チャノキの育て方

育てる環境について
チャノキは熱帯地方の植物なので、品種改良をしてあるにしろ、やはり寒い地方では育てるのに難しい植物ということはわかります。日本では宮城県が北限ということですので、それ以上北の地方では温室の中とか、温かい状態にしないと育てられないということになります。趣味としてより、お茶のビジネスとして育てることが多いでしょうから、
チャノキの育てやすい地方を参考にするとわかりやすいのではないかということになります。有名なのは静岡や鹿児島、宮崎県や三重県、京都などで、やはり温かい地方が多いように見えます。またお茶として収穫するまでにも長い年月がかかるので、気長に育てることが必要ですが、暖かい地域の植物なので、日当たりが良い所で育てるということが必要になります。
植物の生命力ということでは、野生にも戻れるので、温度さえ注意すればよく育つ植物です。また低温や霜に弱く、寒風でも枯れてしまうことがあるということなので、場所をよく見定めて育てる必要があります。生育適温ということでは、12℃~18℃が良いようで、温帯で雨の多い地方が育ちやすいようです。
具体的には関東ぐらいから西の地方でならば、育ちやすいのではないかということでしょう。また鉢植えでも育てられますが、この場合は移動ができるので、温度さえ注意すれば、寒い地方でも育つでしょう。肥料などは2月から3月頃与えると良いようです。チャノキの育て方のポイントは温度管理ということになるようです。また水分も注意すべきでしょう。
種付けや水やり、肥料について
種付けや水やりや肥料については、原産地や生息地がそのような温帯、熱帯の植物なので、その特徴をよく理解して、作業を進めていくという事が必要ですが、土は水はけが良い砂質の土壌で、しかも根を深く張れる土地が良いようです。また根が深く張るので、一度育ってしまうと移動が難しく、根がたくさん張ってしまうので、
移動させる時に、その根を切断してしまうということで難しくなるので、そのこともよく理解して、何処に植えるのかということを考えて、配置をする事が必要になります。要するに移動ができないということです。もしそのことが問題ならば、鉢植えで育ててみるということもひとつの方法です。
また水はけの良い土も必要なので、そのことも注意する必要があります。またチャノキの植え付けは4月頃が良いようで、乾燥しないように藁を敷いて覆います。面白いのは人間と似ていますが、根が深くなるので、根深い性質があるということです。そこことも面白いですが、それらの性格をよく理解して育ててあげるというところは、人間とよく似ています。
また増やし方ということでは、種を蒔いても良いですし、さし木という方法でも増やすことが出来ます。さし木の時期は、6月から7月で、ポイントは余分な水分の蒸発を防ぐことや、直射日光を避ける事や明るい日陰におくことなどです。
種まきは、乾燥させすぎると難しくなるので、3cmほどの深さにタネをまいておいて、上から敷きワラなどしておくか、保存する場合には乾燥させないように保管するということが大切です。やはり温度と水分が重要になる植物ということです。
増やし方や害虫について
そのように育てるのもポイントがあるということで、そのポイントさえ抑えておけば強く育ってくれるという植物ですが、そのポイントは温度と水分の管理ということがよくわかります。そのように育てて初めて、美味しいお茶として飲むことができるということですが、どの植物でも害虫はいるもので、それも自然の営みのひとつということになりますし、
そのバランスの上に、すべての生き物が暮らしているということでもあるので、これもしかたのないことでもあります。チャノキでは栽培する場合でも害虫などの注意も必要になります。病気としては、白紋羽病という病気があり、害虫としてはチャドクガという幼虫で、名前もそのままです。この害虫は最初は一枚の葉っぱの裏に密集していますが、
そのうちに育ってくると外の葉っぱに散っていきますので、その前に注意しておき、取り除くということが良いようですが、それが出来ないような場合には薬剤の散布で防ぐしかなくなります。できるだけ注意をして、それらの初期の段階で駆除できるようにしておくということが必要になります。趣味で家庭で育てるということでしたら、
注意をしていれば駆除しやすいということです。また白紋羽病では、根の表面に白い菌糸が発生することで、枯れていく病気ですので、こうなっては処分するしかないということになります。またチャドクガの注意点としては、毛にふれるとかゆみを伴いひどくかぶれるので、そのことも注意して、決して素手では触れないことと、風に舞って付着してもそうなるので、その点も注意すべきです。
チャノキの歴史
チャノキは日本でも古くから親しみ深い植物で、世界中で飲まれているお茶の原料を得ることができる植物でもあります。日本でも身近な植物ですが、その歴史は古く原産地も古代の中国ではないかと言われていて、歴史が古いものにはよくあるように、色々な説があるようですが、具体的に有名になったのは、中国の唐代ということですから、
今から1200年ぐらい前ということになります。日本でも最初は漢方薬として輸入されたようで、要するに嗜好品ではなく薬として伝えられたようです。しかしその後世界中に広がり、今ではコーヒー等とともに飲料ということでは、無くてはならない飲み物になっているということになります。お茶が嫌いな人というのは、日本でも少ないでしょうが、
薬という面では、日本人の長寿にも一役買っているのではないかと考えられます。中国の書籍に現れるものとしては、前漢時代ということですから、紀元前ということになり、古くから知られていたということになります。原産地と言われている中国ですが、茶という漢字はもともと苦いという意味から取られたそうで、普通は苦いものは避けるはずですが、
それがこれほど広まったということでは、如何に健康に良いことが世界中の人達に実体験から認められていたかということがわかります。言語としても、中国語はもとより、日本語や朝鮮語、チベット語、ペルシャ語、ロシア語、イランやブルガリア、ルーマニアなどでもチャという近い言葉で話されているほどで非常に人間の文化に影響を与えている植物ということになります。
チャノキの特徴
そのように非常に日本でも親しまれているチャノキですが、元々は熱帯地方の植物で、ツバキ科ツバキ属の常緑樹ということですから、椿の仲間ということになりますが、確かに葉っぱなどは似ているところがあり、花も雰囲気が似ているようにも見えます。お茶を飲むということでは、椿のお茶を飲んでいるようなものかもしれません。
見れば見るほど不思議な植物でもあります。特徴としては日本でもお茶の名産地がたくさんあり、それらの写真や動画なども数限りなく見ている日本人としては、見慣れすぎているということですが、作業も腰を折って中腰でしているので、植物としての大きさもわかりやすいです。だいたい1メートルぐらいの大きさということです。
しかしそれは栽培されているもので、野生のものでは2メートル以上になるものもあり、最高では15メートルという大木になる種類もあるということです。品種としては今は2種類で日本のチャノキとインドやスリランカなどのアッサムチャだけだということです。葉っぱも特徴があり、5センチから7センチぐらいの大きさで、丸まっていますが、
葉っぱの周りにはギザギザがついているのでわかりやすいということです。また花は奥ゆかしくて、下に向くようで、白と黄色の鮮やかな花を咲かせます。また山間に野生に戻ったチャノキを見ることもありますが、その場合には、昔集落があった可能性が高いということで、人間の文化に非常に近い植物ということがそのことからもわかります。
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