ヤブレガサの育て方
育てる環境について
育てる環境においては生息地を知っておく必要があります。日本においては全域で見られるとされています。日本が育ちやすい環境であることがわかります。自然においては山の中にありますから、日差しなどが直接当たるようなところではなく、風なども常にあるようなところではありません。ひっそりと咲いていることが多いと言えます。
良い環境としては、風があまり強く当たらないところとなっています。森の中であれば風が吹いたとしてもそれほど強く吹かないでしょうからちょうどいい環境となりそうです。森の中でさらにある環境としてはそれほど日差しが入ってこないことです。明るい日陰が丁度良い所になっています。
夏に関して、遮光率が50パーセントぐらいのところが良いとされています。あまり日差しが強い状態だと育ちにくくなります。かと言って全く日光が当たらないのもよくありません。真っ暗でない程度に日差しがあるところが求められます。庭などに植えようとするときには風対策、日光対策をしておきます。
建物であったり、落葉広葉樹の下などを利用します。木が近くにあれば風を直接受けるのを防ぐことができます。多少のことですが大きく違ってくることもあります。南の方の地域においては台風がよく来ることがあります。庭だけで対応できないようなときは植木鉢にしておくことで室内に避難させられることができます。一般的なところなら良いですが、台風が多いところは考える必要があります。
種付けや水やり、肥料について
栽培する上で育て方においては種付けが必要になります。芽が動き出す前に行うようにします。休眠をする状態になりますから、その間に植え替えをするようにすると良いとされます。休眠の状態は水を吸ったりすることがないので移動がしやすくなります。この時には古い土を落とすようにして、枯れてしまっている根や茎は取り去っておきます。
太い根があるときはこれが重要になることがあります。傷つけてしまうとそこから傷んでしまいますから注意しなければいけません。後は植え直せば良いだけです。植えるときの用土については水はけを考慮して構成することを心がけます。水はけが良ければ土については特に選ばないとされています。
赤玉土と腐葉土を7対3ぐらいで配合することで調度良くなるでしょう。その他草花用の培養土を用いることもできます。根腐れを防ごうとするのであれば軽石であったり、鹿沼土、日向土、桐生砂などを持って調整したりすることがあります。腐るのは防ぐことができますが、乾燥してしまうことがあるので注意をしておきます。
水やりにおいては、鉢植えの場合においては乾いたら湿らせるようにして与えます。庭植えに関しては晴天が続く場合においては適度に与えますが、それ以外においては自然に任せておけば問題無いとされています。肥料を与える方法として、元肥にはリン酸とカリウムが多めの肥料を使うようにします。3月から9月にかけては液体肥料を利用します。
増やし方や害虫について
増やし方としては株分けを行うことがあります。植え替えをするときに枯れた古い根を取り除くとき自然にいくつかの株に分かれることがあります。この時ナイフなどで無理やり切るのではなく、ごくごく自然に分かれる場合がありますから、その時にはその自然に任せてわけます。これだけで数株に分ける事ができます。
固い場合においてはナイフを用いて分けることもあります。手で割るのではなく、スパッと切ってしまうほうが良いとされます。根伏せと呼ばれる方法を取ることがあります。植え替えをするときに太い根を付け根から外します。そして切り口を埋めておきます。そうすると生えてくる方法です。実際に生えてくるには数箇月かかることがあります。
花が咲いた後に種をとってそれを利用することがあります。秋に種を取りますが実際にまくのは2月ごろになります。その間は冷暗所に置いたり、冷蔵庫に置いたりします。種からの場合は発芽までには少し時間がかかりますが、じっくり行おうとするならいい方法になるでしょう。心配するような病気になることはあまりないとされています。
しかし害虫には気をつける必要があります。ハモグリバエと呼ばれるものがつくことがあります。これの嫌なところは葉の中をどんどんくい進んで行くことです。非常に小さく、手で簡単に潰すことができるので見つけた時は迷わず潰すようにします。たくさんいる場合には殺虫剤などをまいて対応するようにしておきます。
ヤブレガサの歴史
台風などの時に傘をさしているととてもさせる状態でなくなることがあります。今の傘の場合は傘の部分の布やビニールが破けることはないかもしれません。ただし骨がむちゃくちゃになるのでさせない状態になってしまうでしょう。昔の傘といえば紙で出来ていました。紙の傘で水が防げたかといいますとなかなかわかりませんが、
ろうなどを塗って一定の防水などをしていたのでしょう。それでも紙ですからいずれは破けてきます。そんな破れた傘の様子をしているからと名付けられた植物としてヤブレガサと呼ばれるものがあります。ヤブレグサではないところがこの名前のいいところです。どこにも草などの名前がないので突然この名前が出てきた時は何のことかわからないかもしれません。
原産地としては特にはっきりしたことはわかりませんが、日本に古来からあるとのことで日本となっています。その他に中国であったり朝鮮などでも同じようなものが見つかっていることから、かなり古い時代からある植物といえるかもしれません。なぜこのような名前がついたかについては、傘のような形としていること、
そしてまさに傘が破れたように見えることから付けられたようです。道端に生えていてもただの草のようにしか見えないかもしれませんが、こちらに関しては古くから食用として食べられてきたとされています。ですから知っている人としては山菜の一つになっているようです。主に芽出しの頃などのものが食べられます。
ヤブレガサの特徴
特徴としてはまず形でしょう。大きく広がっている状態はまさに傘をさしたように中央から周りに放物線を描いたようになっています。ただし葉っぱがきれいになっているのではなく、先端部分が切れたように見えます。これを見て破れていると表現される様になったのでしょう。これをさしたとしても雨をしのぐことはできないでしょう。
高さとしては70センチから120センチぐらいとされています。根から出てくる葉としては1枚のみになります。葉っぱから見ると種類が想像しにくいですが、キク目、キク科、キク亜科となっていますからキクの仲間になります。通常は葉っぱのみなので印象がわからないですが、花が咲いた時にはキクの種類であることがわかります。
確かにキクの蕾に似ています。そして花が咲いた時においても似ています。花については毎年つけるわけではなく、年数が過ぎた時につけるようになります。栄養分が蓄積されて花茎を出すようになり花を咲かせます。葉っぱの大きさは直径で30センチから40センチとされています。まんまるの葉ではありません。分岐されていて、
7個から9個にわかれた状態になっています。その葉っぱに関しては先端のほうで2中裂した状態になっています。その幅は5センチぐらいです。葉っぱの状態としては無毛でつるつるのタイプですが、若い葉の時には毛が生えている状態です。これを見るとキクの葉っぱのように見えなくもありません。キク科であることがわかる一面です。
-
-
カンナの育て方
原産地は熱帯アメリカで日本には江戸時代前期にカンナ・インディアカという種類のものが入ってきて、現在では川原などで自生して...
-
-
白菜の育て方
白菜は、アブラナ科の野菜で、生息地は他のアブラナ科の野菜類と同様に、ヨーロッパの北東部からトルコ にかけての地域でだと考...
-
-
モチノキの育て方
モチノキは樹皮から鳥や昆虫を捕まえるのに使う粘着性のあるトリモチを作ることができるため、この名前がついたといわれています...
-
-
フトモモの育て方
フトモモと呼ばれる果実をご存知でしょうか。これは、フトモモ科の常緑高木であり、原産は東南アジアで、漢字で書くと「蒲桃」と...
-
-
バイカオウレンの育て方
バイカオウレンは日本原産の多年草の山野草です。生息地としては、本州の東北地方南部から近畿、中国地方西部などであり、深山の...
-
-
シソの育て方
シソはヒマラヤやビルマ、中国などが原産であり、生息地もその辺りになります。シソの歴史は大変古く、日本には中国から伝わった...
-
-
ヨツバシオガマの育て方
ヨツバシオガマ(四葉塩竈)学名Pedicularisjaponicaは、初夏から夏の、北海道から本州中部の高山の湿地を生...
-
-
ダイアンサスの育て方
ダイアンサスは、世界中に生息地が広がる常緑性植物です。品種によって、ヨーロッパ・アジア・北アメリカ・南アフリカなどが原産...
-
-
ユリ(百合)の育て方
ユリに関しては、北半球のアジアを中心に広く分布しているとされています。亜熱帯から温帯、亜寒帯にかけても分布されている花に...
-
-
ハオルチアの育て方
ハオルチアはもともと南アフリカ地域の原産のユリ科の多肉植物で、水分が多くなると生育できないことが多いので日本で栽培をする...






葉っぱから見ると種類が想像しにくいですが、キク目、キク科、キク亜科となっていますからキクの仲間になります。通常は葉っぱのみなので印象がわからないですが、花が咲いた時にはキクの種類であることがわかります。