パキラ(Pachira glabra)の育て方

パキラ(Pachira glabra)の育て方

パキラはアオイ科で、原産や生息地は中南米です。現在は観葉植物としての人気が非常に高いです。原種は約77種ほどあって、中には10m以上にも育つ種もあります。中国では発財樹と呼ばれていますし、香港の風水ではお金を生み出す木と呼ばれて重宝されています。とても縁起が良い植物と信じられているのです。

パキラの育て方

パキラはできるだけ日の当たる場所で育てるのが理想ですが、半日陰の場所でも育ちます。ただあまりに日陰過ぎると枝が間延びしてしまうので見た目がかっこ悪くなってしまいます。5月から7月頃までは外のよく日が当たる場所に置いてあげるのがいいでしょう。もちろん室内で育てるのであれば室内の日当たりが良い場所に置いてあげます。

ただし真夏はかなり日当たりが強いですから葉が焼けてしまう恐れがあり、そういう日は午前中だけ日当たりの良い場所に置いて午後は日陰になるような場所に移動するなどしたほうがいいです。冬は室内で育てるのが基本で、5度から7度ほどの気温は最低でも保てるようにすれば越冬させることができます。

室内の窓際などはよく日が当たるので日中はそちらへ置いてあげるのがいいですが、冬の窓際は夜になると冷気で冷えますから部屋の真ん中へ移動させてあげるなど工夫をしておくと無事に越冬させることができます。水は5月から9月頃までは土が乾いたなと感じた時にたっぷりと与えるようにします。

少しくらいなら水を多くあげてしまっても枯れるということはありません。逆に乾燥にも強いので少し乾燥気味にさせておいてもしおれるということはめったにありません。秋から冬にかけては少しずつ水やりの量を少なくしていき、冬の場合は土が乾いてるなと感じてから2、3日ほどはそのままにしておき、3日目くらいになって水を与えるようにするのがベストです。

栽培する上での注意することは?

パキラを栽培する上では切り戻しによる仕立て直しをするのが良いです。育ってくるにつれて鉢が小さくなることがあります。あまりに鉢の中で根がつまってしまうと下のほうの葉が落ちてしまうことがあるので気をつけてあげなければいけません。そういう時にするのが切り戻しです。

葉がなくなった枝を切り戻しても切ったわきから新しい芽が出てきます。この切り戻しをするのに最適なのは5月から7月頃にかけてです。冬の間は生育がにぶっていますから枝をカットしてしまうと新芽が出にくいので切り戻しをするのは避けたほうが無難です。大きくなり過ぎてこれ以上は大きくしたくないという場合にも切り戻しは有効です。

時々、斑模様の葉の品種がありますが、よく見て接ぎ木されたものではないかをチェックしておきましょう。これはどうしてかといいますと接ぎ木されたのを知らずにその部分をカットしてしまった場合、新しく出てくる新芽は当然斑模様のものではなく元の普通の品種のものが出てくるので全く違うものを育てることになってしまうからです。

接ぎ木されてる時はその部分がテープで巻かれていたり、そこだけ幹や枝が盛り上がっていますのですぐにわかります。土は水はけさえ良ければ特に選びませんので市販の観葉植物用のものを使うか、小粒の赤玉土を7、腐葉土を3で混ぜ合わせた土を使うようにするのが良いです。植え替えをする場合は鉢の底から根が出てきた頃が合図です。

鉢から株を抜いて古い土を3分の1ほど落としてしまったら傷んで黒ずんでいるような根を全て取り除き、一回りほど大きな鉢に植え替えてあげるようにします。夏の高温多湿の時期になるとハダニが発生しやすいので注意して見ておくことが大切です。予防として水やりの時に葉の裏側にも水をかけたり、霧吹きを使って時々葉に水をかけておくのが有効です。

種付けをさせて増やすことはできる?

パキラを増やす時には挿し木をするか種まきで行います。挿し木は仕立て直しをした時にカットした枝を利用するのが良いでしょう。枝を2節くらいで切り落として大きな葉は半分くらいに切ってから土に挿しておきます。挿し木で増やした場合はパキラの特徴であるずんぐりとした幹には育ちませんので、そこは承知しておきましょう。

種付けさせたものから育てる場合はちゃんとパキラの特徴のあるずんぐりとした幹には育ちますが、木の大きさもあって自然と種付けされることがまれなのでかなり難しいといえます。種付けされるにはまず花が咲かなければいけませんが、一般家庭で育てられているようなパキラには花自体がなかなか咲かないのです。

ですから挿し木が主な方法になるのですが、ずんぐりとしたフォルムを楽しみたい方は新しくパキラを購入して育てたほうが上手に育てることができます。ですが、どうしても種から育ててみたいという方はインターネットなどの園芸店やオークションをチェックして種子が販売されていないか見てみるのもいいでしょう。

売主にもよりますが、5個入りで250円ほどの価格で売られていたりもします。パキラの種は丸っぽい形をしていて、1cmから2cmほどの大きさがあります。色は白っぽい色をしています。日当たりが良ければ2日ほどで発芽することもありますので、種まきしたら発芽するまで楽しみにしておきましょう。たまに多胚といって1つの種から芽が2つ3つつくことがあります。

パキラの歴史を知ろう

パキラはアオイ科で、原産や生息地は中南米です。現在は観葉植物としての人気が非常に高いです。原種は約77種ほどあって、中には10m以上にも育つ種もあります。中国では発財樹と呼ばれていますし、香港の風水ではお金を生み出す木と呼ばれて重宝されています。とても縁起が良い植物と信じられているのです。

たくさんある原種の中でもグラブラ、アクアティカ、インシグリスの3種は食用といわれており、実際メキシコなどではカイエンナッツと呼ばれて食用されていたこともありました。当時の中南米ではナッツを採るための果樹として種子を採取していたのです。しかし現在ではジャガイモと同じくらいではありますが、種子にはケラニン系毒素が含まれていることが判明したために食用として利用することは禁止されています。

日本で観葉植物として人気となっているパキラパキラ・グラブラという種で、まだ幼木です。属名であるパキラはフランス領ギアナでの現地名が由来だといわれています。ですから英名ではギアナチェストナッツとも呼ばれています。縁起が良い観葉植物ですから引越しや新居のお祝いなどに贈ると喜ばれますので、お勧めできるギフトです。

パキラの特徴

パキラは幹がとっくり状にずんぐりと太っていて、葉の軸を長く伸ばしてその先端にカサを広げたような5枚から7枚ほどの小さな葉をつけます。葉は長い楕円形をしており、先端が少しとがっています。葉は光沢のある緑色でやや厚めの革質です。花は何百本もの糸のような雄しべが広がり、花びらは線形でくるりと反り返るのが特徴です。

開花後に果実ができます。この果実が熟すと茶褐色をした球形のタネが出てきます。時々幹部分にとげとげしたものがついているパキラを見かけることがありますが、これは本来のパキラではなく、他の植物に接ぎ木したものです。原産地はでは水辺に好んで自生している植物で、実は土ではなく水栽培をすることもできるのが特徴です。

水栽培の場合は土をきれいに洗い流してからビー玉やハイドロボールなどを入れたビンなどの中に入れて水を常に根が触れる位置まで入れておくだけです。土で育てる場合とは違ってまた見た目の可愛らしさを楽しむことができ、プレゼントなどにしても喜ばれます。肥料もその場合は薄めにのばした液体肥料を春から秋の間、数回与えればOKです。ただし冬は最低10度はないと枯れてしまうことがあるので注意が必要です。

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