エリカの育て方

エリカの育てる環境について
エリカの育て方で大切なことは、
1.根っこが細いので、水切れを起こさないこと。
2.日当たりをよくすること。
3.風通しを良くすること。
3.過湿に注意すること。
4.土を酸性に保つこと。
以上4つになります。
日当たりは好むが、乾燥は嫌い。乾燥は嫌いだけれど、過湿にも弱い。となかなか気難しい部分もありますがポイントを押さえれば、それほど大変なことはありません。エリカを枯らしてしまう一番の原因は、水切れを起こしてしまうことです。
それは、水切れを起こしても、症状が現れるまでに、時間がかかるので、気が付いた時には、葉っぱがポロポロと落ちてしまい、枯れてしまうことになるのです。過湿対策と土壌を酸性に保つ方法ですが、植えつける土に、ピートモスを混ぜます。
但し、ピートモスは年数がたつと、湿気を多く含むようになり、通気性が悪くなるので、鹿沼土やパーライトを混ぜると、湿度の上がりすぎを防ぐ効果があります。梅雨~夏の時期は、雨を避けられるようにするのが理想的です。庭植えの場合は、
土に鹿沼土やパーライトを多めに混ぜるなどして、水はけを良くしておきます。また夏場は強い日差しを避けるために、遮光することが望ましいので、鉢植えでしたら、半日陰に避難させてあげます。また伸びすぎた枝は、風通しを良くするためにも、刈り込みますが、
はさみを使うよりも、手で摘心した方が、見た目をきれいに整えられます。なれないと、心配かもしれませんが、長く花を楽しむためなので、思い切って挑戦してみてください。寒さには強い植物ですが、寒風が吹きつける場所は、避けてください。
エリカの種付けや水やり、肥料について
乾燥と過湿に弱い、気難しい植物なので、水やり作業は非常に大切です。水やりは、土の表面が乾燥したら、たっぷりと与えてあげます。一度水切れしてしまうと、その株はもとに戻らず、枯れてしまいますので、よく観察するようにしてください。肥料は、植え付けの際に、緩効生肥料をすき込みます。
その後は、骨粉と油かすを混ぜたものを、1月と8月に一回ずつ与えるか、5月~10月の間に、液体肥料を月に一回ずつ与えてあげます。酸性の土壌を好むので、3月ごろに、株元をピートモスで覆ってあげると、生育が良くなります。夏場は、暑さで生育が衰えますので、
水やりは控えめにして、やや乾燥気味にします。高温期の過湿は、根を傷めて、株を弱らせる原因になりますので、様子を見ながら二日ほど間をおいてから、たっぷりと水を与えてあげます。液体肥料もこの時期は、根を傷める可能性があるので、与えません。
また開花中は、普段よりも水切れを起こしやすくなります。過湿の心配もあるので、様子を見ながら、少し多めに水を上げるようにします。エリカは、成長の遅い幹に比べると、根っこの成長は早く、鉢植えだと、根の張りがとても良いので、根詰まりを起こしやすくなります。
根詰まりが原因で、下葉が枯れてしまうことがあるので、根詰まりで土が固くなっているようなら、花が終わった後に、植え替えてあげます。植え替えは、根を傷めないよう丁寧に、根と土をほぐし、傷んだ根や、固まった土を取り除き一回り大きな鉢に植えつけてあげます。
エリカの増やし方や害虫について
エリカは挿し木で増やします。まだ花のついていない若い枝。今年伸びた枝の先端から2~5cmを切り取り、挿し木にします。挿し床は日陰において、土が乾かないように気を付けて、冬でも水やりをして下さい。また、挿し床にビニールをかぶせてあげると、保温と保湿に役立ちます。
根が出るまで、1か月ほどかかりますが、根が出たら、鉢や、ビニールポッドに移し替え、育苗します。枝が育ってきたら、枝先を何度か摘んであげると、枝の数が増えて、美しい姿に整えやすくなります。枝先を摘み取るのは、4~5月が適しています。
挿し木を行う際、ルートンやオキシベロンのような、発根促進剤を切り口につけてあげると発根しやすくなるので、挿し木に不安がある方は、利用してみてください。差し床には、川砂やバーミキュライトを利用します。すでにある株で、花をたくさんつけるためには、ひと手間が必要です。
エリカ花芽は、今年伸びた新しい枝につけるので、今年花が付いた枝は剪定して取り除きます。剪定は、次の花をたくさんつける為と、風通しを良くして、株が蒸れるのを防ぐのに効果的なので、ぜひ行ってください。剪定の適期は2~5月です。
根詰まりを起こしていると、花芽の生育も悪くなるので、一回り大きな鉢に植え替えてあげます。植え替えの適期は、4~5月になります。特別気にしなければいけない病害虫はありませんが、ハダニやミノムシがよくつくので、気になるようなら、取り除いてあげます。
エリカの歴史
ツツジ目、ツツジ科、エリカ属生息地は、ヨーロッパ、アフリカに600種類以上が分布する、常緑樹です。分布、自生している範囲は広いですが、そのほとんどは、南アフリカで生息しています。残りの70種ほどが、アフリカの他の地域、ヨーロッパや地中海地方に分布しています。
日本名のエーリカから、国内ではエリカと呼ばれています。ドイツ名はハイデ、英語名ではヒースと呼ばれ、「ジェーンエア」「嵐が丘」「秘密の花園」など、イギリスの小説では、ムーア(酸性土壌に、背の低い草木のみが広がる土地の事)に自生する草木として、登場しています。
また、北ドイツの自然保護区「リューネブルガーハイデ」が群生地として有名です。名前の由来は、ギリシャ語のエレイケー(砕く)だと言われています。これは民間療法で、エリカの薬効が、胆石を取り除く(砕く)からだと言われています。
エリカは、アフリカ原産とヨーロッパ原産とに大まかに分けられていて、国内で出回っているものの多くは、アフリカ原産種となっています。日本の暖かい地方では、南アフリカ原産種の方が、育てやすいようです。国内では、ジャノメエリカ(花の中の黒い葯が蛇の目に似ている)
とスズランエリカ(花の形がスズランに似ている)が、主に流通しています。どの品種のエリカも、針葉樹のような葉を持ち、嫌みのない上品な印象を与えてくれるので、寄せ植えや、室内鉢花として楽しむこともできます。形状がコニファーに似ているので、西洋風な庭によく映えます。
エリカの特徴
エリカの特徴は、小さく可憐な花と、その品種の多さにあります。品種は大雑把に、ヨーロッパ原産とアフリカ原産とに分けられます。ヨーロッパ原産種は、白、紫、ピンクの小ぶりな花が咲き、暑さと乾燥が苦手なため、暖地での栽培には不向きで、寒冷地での栽培に適しています。
関東以北なら庭植えも可能です。アフリカ原産種は、ジャノメエリカなど、比較的暑さにも耐え、乾燥にも強い丈夫な品種が多いのですが、過湿には弱い傾向があります。こちらは南関東以南では、庭植えも可能です。どちらの品種も、日当たりを好みますが、
夏の強い日差しは苦手なので、夏場は遮光が必要になります。背丈は0.5~2mと大きく育ちますが、成長速度は、それほど速くないので、伸びすぎて手に負えなくなる心配はありません。開花時期は概ね11月~6月と長く、小さな花が沢山咲くので、黄色から茶色くなった花は、取り除きます。
花が小さいので、花がらつみは、一つ一つ取り除くのではなく、幹を軽くゆすって、花柄を落とすと楽にできます。また、花が終わった後も、針型や線形のびっしりと茂った葉を、観賞するのも一興です。背丈も0.5~2mと、品種によりバリエーションが豊かなので、
栽培環境に合わせた、花選びが可能です。最近では、毎年のように新しい交配種が出回ります。そのため、購入の際は、原産地だけでは手入れの仕方の判断が難しい場合もあるので、手入れの仕方などを、花屋さんに詳しく教えてもらうと安心です。
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