アキメネスの育て方

アキメネスの育て方

アキメネスはアメリカ中部、西インド諸島、南アフリカ北部を生息地として約30種が分布している球根植物です。属名はイワタバコ科となっており、このイワタバコ科の植物の中には日本国内にも自生している種があります。

アキメネスの育てる環境について

育て方はやや難しく、初心者がいきなり栽培するにはあまり向いていません。まず栽培環境についてですが、これは基本的に庭植えが難しいと言わざるを得ない部分があります。基本的に15℃以上の環境で生育させ、なるべく雨には当てないようにしなくてはなりません。

多少雨に当たったからすぐに枯れるというわけではないのですが、日本の環境は原産地である中南米とは大きくかけ離れたものです。特に梅雨時期になると日照量がやや少ない高温多湿の状況になってしまいますから、アキメネスの生育を阻害する要因になってしまうのです。

そのためよほどしっかりとした環境が用意できる場合を除いて、柔軟に環境を変えることができる鉢植えで栽培することになるでしょう。アキメネスの開花期になるのは6~9月ですが、この時期が終わって秋になると、だんだん葉が黄色く変化していきます。

葉が黄色くなりきったあとは休眠気に入りますから、冬の間に球根を掘り上げるか、鉢のまま乾燥させて5~10℃ほどの暗所で貯蔵するようにしておくと、また翌年植え付けをすることができるようになります。用土に関してはある程度柔軟に選ぶことができますが、水はけがよく通気性の良い土が最適です。

市販の草花用培養土でも生育することはできますが、土だけだとやや通気性が悪くなってしまいますのでパーライトや小粒の軽石を混ぜて通気性を保つようにしてやると良いでしょう。特にパーライト、軽石を混ぜると水はけもよりよくなりますから、なるべく混ぜて土を作ることが必要です。

種付けや水やり、肥料について

植え付けの時期は3月下旬から4月下旬が最も適しています。この時期に球根を仮植えし、2号鉢にバーミキュライト単用、もしくは肥料を含まない植え替え用の土を湿らせて球根を植えつけます。この植え替え用の土は先述したようなパーライトや小粒の軽石が混ぜられた土を使うのが最適です。

それからしばらく栽培を続けて萌芽したのであれば、3~4節まで伸びるのを待ってから5号鉢に寄せ植えをします。前年にも栽培をしており、そこで球根を回収していたのであればこのタイミングで一緒に植え付けるにしましょう。また前年にも栽培をして球根を回収していなかったのであれば、

そこから再び水を上げるようにすると1カ月くらいで芽を出してくれます。この際には4月下旬ごろから水やりをするようにしてやるのがベストです。水やりは土が乾き始めたらたっぷりと与え、葉が黄色くなってから徐々に水を減らしていき、

地上部が枯れた場合には水をやらないようにします。肥料は元肥として植え付けの段階で緩効性化成肥料を土に混ぜておき、追肥は生育期間中に三要素等量、つまり窒素、リン酸、カリの三つが等しく含まれている肥料か、リン酸分が多めの液体肥料、緩効性化成肥料を与えるようにしましょう。

リン酸分が多めの液体肥料はいくつかありますが基本的に価格は高くなりますので、特にこだわりが無いのであれば三要素等量の肥料か緩効性化成肥料を選んで投与するようにすると良いでしょう。

増やし方や害虫について

増やし方としては分球か挿し芽のどちらかで増やすことができます。まず分球ですが、これは春の植え替え時になると古い球根の周りに新しい球根が育っていますから、それを分割して植えつけることで増やすことができます。休眠期に球根を回収しておくと分球を自然に行うことができますから、

球根を回収するようにしているのであれば分球で増やしていくと良いでしょう。次に挿し芽ですが、これは5~6月ごろに伸びた枝の先端を8センチほどに切って、清潔な用土に挿すことで増やすことができます。やや難易度が高い方法のようにも見えますが、

上手く行えば分球と同じほど簡単に増やしていくことができますから挑戦してみる価値はあるでしょう。次に害虫についてですが、これはハダニやアブラムシ、オンシツコナジラミラミの被害が比較的よくみられます。これらの害虫は乾燥しやすく風通しが悪い環境だと発生しやすいのですが、

アキメネスも乾燥した環境を好むため発生することが多いのです。ハダニに吸われた部分の葉は葉緑素が抜けて白く変色しますが一つ一つの変化は小さく、オンシツコナジラミは葉の裏に寄生しているため、やや被害が分かりづらくなってしまっています。

そのため被害に気付くのが遅れ、深刻化してから対処をするということも少なくありませんから、アキメネスを栽培する際にはこまめに葉の様子を確認し、異常があれば注意深く観察をして防除が必要かどうかを判断するようにしてください。

アキメネスの歴史

アキメネスはアメリカ中部、西インド諸島、南アフリカ北部を生息地として約30種が分布している球根植物です。属名はイワタバコ科となっており、このイワタバコ科の植物の中には日本国内にも自生している種があります。園芸用品種として栽培・交配されてきた歴史があるためにさまざまな品種がありますが、

主な原産地はメキシコやコロンビア、パナマといったような温かい地域に集中しています。アキメネスという名前もギリシャ語のAchimenes、悪天候・寒さを好まないという意味を持っています。また日本国内ではアキメネスという名前以外にも「花桐草」という名前で呼ばれることがあるのですが、

これは花の形が桐の花に似ているからであると言われています。日本国内に輸入されてきたのは比較的最近のことであり、少なくとも1950年代以降になってから日本に持ち込まれたとされています。というのもアキメネスは中南米の地域を原産とする植物であるだけに、

園芸品種としての改良の歴史もそこまでは長くないのです。ヨーロッパに種が持ち込まれて栽培されたのも19世紀中ごろになってからであり、気候の違うヨーロッパで美しい花が咲くようにするまでにはさまざまな試行錯誤が必要でした。

その結果生み出されたのが今日栽培されているような、花の色が鮮やかで草丈が低いアキメネスの花なのです。日本国内で栽培されているアキメネスに関してもこれらと同様の特徴がありますから、中南米から直接持ち込まれたのではなくヨーロッパで品種改良をされたものが輸入されてきたとして考えられます。

アキメネスの特徴

アキメネスの特徴はその名前の意味でもある悪天候・寒さを好まないというところにあります。原産地である中南米は温暖、もしくは熱帯に分類される地帯が多く、砂漠なども各地に点在しています。アキメネスはそうした環境で咲く花なわけですから、耐寒性には弱いのです。

葉の形は先が尖り、縁にギザギザのある卵型から楕円形であり、茎に対生、もしくは輪生します。地下には細長い松かさ状の根茎をもっていますが、この細長い松かさ状の根茎は非常に特徴的だと言えるでしょう。乾期になると地上部が枯れて休眠しますが、

多年草であるため一度枯れたあとであっても翌年になればまた花を咲かせてくれます。園芸品種としての特徴は春に球根から萌芽した後、夏から秋にかけて次々と花を咲かせるというところにあります。アキメネスの花は柔らかい茎の葉腋から咲くのが特徴ですから、

一般的な花のように花が上に、その下に葉があるというような外見ではありません。花の色としては紫色のものがよく栽培されていますが、園芸品種として改良されてくる中で様々な花を色を持つようになりました。例えばイエロー・ビューティー種はヒマワリのような赤い花を咲かせますし、

クイックステップ種はアジサイのような淡い紫色の花を咲かせます。この色とりどりの花を持っているということはアキメネスの大きな特徴ですから、しっかりとした環境が用意できるのであればアキメネスだけでも様々な色を持つ美しいガーデンを作ることができます。

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