アサギリソウの育て方

アサギリソウの育て方

アサギリソウは、ロシアのサハラン・日本が原産国とされ、生息地は北陸から北の日本海沿岸から北海等、南千島などの高山や海岸で自生している多年草です。和名であるアサギリソウの由来は、銀白色の毛に覆われている姿を霧に例えたと言われ、別名アルテミシアとも言われています。

アサギリソウの種付け

アサギリソウの種付けと苗植えは、3月~4月頃に行います。横に広がりながら成長するので、種付けをする際には口径が大きめの素焼きの鉢を使用して、用土の中には鉢の底に3分の1程度ゴロ石を入れ、ミジンを抜いた軽石・桐生砂・日向砂・富士砂などの中から手に入るものを適度に混ぜ合わせ、硬貨鹿沼土などを加えて植え込みます。

植える鉢には砂を多めに入れると良いでしょう。市販の土でもOKですが、その場合は、できるだけ川砂を混ぜて水はけが良いようにするか、山野草の土を使用します。移植に弱い植物なので、基本的に移動が出来ないものと考え、植える場所を決めるようにします。どうしても移植が必要な場合は、根の成長が早いので2年に1回程度にして、行う時期は秋に行うようにします。苗を購入した場合は、出来るだけはやく移してあげます。

苗を植えつける場合、用土を落としてから、根を3分の1程度整理し、根の間にまんべんなく用土が入るようにして株元まで埋まるように植えて株を安定させます。苗を植える場合も種付けする場合も水をたっぷりと与え、水切れのないようにしましょう。この時、根を崩しすぎない様に注意します。

アサギリソウの育て方

1年を通して、日なたと風通しの良い場所を好みます。日陰に置いて栽培してしまうと間のびをしてしまいます。しかし、冬の寒さには強く、霜が当たってしまっても枯れる事はありません。一方で元々は岩場に生える植物なので夏の加湿には弱いとされていますので、真夏は半日陰に移動させるか日よけをしてあげるとよいでしょう。

できれば雨を避けて栽培するようにする事で株が長持ちして、下葉の枯れも防ぐ事ができます。また、株元や株周りの枯れ葉はこまめに取り除くようにして、風通しを良くします。地植えをする場合には、株と株の間を20cm~30cm程度離すようにして植え付けますが、夏に明るい日影になる場所を探します。

例えば、冬の間は葉が落葉して日が当たり、夏には葉が茂るような落葉樹の下などが適しています。水やりに関しては、アサギリソウは乾燥を好むので土が乾いてからたっぷりと与えるのが基本です。冬の間は特に乾燥気味にして栽培するようにしましょう。土が乾いた後、数日後の水やりでも大丈夫です。

生育が旺盛でどんどん成長するのでその都度短く切り戻し、整えてもまた再生して草が整います。根元はだんだんと木質化してきてしまいますが、その木質化した部分を残して短く切りそろえるようにするとたくさんの新芽が芽吹いて、こんもりとした可愛らしい姿をみる事ができます。アサギリソウは育て方次第で、大きくも育ちますし、寄せ植えなどに合わせてサイズを調節したい場合は、手をかけることで決まった大きさを維持する事ができます。

アサギリソウの育て方のポイント

基本的に、肥料はそれほど必要としませんが、栄養不足になるとすぐに萎縮してしまいます。だからといって肥料をたくさん与えるような育て方をしてしまうと、とどんどん成長し、大柄になってしまし、見た目が美しくなくなってしまうので、ほどほどに緩効性の化成肥料などを置いて肥するか、あるいは液体肥料を与えるくらいで十分です。

与えるのに適した時期としては、芽が出た後の4月下旬から6月下旬頃と9月下旬から11月上旬までの間に月に2回ほど液体肥料を与えます。化成肥料などの置き肥に関しては春と秋に1回ずつ与えるだけでもいいでしょう。夏の間の栽培のポイントとして、梅雨に入る前に一度蒸れ防止に刈り込むと良いでしょう。

アサギリソウを小さく育てたい場合には、春に一度短く刈り込むと小さく育てる事ができます。暖かい地域では秋には株元から来年茂る新芽が伸びてくるので、これを来年に伸ばすようにして古い枝を刈り込むようにしましょう。刈り込んだ木を挿し木にも利用できます。そいて、数年育てていると株が老化してしまい弱ってきます。

そのままにして置くと徐々に消えていってしまいますが、これは仕方のない事なので、4年~5年に一度は植え替え・株分けをするか、5月から7月に挿し芽をして株の更新をすると良いでしょう。株分けをする場合は植え替えの際にします。株分けをする場合には、株を無理に分けずに手で分かれる程度にします。

挿し芽をする場合は5月~6月頃、または9月~10月頃にも行う事が可能です。伸びた茎を切って挿します。少しでも乾燥させてしまうとほとんど初根する事はありませんので注意しましょう。

病害虫は、多湿によって起こる軟腐病、芽出しの時期に芽がよじれた場合は、そうか病や炭そう病を疑います。他にも、ナメクジやイモムシの食害を受けないようにして、アブラムシは付着しやすいので注意しましょう。また、病害虫でなくても高温多湿期に突然枯れてしまう事もありますので、株元や株周りを常に清潔にしておくように心がけ、やや乾燥気味に保ちましょう。

アサギリソウの歴史

アサギリソウは、ロシアのサハラン・日本が原産国とされ、生息地は北陸から北の日本海沿岸から北海等、南千島などの高山や海岸で自生している多年草です。和名であるアサギリソウの由来は、銀白色の毛に覆われている姿を霧に例えたと言われ、別名アルテミシアとも言われています。

アルテミシアの仲間にはアサギリソウ以外にも様々な葉ものがありますが、それほどポピュラーではありません。学名のシュミッテアーナという名前はロシア人植物学者のシュミットを記念して命名されました。

アサギリソウの特徴

アサギリソウは、草全体が銀白色の毛で覆われている植物で、キク目キク科ヨモギ属に属していて、葉は糸状の細い拳上の葉で互生しています。枯れた茎の根元から芽を出し、四方に新しい茎を伸ばしながら成長し、やがて立ち上がり、その後横に倒れて先端から花芽を伸ばして、夏の終わりから秋にかけては、ヨモギに属している事もあり、ヨモギに似た花径5ミリ程度の黄白色の花を頭花を下にして咲かせます。

アサギリソウは、花を咲かせる頃には形が少しずつ変化していきます。一部の葉が伸びきった後、こんもりとしていた形が崩れその後、蕾が上がって行きます。蕾を付け始めると形が崩れるので伸びきった葉を見つけた時点で摘んでしまうと見た目の美しさを維持する事ができます。

しかし、頑健な植物なので葉を摘まなかったからと言って枯れてしまう様なことはありませんし、その小さな花を楽しむ方も多い様です。花を咲かせた後のアサギリソウは茎は成長を止めて、株元に翌年の芽を形成します。そしてそのまま落葉し、やがて地上の部分を枯らして休眠に入ります。山菜扱いをされる事も多いですが形がまとまりやすい事から寄せ植えにも用いられています。

どちらかと言うと花よりも葉を楽しむ植物とされています。乾燥には強いですが夏の高温多湿には弱いので寒冷地には適した植物と言えます。3月~11月の間が鑑賞期とされロックガーデンとしても長い時間楽しむ事ができます。

合わせる植物を選びませんが美しく育たない場合もあるので条件に合う場所が無い限りは単独で鉢植えにして雨を避けながら栽培した方が良いでしょう。水を与えすぎたり風通しが悪いと枯れることもありますが、夏の環境は苦手ではありますが、夏越しが出来ない訳ではありません。また、適した環境では丈夫とされていますが、初心者向けと言われるほど簡単に栽培できる植物ではありません。

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