トウガラシの育て方

トウガラシの育て方

トウガラシの原産地や生息地は中南米で、メキシコでは数千年前から食用として栽培や利用されていたのです。このことから中南米やメキシコが、発祥の地と言われています。唐辛子が世界に広く知られるようになったのは、15世紀ごろのことです。

トウガラシを育てる前の準備

トウガラシをプランターで栽培するときには60センチ以上の標準サイズのプランターを用意して、深型のものを使います。根っこを浅く張る植物で加湿を嫌うため、水はけがいいプランターで育てることが大切です。唐辛子にぴったりの土を用意するためには、市販の野菜用の土を利用します。

自分で作る場合には赤玉土を6と腐葉土を3、バーミキュライトを1の割合で混ぜ合わせます。さらに石灰を土に混ぜ合わせて、酸性にしておきます。畑で栽培する場合には同じように土を用意して、深めに植え付けや種付けが出来るように耕しておきます。連作障害があるので、必ず3年以上の間隔を空けて栽培するようにします。

種付け用の種や苗を選ぶときには栽培が初めてなら、苗から購入します。どの品種でもよく育つので、自分の好きな種類を選びます。苗は全体的にしっかりとしたものを選び、枝も太くしっかりしたものを選びます。葉っぱも色がきれいなものを選び、元気が良い苗を選ぶようにします。

トウガラシの育て方

種付けをしてからの育て方なら、種付けをする時期は3月上旬から4月ごろに行います。種付けから育てるときには育苗箱に種蒔きをして、発芽後にポットに移し替えて定植まで育てます。ポットに直接種付けをするときには、2センチから3センチの間隔で蒔いていきます。種を押し込むようにして本葉が1枚から2枚に育てて、いい苗だけを残して他は間引きをします。

発芽には28度以上の地温が必要なので、地温の管理をしっかり行うようにします。種付けから育てた場合には苗になるまで70日から80日ほど掛かるので、早めに準備することが大切です。種付けからの育て方に不安があるときには、苗から育てるようにします。

苗を使っての育て方は、花が咲く直前の苗を選ぶことが大切です。早い時期に購入した苗は花が付いていないこともあるので、すぐに植え付けをしないで花が咲く直前まで待って植え付けをします。トウガラシは寒さに弱いので、気温が温かい時期に植え付けをします。プランターの場合は25センチ以上の間隔で、畑なら40センチ以上の間隔で植え付けを行います。

株と株の間が狭いと日光不足になってしまうので、注意が必要です。害虫や育成に影響を与えないためにも、十分に間隔を取っておくことが大切です。大きな穴を掘って苗を植え付けて、土を寄せたら定着させます。たっぷりの水を与えて、定着するようにします。 プランターで育てている場合は隣同士の枝と苗が干渉してしまって、日当たりが悪くなるので3本立てにするようにします。

主枝1本と一番花の下にある枝2本だけをのこして、枝の本数を管理します。畑で育てている場合には一番果よりも上の枝は、そのまま放置しておいて大丈夫です。本数を管理した後はどんどん枝分かれしていきますが、混み合っている葉っぱのみ切り取ります。一番花から下に出てくるわき芽は全て摘み取るようにして、成長を促すようにします。

トウガラシの一番果をそのままにしておくと全体的に弱ってしまうので、必ず摘み取るようにします。トウガラシは土の中で根を浅く貼るので、乾燥に弱いです。ですから水やりは朝と夕方の時間帯に行って、たっぷりの水を与えることが大切です。土の乾燥を防ぐためにも、株元に敷き藁やピートモスを敷くようにします。プランターでの栽培なら、敷き藁などではなく新聞紙で代用することも可能です。

一番果が付いたことになると、1回目に追肥を行います。実が付き始めたら1株あたり2週間に1度のペースで追肥をして、栄養を与えます。1回あたり10グラムの化成肥料を周囲に蒔いて、土と軽く混ぜ合わせるようにします。

液体の肥料の場合には週に1度の間隔で行い、肥料切れにならないようにこまめに栄養を与えるようにします。畑での栽培の場合は1平方メートルあたりに苦土石灰を150グラムと堆肥を2キロ、化成肥料を150グラム蒔いておきます。追肥は数週間に1度のペースで、土寄せをしておくと株が倒れにくくなります。

トウガラシの収穫と活用方法

トウガラシは植え付けなどを行ってから1か月半から2か月程度で、花が咲き始めてから2週間から3週間で収穫の季節を迎えます。赤くなってきれいに色づいたものから順次収穫をして、1本ずつ丁寧に切り取るか枝ごと収穫しても大丈夫です。トウガラシの枝はとても折れやすいので手でちぎらずに、ハサミやカッターを使って収穫します。

ハサミやカッターでヘタのすぐ上を切って収穫すると、上手に出来ます。収穫したトウガラシは風通しがいい場所に置いておいて、乾燥させます。しっかり乾燥すれば、長期間の保存にも対応出来ます。また葉トウガラシとして利用する場合は、実が青いうちに収穫することが大切です。様々な料理の薬味にしたり、漬物に活用することも出来ます。種も使えば辛い料理になり、種を取り除けば優しい辛さになります。

トウガラシの歴史

トウガラシの原産地や生息地は中南米で、メキシコでは数千年前から食用として栽培や利用されていたのです。このことから中南米やメキシコが、発祥の地と言われています。唐辛子が世界に広く知られるようになったのは、15世紀ごろのことです。

15世紀のコロンブスの新大陸発見のときに、「インドのこしょう」を目指していたコロンブスが西インド諸島をインドと思い込み、さらに現地で見つけた唐辛子を「こしょう」と勘違いして伝えていたのです。今でもその名残から英語では「レッドペッパー」と呼ばれ、こしょうと混在した名前が付いています。

その後トウガラシはさらに世界中に広まるようになり、日本に伝えられたのは16世紀の半ばです。16世紀に鉄砲と共にポルトガル人が日本に伝えたという説があったり、17世紀のはじめには豊臣秀吉が朝鮮出兵のときに日本に持ち帰ったという説もあります。

日本ではトウガラシのことを「南蛮」や「高麗こしょう」と呼んだりすることもあり、このような背景があることが分かります。逆に朝鮮半島へは豊臣秀吉が伝えたという説もあり、中国にトウガラシが伝わったのは日本よりも後になります。東南アジアでは金と同じくらいの価値があり、高値で取引されていたという歴史もあります。

トウガラシの特徴

ナス科のトウガラシ属の植物で、原産地は中南米です。どんな地域の土壌にも適応するので、各国で栽培することが出来るのが特徴です。現在は数百種類から数千種類の品種があり、自然混雑が盛んな植物としても知られています。鷹の爪は形が鷹の爪に見えることからこう呼ばれるようになり、カプサイシンが多く含まれているため辛みが強いです。

八房は実が房のように直立していることからこの名前になり、辛みは鷹の爪の半分ほどです。キムチなどに使われるのが、大きな特徴です。ちなみにピーマンも同じ仲間で、唐辛子と違って辛みがないのが特徴です。トウガラシの特徴はカプサイシンが多く含まれていることで、健康や美容に幅広い活躍が認められています。

体脂肪を燃焼させる効果があり、身体を温めます。毛穴を広げて発汗を促し、体温を上げてくれる効果があります。脂肪の分解も促してくれるので、ダイエット効果も期待できます。加工や加熱をしても効果は変わらず、成分に大きな変化がないのも一つの特徴です。辛さを強調するカプサイシンだけでなく、ビタミンや鉄、カルシウムも豊富です。

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