通されている品種には、プトロスティリス・クルタと呼ばれるものが有り、多くの人々が栽培を行っている品種になります。
プテロスティリスの特徴
プテロスティリスの生息地は比較的明るい林の下であり、地中に球根を作り自生をしています。球根の形状は丸い形をしているものや、楕円形をしている物などが有り、食用のくわいを小さくしたようなものであり、真冬のタンポポの葉のように、地表につくように放射状に延びるのが特徴です。
原産地はオーストラリアやオセアニアなどの地域であり、秋頃に新芽を伸ばし、開花は冬から春であり、花が終わると枯れてしましますが、多年草であることからも、球根が生きていれば毎年綺麗な花を咲かせてくれます。尚、花の色と言うのは緑色や茶色などになりますが、
プトロスティリス・クルタと呼ばれる品種は栽培が多く行われているもので、この種類の花の色は緑地に白筋が入っているのが特徴です。球根から伸びた芽は、花茎を真っ直ぐに伸ばして行き、その先には1輪から数輪の花を咲かせるのが特徴です。
花は、背がく片と呼ばれる部分が覆い被さるように前に伸びて行って、帽子状になります。また、側がく片と呼ばれる部分は、左右にV字型に長く伸びるのが特徴でもあり、一見昆虫の触角の様な感じにも見れる植物です。、側がく片の下側の内部には唇弁(リップ)と呼ばれる部分が有り、
先端部分は顔を覗かせています。尚、唇弁(リップ)は下部に蝶番(ヒンジ)のようなものがり、可動式になっているのが特徴です。因みに、花の大きさと言うのは、長さが2cmほどのものから、約6cmほどの大きさになるものも有ります。
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