カブの育て方

カブの育て方

カブはアブラナ科アブラナ属の越年草で、アフガニスタン原産のアジア系と、中近東〜地中海沿岸が原産のヨーロッパ系の二種類に分類されます。古くから食用として栽培されており、日本でも古事記や日本書紀にも記述があるほど昔から食べられてきた野菜です。

カブの育てる環境について

種をまく前に、土の準備をしておきましょう。畑などに植える場合は2週間ほど前には1m2当たり100~150gの苦土石灰を散布してよく耕しておきましょう。60〜80センチ程度の畝を作り、高さは10センチほどにしておきます。そこに15センチ間隔ほどで種をまくための浅い溝を施しておきましょう。

長めの支柱などの棒を使用すれば簡単に溝を作れます。プランターで育てる場合、園芸店などに売られている野菜用の用土をしようすれば大丈夫です。元肥が施されているものを選ぶようにしましょう。プランターは深さよりも広さを重視して、大きめのものを用意するようにします。

畑と同様、種まき用の細い溝を作り、種を筋蒔きにします。軽く土をかぶせた後、手でポンポンと押さえつて土と馴染ませてあげます。その後ジョウロでたっぷりと水を与えて下さい。種をまいてから2〜3日もすれば発芽します。カブは日当たりの良い、比較的涼しい所で栽培するのに向いています。

生育適温が15〜25度程度なので、秋ごろ種まきをする方が害虫も少なくて済みますし、美味しいカブが育ちます。種は非常に小さく、雨に流れやすいので、直接雨が当たらないように注意してあげる必要があります。アブラナ科は連作を嫌いますので、

植える際には必ず新しい用土を使用するようにします。本葉が1~2枚になったら状態の良いものを残して、株間が3~5センチになるように間引きます。その後さらに成長し、本葉が4~5枚になったら今度は株間が10センチ程度空くように間引きしましょう。

カブの種付けや水やり、肥料について

カブの種は園芸店などによく売られています。発芽期間を確認して種を購入したら畑やプランターなどに植えます。発芽するまでは土が乾かないように気をつけながら水やりを行います。種が流れないように優しく水を掛けてあげましょう。発芽が確認されたらそれほど頻繁に水やりをしなくても大丈夫です。

用土が乾燥したらたっぷりと与える程度で大丈夫です。栽培期間が短いですが、肥料を与えることによってより丈夫な株に成長します。肥料が少ないと、ス入りを起こしてしまうことがあります。ス入りとは大根などにも見られる症状ですが、野菜の中心部に穴が開いてしまうことです。

亀裂などの原因にもなってしまいますので、注意が必要です。間引きをするタイミングに合わせて、追肥してあげましょう。薄めた液体肥料を1週間に1度位の割合で大丈夫です。成長具合を確認しながら適宜与えるようにしましょう。粒状の化成肥料を与える場合、

株に直接肥料が当たらないように、株と株の間にまくようにしましょう。種まき後40〜50日ほど経過したら収穫できるようになります。小〜中カブならば直径5〜10センチほど、大カブなら直径15センチほどになったら根元の方を掴んで、そっと引き抜いて収穫しましょう。

収穫の時期が遅れてしまうと味が落ちてしまいますので、早めの収穫を心がけるようにします。また、秋に種をまいて育てたものは収穫期間が長いものの、春にまいて育てたものは傷みやすく品質の低下が早いので、より注意が必要です。

カブの増やし方や害虫について

種まきによって増やすのが基本で、様々な種類の種が販売されていますので、育てる場所や調理方法などを考えて選ぶようにしましょう。種をまく際に気をつけることは、しっかりとした土作りです。また、土に高低差があると株の成長にも差が出てきてしまいますので、

種をまく時には土は平らにならしておくようにしましょう。アブラナ科の野菜ですので、アブラムシやアオムシなどの害虫によく好まれます。種をまいたすぐから、あらかじめ防虫ネットを被せておくことによってある程度の予防になります。

アブラムシがつくとドンドン栄養分を吸い取られてしまいますので、もし発生してしまったら早めに駆除することが重要です。食品成分を利用したアブラムシ駆除剤などを使用するとよいでしょう。植える前の用土にあらかじめオルトランなどを混ぜておくのも効果的です。

葉や根を口にするため、薬剤を散布することに抵抗のある方もいらっしゃるでしょう。牛乳を霧吹きでスプレーするとアブラムシは窒息してしまいますので、この方法はお勧めです。また、トウガラシを数本アルコールに2週間ほど漬け込んでおくと、唐辛子スプレーが作れます。

これもアブラムシに効果的です。トウガラシを煮立てて出た煮汁を冷ましたものを散布してもよいようです。ヨトウムシやアオムシなどを見つけたら、見つけ次第すぐに捕殺します。こちらも専用の天然成分で作られた薬剤が市販されていますので、これらを散布してあげるとよいでしょう。

カブの歴史

カブはアブラナ科アブラナ属の越年草で、アフガニスタン原産のアジア系と、中近東〜地中海沿岸が原産のヨーロッパ系の二種類に分類されます。古くから食用として栽培されており、日本でも古事記や日本書紀にも記述があるほど昔から食べられてきた野菜です。

カブという名前は「カブリ(頭)」から来たという説、根を意味する「株」から来たという説など諸説あります。品種も様々で、約80種類ほどあると言われています。大きさや色などが異なり、それによって調理方法なども変えられます。基本的に肥大した根の部分を食用とされることが多く、

日本ではお味噌汁の具にしたり、お漬物にして食べられています。小カブは歯ごたえがあって、辛味と甘味のバランスが絶妙なので生のままサラダなどにして食べるのもお勧めです。カブは葉や茎も食べることが出来ます。葉はスズナと言われ、春の七草の一つとされています。

その為、葉がついた状態で販売されていることもあります。カブは育て方が簡単で、種まきから40〜50日程度で収穫できます。病気や害虫にも比較的強いので、家庭菜園の初心者の方にも作りやすいと言えるでしょう。小カブであれば、プランターなどでも育てることが可能です。

大きな庭や畑を持っていない方でも家庭菜園を楽しめるので、非常にオススメの野菜です。最近ではプランターに土と肥料、種などが全て入った栽培セットなどもよく売られています。自分で用土や肥料を準備する必要がないので、初めての方はセットでスタートしてみるのもよいでしょう。

カブの特徴

カブはぷっくりと丸く太った根が特徴的な野菜です。その大きさは品種によって異なり、色も赤っぽいものから真っ白のものまで様々です。昔から食用とされていただけあって、日本にしかない品種のカブも生まれています。また、各地方でカブを使用した伝統料理がたくさん生まれました。

原産はヨーロッパですが、特に決まった生息地などはなく、日本全国で栽培されています。特に日本産のカブは味がいいことで人気があります。現在では通年出回っていますが、寒い時期に収穫されたものがより甘みがあって美味しいとされています。

根の部分にはビタミンCやカリウムなどが豊富に含まれており、風邪の予防や美容に効果的です。消化酵素も含まれていますので、胃痛や胸やけを抑えてくれ、食べ過ぎにも効果があります。宴会などで飲み過ぎ、食べ過ぎた後には生のカブを多めに食べるとよいでしょう。

さらに加熱調理したものは胃を温める効果があり、冷えからくる腰痛にもお勧めです。葉の部分にも栄養はたっぷりです。ビタミン類にカロテン、カルシウムに鉄、食物繊維など、根よりもたくさんの栄養素があるといわれています。皮膚を健康的にし、免疫力を高めます。代謝も良くなり、

高い抗酸化作用もありますので、アンチエイジングや美容、ダイエットにも効果的です。便通を良くするので、便秘でお悩みの方にもお勧めです。アクが少なくて食べやすいので、お味噌汁の具にしたり、さっと炒めたりして食べるとよいでしょう。

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