ソラマメの育て方

ソラマメの育てる環境について
ソラマメはエンドウなどの豆類よりも暑さや寒さに弱いため、温帯南部の地域に限られます。生育に適した温度は16℃から20℃くらいです。日本では、関西以西い秋に種まきをするのが一般的でした。しかし最近では品種改良が進んだことにより、関東や東北でも栽培が行うことができるようになりました。
ソラマメは毎年続けて植える連作に向かないので5年程度休ませる必要があります。また酸性の土壌に弱いので、事前に石灰を散布することにより酸度調節を行うことが必要です。大型プランターで育てることもおすすめです。ソラマメは排水が良く、
日当たりの良い場所での栽培が適しています。プランターで育てる場合などは場所を選んで置くといいです。ソラマメは発芽の際にも温度が重要になります。発芽の際の適温は20℃前後です。花粉が発芽する際は5℃以下ではできず、20℃以上では生育が衰えてしまうため、
温度にはとにかく気を付けなければいけません。プランターで育てることができるので、家庭菜園でも十分に楽しむことができます。ソラマメは収穫してから、鮮度が落ちるまでがとても早いので、スーパーで買って食べるよりも、
家庭で栽培した方がとても新鮮なおいしいものを食べることができます。摘み取ってすぐに食べると鮮度も色も味もすべてが良いです。ソラマメは育て方が比較的簡単になので、初心者にもできます。プランターを用いて家庭で育ててみることをおすすめします。
ソラマメの種付けや水やり、肥料について
ソラマメの種まきは10月中旬から11月上旬に行います。連作に気を付けることと、酸度調節が必要です。40センチ間隔に2粒ずつ種を植えます。その時に種の黒い部分を下向きにして種を植えます。発芽する際に鳥に狙われやすいのでベタがけなどを行い覆っておくといいです。
種付けが終わると水をたっぷりとあげます。また、ポリポットに種をまき、苗を育てて植える方法もあります。その際には9センチポットに種を2粒まき、本葉が2、3枚ほどになり、底の穴から根が少し見えるくらいになったら、40センチほど間隔を取るようにして植え替えます。
次に水やりについてですが、乾燥が激しい場合にはたっぷりと水をあげるようにします。乾燥を予防するために表土にワラをしくといいです。また寒さに弱いので12月下旬から2月くらいには防寒を行う必要があります。堆肥については、種付けの際に行うことと、
さらに3月ごろに行います。株から少し離れた場所に肥料を5グラム程度まきます。その後軽く混ぜ合わせます。花が咲き始めるときから、実が成熟するまでの間に2回か3回程度追肥します。とても茎が弱いので風の影響をとても受けます。そのため60センチほどの大きさになったら、
周囲をヒもで囲ったりして倒れないようにしてあげます。また春になりたくさん葉がつくようになってきたら、光がたくさん当たるように6本ほど残して、残りの葉は茎ごと摘み取ってしまいます。しっかりと光が当たることが重要です。
ソラマメの増やし方や害虫について
増やすためにはとにかく光が当たるように、葉が多くなってくると不要な葉を摘み取ることです。また寒さ対策もしっかりと行うことです。新芽や茎にはアブラムシが発生しやすいです。殺虫剤を散布し退治します。アブラムシは放っておくと茎が真っ黒になるほど大量に発生します。
大量のアブラムシがした排泄物が原因ですす病という病気になります。これは実がススで汚れたように黒くなってしまいます。アブラムシの排泄物にカビが繁殖することにより、発生する病気です。4月ごろになるとアブラムシの天敵である、テントウムシの幼虫も大量に発生します。
葉の葉脈に沿うように白い斑点がついている場合はアザミウマが原因です。発生初期にすぐに殺虫剤を散布する必要があります。葉が黄色や緑色のモザイク状になった場合はアブラムシによって媒介されたウイルスが原因なので、アブラムシの防除を徹底することが重要です。
葉に白い筋が入った場合はハモグリバエやナモグリバエの幼虫に食べられたということです。その際は葉の裏側にいるはずなので、葉ごと取り除いてあげるといいです。とにかくアブラムシが大量に発生するため、早めに対策を行うことが重要です。
その他の虫も集まってくるので、それぞれの虫を発見したり、病気を見つけた場合にはすぐに対応し、被害がでないようにします。おいしいソラマメを食べるために、毎日のお世話に加え、病気になった場合の対応などたくさんすることはありますが、頑張るといいです。
ソラマメの歴史
世界で最も古い農作物の一つといわれています。生息地といえば例えば、チグリス・ユーフラテス川の流域では新石器時代から栽培されています。またエジプトでは4000年も前から栽培されていたようでピラミッドからソラマメが発見されたことがあります。
トロイの遺跡からも化石になった状態で発見されたことがあります。祖先種や原産地はまだはっきりとしたことが分かっていません。原産地についてはエジプトやペルシャ、カスピ海南部などが考えられています。野生種と思われるものが見つかっていることから、
北アフリカや南西アジアが原産地だと考えられています。日本へやってきたのが奈良時代です。インドの僧が来日した際に、行基と呼ばれる僧に贈ったことが始まりです。兵庫県で試作を行ったというふうに伝えられています。ソラマメは昔からさまざまな方法で調理され、愛されてきた作物です。
旧約聖書ではソラマメを他の雑穀と混ぜてパンを作って食べたという記録があります。日本でも日本最古の農書である農業全書にソラマメのことが記載されています。その中には江戸時代にお米の代わりにソラマメを炊いて食べたり、味噌の原料として使ったという記録が残っています。
中国でも古くから使われています。中国料理にはかかせない豆板醤はソラマメを主原料とし唐辛子やごま油、砂糖などを加えて発酵し熟成させたものです。これにもソラマメが使われており、中国料理の4000年の味を支えているのです。
ソラマメの特徴
ソラマメは秋に種をまきます。すると3月から4月ごとに紫がかった白い花びらに黒い班紋のある花を咲かせます。その後1メートルくらいまで大きくなります。5月ごろから実がなり始め、15センチほどのサヤを付けます。その中には3つほどの種が入っています。
ソラマメは糖質とタンパク質、食物繊維がとても豊富に含まれています。ビタミンB2は枝豆などの種類の中では最も多く含まれています。ビタミンB類は脂肪の燃焼を助ける役割があるので肥満の防止に役に立ちます。またソラマメの皮には利尿作用があるのでむくみなどにはとてもいいです。
さらにコレステロールを低下させる働きもあるので動脈硬化や心臓病の予防にも期待することができます。ソラマメはいろいろな調理法でさまざまな料理へと変身します。ただゆでたり焼いたりしてもおいしいですが、お菓子などの餡としても利用されています。
うどんなどの生地に練りこんだりするお店もあります。また豆類なので醤油の主原料になることもあります。以上のように、とても栄養が多く、健康維持に役に立ちます。また様々な方法で調理することによりいろいろな味を楽しむことができます。
青豆のころに収穫しその時には野菜として食べられます。その後は乾燥することにより、穀物として食べられています。塩茹でにするだけでおいしいので重宝されます。あざやかな緑色が食欲をそそります。ソラマメの季節になると無性に食べたくなります。
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