ストレリチア(Strelitzia reginae)の育て方

ストレリチア(Strelitzia reginae)の育て方

属名のストレリチアは大航海時代に植物の愛好家だったイギリスのジョージ3世の皇后であるシャーロット・オブ・メクレンバーグ=シュトレリッツにちなんでおり、社交界でも愛されてきました、英名はバードオブパラダイスといい、和名である極楽鳥花にもつながります。花が鶏冠のように見えることが由来しています。

ストレリチアの育て方を知ろう

ストレリチアは日当たりの良い場所で育てるのが基本です。秋ごろまでは日光をたっぷりと浴びせてあげるのが良いでしょう。あまり日光にあたらない状態が続くと花付きも悪くなりますし、葉が垂れ下がってしまうことがありますので、日当たりはきちんと管理してあげたほうが良いです。

室内で育てる場合も日当たりは十分な場所に置いてあげなくてはいけません。暖かい地であれば冬でも屋外で越冬しますが、冬は最低でも3度はあるほうがいいです。霜に関しては少しくらいであれば耐えてくれます。ただやはり冬場はできれば暖かい室内に取り込んであげたほうが良いです。

土は水はけが良いものが向いていますが、鉢植えであれば中粒の赤玉土を5、パーライトを3、腐葉土を2の割合で混ぜ合わせた用土を使うのもありです。乾燥には強いほうなのですが、春から秋にかけては土の表面が乾いたことを目安にして水を十分に与えます。

ただし水やりの量が多すぎると根がどんどん成長していき、鉢からのびてしまったり根が多すぎて株を持ち上げてしまうこともありますから気をつけましょう。冬は寒いのであまり成長しませんから水をあげる回数は減らして少し乾かし気味に育てます。

冬場に水を与えすぎると根腐れを起こしやすいので注意が必要です。肥料は秋までの間は2、3回遅効タイプの固形肥料を適量与えておきます。ナメクジやカイガラムシは発生しやすいので見つけ次第こすり落とすなどして退治します。これらの害虫は薬の効果が効きにくいのです。

ストレリチアの栽培での注意点

ストレリチアは1年から2年に1度は植え替えを行ないましょう。根詰まりしてしまうと生育に影響しますし、花付きが悪くなったり立ち枯れを起こしてしまいがちだからです。プラスチックの鉢などに植えておくとなかなか株を抜け出せないことも多いのでそういうものは避けて植えておきます。

鉢から抜いた株は古い土を落として一回り大きな鉢に植え替えましょう。根は折れたりするとその後の生育に関わってくるので、できるだけ丁寧に扱います。大きくなり過ぎてそれ以上大きな鉢に入れるのが困難になった場合は株分けをするのが良いです。

庭植えをしている株を植え替えしたい場合はできれば10月中にしてしまいます。ストレリチアは通常1つの苞から2、3輪の花を順番に咲かせますので枯れた花は病気予防のためにもマメに取り除くようにします。開花の時期が終わったら花茎の付け根からばっさりとカットしてしまいます。

種付けさせて増やせるのか?

ストレリチアは株分けと種まきで増やしていくことができます。株分けする時は作業する予定日の1週間ほど前から水を切って、土がほぐれやすい状態にしておきます。株分けをする時には鋭利なナイフを使って根の部分を根元に切り込みを入れて株分けします。分けた株は1つずつ新しい用土を用意してそこに植えていきます。

種まきする場合、鉢はできれば新しいものを用意したほうがいいです。3号くらいの鉢でしたら10粒ほど植えることができます。保温ヒーターがあれば1年中いつでも種まきすることができますが、自然の温度を考えますと6月から8月中に種をまくのがベストだといえます。

種まきをした後は気温が常に20度以上あるように保たなければいけないからです。この温度は2か月ほどキープできなければいけません。種まきのやり方はまずタフトと呼ばれるオレンジ色の毛を全て取り除いてしまいます。一晩ほど水に種を浸して十分に吸水させます。鉢底には中粒の赤玉土を敷き、水はけが良い状態にしておきます。

その後で用土を6割ほど入れます。1cm間隔ほどで種をまき、発芽した時に種がくっつかないような距離で植えることがポイントです。撒いた後は1cmほど用土をかけます。それからは湿気が常にあるように水やりをしておきます。2か月ほどで発芽がほとんど終えます。もしそれくらいたっても発芽してない場合は種を押してみましょう。

生きている種であれば指で押した時に固いのですぐにわかります。生きていない種であれば処理します。生きている種であればまきなおしすることもできます。発芽して葉が2、3枚つく頃になったら鉢上げします。3号鉢程度の大きさのもので十分です。用土は赤玉土と腐葉土を混ぜ合わせたものが向いています。

肥料は2週間に1度液体肥料か油粕を少しだけ施します。葉が増えてきたら肥料も徐々に増やしていきます。ちなみにストレリチアには気取った恋、おしゃれな恋、輝く心、輝かしい未来、強運などいくつかの前向きな花言葉があります。

明るいカラーが目立つのでポジティブな未来を願ってお祝いの時などに贈っても喜ばれるでしょう。南国の花ならではの派手な外見は部屋の雰囲気を明るくしてくれますし、花が咲いていない時も大きな葉は美しく、目の保養になってくれるので人気があります。

ストレリチアの歴史

属名のストレリチアは大航海時代に植物の愛好家だったイギリスのジョージ3世の皇后であるシャーロット・オブ・メクレンバーグ=シュトレリッツにちなんでおり、社交界でも愛されてきました、英名はバードオブパラダイスといい、和名である極楽鳥花にもつながります。花が鶏冠のように見えることが由来しています。

種子名はreginaeは女王のという意味があります。原産地や生息地は南アフリカのケープタウンです。日本に渡来したのは明治5年のことでした。かつてはバショウ科に属しており、バナナやバショウの近縁植物であるといえます。ハワイにもこの花は咲いており、ハワイでは英名であるバードオブパラダイスの名で呼ばれることが多いです。

またこの花のようにナプキンを折り畳むレストランもとても多いです。花は2週間以上咲き続けるのですが、原産地である南アフリカでは太陽鳥という鳥が花粉を運んで受粉するように構造されている花なのですが、ハワイなどでは太陽鳥はいませんので自然の世界で種を作るということはほとんどありません。日本では昔から極楽浄土へ行くための通行手形として考えられていました。また生け花にもよく使われてきました。

ストレリチアの特徴

ストレリチアは4種類ほどが特に知られているのですが、その中でもストレリチア・レギナエという種類が最もよく知られ、栽培されています。花は鮮やかなオレンジの萼と青色の花弁でできています。温度さえ保っておけば1年中花を咲かせ続けることもできます。

レギナエは1mほどの草丈にしかならないので観賞用などで栽培しやすいですが、他の品種では幹が立つので大きいものであれば10mほどにまで育ちます。暑い国が原産なだけあり、暑さには非常に強いのですが、寒さにはやや弱いです。しかし海沿いで霜がおりないような地域であれば屋外であっても越冬させることができます。

レギナエはカリフォルニア州の州花でもあります。園芸でよく栽培されているもう1つの品種はストレリチア・ニコライと呼ばれるものです。ニコライは高さ4mから10mにも達する大型の木ですが、花は白い萼片と淡い青色の花びらからなることからルリゴクラクチョウカと呼ばれることがあります。

オーガスタという名で60cmから1.8m程のものが販売されていますが、本来この名を使っているのは誤用で、別にストレリチア・オーガスタ・アルバという品種が南アフリカのごく狭い地域に自生しています。

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