コバイモの育て方

コバイモの育て方

コバイモは本州中部から近畿地方の山地に多く自生している植物で、原産国としては日本であるとされているのですが、その生息地は基本的には山の斜面などとなっています。早春植物と呼ばれていて、春の早い時期に花を咲かせてしまって、夏以降はずっと休眠状態を維持することで生き抜いていく植物です。

コバイモの育てる環境について

育てる環境に関しては自生している土地の環境を考えることが必要で、山地の樹林の中で生育している植物なので、日照時間などが限られている中で栽培をする必要があります。芽が出てから開花するまでの期間は日照時間などを気にせずにたくさんの陽の光を当てることが重要なのですが、

花が終わる時期が来たら30%くらいの割合で陽の光を遮って日陰などの明るい場所で管理をする必要があります。また夏が過ぎて葉の部分が枯れ始めた場合には日の当たるスペースを半分程度にしてそのまま休眠状態になるのを待ちます。それによって次の年の春にまたきれいな花を咲かせることができます。

コバイモという品種は基本的には春の時期に花を咲かせて実を作って、それ以降の時期には休眠状態になって体力の回復をする仕組みになっているので、家の庭などで栽培する場合にも季節によってしっかりと管理をしておかないと、春になっても花が咲かなくなります。

樹木は花を咲かせるためにはかなりの体力を必要とするので、種類によっては蕾を減らすなどの対処が必要になるのですが、コバイモの場合には太陽の光を遮ることによって、休眠状態になるので、なるべく日陰において体力を温存させて、

次の春までに回復させるように肥料などを与える必要があります。開花の時期が1ヶ月程度なので楽しめる時期が非常に短いのですが、植え付けの時期や肥料をやる時期などに十分な配慮をしないと花を咲かせないことがあります。

種付けや水やり、肥料について

水やりに関しては芽が出てから葉が黄色くなるまでの期間には1日1回たっぷりと与えることが必要なのですが、休眠状態になったら水やりを減らして用土が軽く湿っている状態を維持する程度にします。夏以降は休眠をしている球根植物なのですが、

完全に休眠している状態でもある程度の水分は必要なので乾燥のさせ過ぎには注意をしなければなりません。春に芽が出てくる前までの期間は軽く湿っている状態を維持するように心がけなければなりません。肥料については生育にかなりの差が生まれるのでしっかりと管理をする必要があり、

芽が出始める3月上旬から葉が黄色くなってくる5月の下旬までの間は2週間に一度の間隔でリン酸を多く含んでいる液体肥料を使います。また球根が元気に育つためには糖分が必要になるので水やりをするときに数千倍に薄めたブドウ糖を与えると健康な球根にすることができます。

また芽が出始める時期が来たらリン酸分を多く含んでいる小粒の肥料を鉢の縁に少量置いておくと効果的に生育させることできます。鉢植えの場合の土に関しては赤玉土と鹿沼土の小さめの粒ものを1対1で配合して与えるようにして、冬の間は凍結などをしてしまう地域では、

軽石砂や山砂などを1割程度配合することで、凍結による用度の崩れを防止することができます。植え付けに関しては休眠中の夏の終わりから秋の始めが良いとされていて、古い球根を取り出して、新しい鉢に植え替えるという作業になります。

増やし方や害虫について

増やし方は基本的には植え替えの時に球根を分球するという方法と種をまくという方法があるのですが受粉をすることがかなり難しいので2つ以上の個体がない場合には種まきによって生育することは非常に難易度が高くなってしまいます。

また培養土に蒔いてから発芽するまでの期間がかなり長いのでその間に苔などが生えないように管理する必要もあります。コバイモに多い病気としては炭そ病とウイルス病があり、とくに芽が出たばかりの時期には葉が萎縮したり黒い斑点が見られたりする場合があるのですが、

これらは病気の症状なので薬剤などを使って健康な状態に戻さなければなりません。放置することで球根が乾燥などに対して弱くなるので早めの対処が必要です。害虫としてはアブラムシやナメクジ、ネズミなどが多いとされていて、とくにアブラムシは葉の表面や茎の部分に大量に発生することがあります。

アブラムシに関しては薬剤などが入手しやすいので対処が簡単なのですが、ネズミの場合には食べられてからでは遅いので、ネズミを寄せ付けないための薬剤を周囲に撒かなければなりません。また開花する頃にはナメクジなどが芽を食べてしまうことがあるので、

毎日注意をしながら栽培をしなければなりません。ナメクジは比較的大きいのでピンセット等で摘んで捨てることができます。球根の場合にはネズミに食べられることが多いので、ネズミの多い地域で栽培をしている場合には入り込まないような工夫を必要とします。

コバイモの歴史

コバイモは本州中部から近畿地方の山地に多く自生している植物で、原産国としては日本であるとされているのですが、その生息地は基本的には山の斜面などとなっています。早春植物と呼ばれていて、春の早い時期に花を咲かせてしまって、夏以降はずっと休眠状態を維持することで生き抜いていく植物です。

歴史的にも日本産とされる植物なのですが、開発が進んでいたり乱獲されることが多いので自生地が激減しているというデータも公表されています。フリチラリアというユリ科の仲間なのですが、小型で花の形が非常にユニークなので日本人にも人気のある観葉植物となっています。

山野草で球根を植えることによって増やすことができる多年草なのですが、夏になると葉がすべて落ちる落葉性の植物です。開花する時期は3月から4月の上旬とされているのですが、自生している場所によっては3月下旬から5月の上旬まで花が咲いている可能性があります。

日本の山地に普通に生息している植物なので栽培方法などに関してはあまり難しいことがないのですが、肥料を与える時期が難しいので育て方をある程度理解していないと栽培の難易度が上がってしまいます。また様々な品種が全国で発見されていて、

北陸地方に多く分布しているものはコシノコバイモと呼ばれていて、普通のものよりも全体的に大きいという特徴があります。また四国にはアワコバイモがあり、花のモザイク模様が通常のものよりも強く浮き出ているのが特徴となっています。

コバイモの特徴

コバイモの特徴は春の早い時期から花をつけ始めて、夏になると休眠状態に入ってしまうことで、多年草なのでしっかりと栽培をすると毎年春の早い時期にクリーム色の花をたくさん見ることができます。もともと日本で栽培されている植物なので寒さや暑さにもある程度の耐性を持っているのですが、

山の日陰で自生しているので直射日光を当てたり、夏の暑い時期にはこまめに管理をしないと枯れてしまうことがあります。コバイモには地方によって、違う品種があるのも特徴の一つとなっていて、本州などでは普通のものが見られるのですが、中国地方ではイズモコバイモという貴重な品種などがあり、

これはやや大きめの品種で花が傘状に開くのが特徴となっています。イズモコバイモに似ているものとしてはカイコバイモがあり、これは全体的に丸みを帯びている品種で関東地方の南部から中部地方で多く見られる品種です。ホソコバイモは本州西部と九州地方に見られるもので、

先端の開いた筒状の花にストライプ模様があるのが特徴となっています。この他にも数多くの品種が有るのですが、基本的には自生している原種がほとんどなので園芸品種として作り出されたものはあまりありません。この種類の植物は日照時間などを管理することが重要なので、

栽培する場合には時間によって鉢を動かすなどの作業を必要とするのですが、庭植えの場合には直射日光を避ける事である程度の管理をすることができます。とくに花が終わることは明るい日陰などでの管理が必要になります。

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