プルメリアの育て方

育てる環境について
プルメリアは熱帯植物ですので、できるだけ日光がよく当たる場所に植えるのが鉄則です。日照量が少ないところで育てると、枝が間延びしがちになりますし、花も咲きにくくなります。日本で育てるときには、秋や冬をしのぐために鉢植えを利用したほうがよいですが、
気温の高い地域で庭植えにする場合には、日当たりと水はけがよいところを選びましょう。強風にも弱いため、風が当たりにくい場所がおすすめです。庭植えにした株は、気温が低下する10月中に彫り上げて、室内の明るい場所で冬を越します。乾燥には強いため、
冬の間は水やりは月1~2回程度に抑え、わざと葉を枯らして仮死状態にする方法もあります。冬場でも日当たりの良い場所を選び、凍死させないように5~10度以上の場所に保管しましょう。用土は水はけの良いものがおすすめで、配合する場合には赤玉土の小粒7に対して腐葉土3程度がよいでしょう。
鉢植えにする場合でも庭植えにする場合でも、乾燥には比較的強いですが湿度が高いときには根腐れを起こすことがありますので、どちらかというと土が乾いているような状態が育ちやすくなります。生命力が強く、根がはりやすいため、
複数の株を植えるときにはある程度間隔をあけて植えたほうがよいでしょう。また、鉢植えにするときには成長の様子を見て、八に対して株が大きくなったと感じたら、植え替えをするのがおすすめです。狭いところで育てると花がつきにくくなります。
種付けや水やり、肥料について
プルメリアの植え付けや植え替え時期は4~6月が適切です。鉢植えが基本ですが、成長が早く鉢の大きさが合わなくなってしまいがちですので、根詰まりしないようにこまめに植え替えるようにしましょう。水やりに関しては、乾燥には強いですが湿度に対しては弱く、
根腐れを起こすことがあります。もともと育て方が日本では難しい植物ですが、枯れる原因で多いのが水や肥料のやりすぎといわれています。基本的には、土が乾いたら水をやるようにして、乾いていないうちに追加で与えるようなことは避けましょう。
日本の夏は高温多湿なため、熱帯植物のプルメリアでも環境としてはあまりお勧めできません。できる打、絵日当たりだけでなく、風通しの良いところにおいてやりましょう。ある程度成長して庭植えにしてある株は、相当日照りが続いている状況などの特殊なケースを除いては、普段水をやらなくても大丈夫です。
肥料は、5~10月にリン酸がやや多めの置き肥を施しますが、与えすぎには注意しましょう。与える量は規定量を超えず、様子を見ながら施します。冬場は屋内に取り込みますが、枝が大きくなりすぎたら取り込みにくくなりますので、適宜剪定したほうがよいでしょう。
冬を越した後で枝が間延びしていたり、先端が枯れている場合にも、切り戻しをすることで新しい芽が出てくることがあります。剪定後は、切り口に保護剤を塗っておくことで、病気や害虫などから花を守ることができます。
増やし方や害虫について
プルメリアは生命力が強いため、挿し木をすることで増やせます。挿し木を行う時期は5~9月で、枝を2節ほど切ってさし穂にします。さし木をする際には、切り口から毒性の強い白い樹液が出ますので、手袋などをして肌を保護してから液をよく洗い流し、
場合によっては切り口を水につけておくなどして挿すようにしましょう。衣類や手に付着した時にはしっかり水で洗い流します。枝の切断面は滑らかなほうが根がはりやすいため、のこぎりなどで切った後には鋭利な刃物で改めてカットしましょう。
切り口が黒ずんでいるときなどは、樹液が出てくる箇所までカットしたほうが育ちやすくなります。ある程度深くまで挿して、発根促進剤があれば適量を与えておきます。なお、挿し木を購入したりもらった場合、切り口が膨らんでいる状態になっていることがありますが、
この場合には切らずにそのまま植えたほうが根が出やすくなります。プルメリアは病気に対しては強く、それほど気を付けるものはありません。また、害虫に対しても比較的耐久性がある植物ですが、葉や茎にカイガラムシがついたり、花や蕾などにアブラムシが発生して、
柔らかい個所を食べてしまうことがあります。これらの外注に効果のある駆除剤を使って予防したり、見つけた時にはすぐに取り除くようにしましょう。被害が大きくなると、花が咲かなくなったり食べた跡が目立つようになり、見た目も悪くなってしまいますので要注意です。
プルメリアの歴史
プルメリアの原産地は熱帯アメリカで、生息地も熱帯がほとんどですので、日本では基本的に自生していませんし、植物園などに訪れなければあまり見ることがありません。逆に、南国では広範囲にみられますので、熱帯植物の代表として広く知られています。
ハワイではレイや髪飾りに使われていることから、古くから利用されているように思えますが、実際には1800年代に入って持ち込まれたもので、どちらかというと園芸種やプランテーション用の植物として位置づけられています。ハワイでレイとして用いられるようになったのも実際には近年のことであり、
本来は故人に手向ける花として知られていました。しかし、香りが甘く芳しいうえ、外見も可愛らしくほかの用途に使用したいと考えられていたため、現在のようにレイとして用いられています。また、ハワイで結婚式を挙げるときには南国らしさを、
感じられるブーケとして日本から訪れたカップルにも喜ばれています。この花は、西インド諸島やメキシコ、ベネズエラなどで見られますが、ベトナム近隣の国々でも自生しており、バリ島ではヒンドゥー教の捧げものに使用したり、寺院や墓地に植えられることもあります。
また、ラオスでは国花としてよく知られています。このような背景から、英語ではTemple Treeと呼ばれています。この花の名前の由来は、宣教師であり植物学者でもあった、フランスのシャルル・プリュミエにちなんだものです。
プルメリアの特徴
プルメリアは1年を通じて開花していますので、季節に関係なくその可愛らしい花を楽しむことができます。可憐な形の花に対して、枝は黒くがっしりとしており、曲がりくねっています。枝の先端に花をつけますが、先端まで太く黒い枝は縦横無尽に広がっており、
葉も大きいです。鞘上の実も大きく、花のイメージとは全く対極的です。枝は多肉質で柔らかく、見た目に反して折れやすいですが、乾燥には強く、きちんと管理すれば0度近くの寒さにも耐えることができます。枝や葉を切った時に白い液が出ますが、
こちらはアルカロイド系の物質が含まれている有毒ですので、肌に触れないように気を付けましょう。医療に用いられることもあります。花は園芸種として種類が多く、形状や色合い、大きさなどは様々です。一般的に知られているのは、中心部がほんのりと黄色く、
花弁の縁は白いタイプでリゾート地の定番となっています。生命力が強いこともこの花の大きな特徴で、追った枝から葉をとり、日当たりの良い場所に埋めるだけで発芽します。ただ、低温には弱いため、日本のように寒暖の差がはっきりしている地域では室内や温室などで育てることがほとんどです。
以前は挿し木用の枝が市販されていましたが、近年では鉢植えのタイプも流通しています。本来はある程度成長していなければ花が咲きにくい植物ですが、改良によって鉢植えのサイズでも開花するものがあり、自宅で気軽に栽培できることから人気があります。
-
-
ヒトリシズカの育て方
ヒトリシズカは原産地や生息地が日本を含め、中国や朝鮮半島です。栽培するのは5段階中でいえば4で、かなり難しいといえるでし...
-
-
フクシアの育て方
フクシアという植物はアカバナ科の低木ですが、アカバナ科の多くは多年草でフクシアの他にもツキミソウ、マツヨイグサなどが挙げ...
-
-
ヘチマの育て方
熱帯アジアを生息地とするインド原産の植物です。日本には中国を通して江戸時代に伝わったと言われています。ヘチマは元々、果実...
-
-
パキフィツムの育て方
パキフィツムは、メキシコ原産の多肉植物です。ベンケイソウ科パキフィツム属の植物は、多肉植物の中でも、肉厚な種類として有名...
-
-
ビワの育て方
ビワは中国原産のバラ科の常緑高木で、淡いオレンジ色の果実をつけます。肉厚で甘みのある果実は生のまま食べてもいいですし、お...
-
-
ナンバンギセルの育て方
ナンバンギセルはハマウツボ科でナンバンギゼル属に属し、別名がオモイグサと呼ばれています。原産地は東アジアから東南アジア、...
-
-
マリーゴールドの育て方
マリーゴールドはキク科の花でキンセンカとも言われていて、学名はカレンデュラといいます。シェークスピアの作品にも出てくる花...
-
-
セロジネの育て方
セロジネはラン科の植物でほとんどの品種が白っぽい花を穂のような形につけていきます。古くから栽培されている品種で、原産地は...
-
-
ハナイカダの育て方
ハナイカダはミズキ科の植物です。とても形がユニークですので一度見ると忘れないのではないでしょうか。葉っぱだけだと普通の植...
-
-
ヒメツルソバの育て方
ヒメツルソバは原産国がヒマラヤの、タデ科の植物です。姫蔓蕎麦と書くことからも知れるように、花や葉が蕎麦の花に似ています。...
プルメリアの原産地は熱帯アメリカで、生息地も熱帯がほとんどですので、日本では基本的に自生していませんし、植物園などに訪れなければあまり見ることがありません。逆に、南国では広範囲にみられますので、熱帯植物の代表として広く知られています。