サンタンカの育て方
育てる環境について
サンタンカの育て方は、まず置き場所を選ぶことができる鉢植えがおすすめです。寒さに弱い性質をもっているため、季節に応じて室内に入れてあげると良いでしょう。越冬の温度は最低5度ほどです。10度ほどあることがより理想的です。晩秋には室内に移動させましょう。
多湿多温を好み、日射しがよく入る場所で育てると花もよく咲きます。一年を通して日当りの良い場所に置きましょう。ですが、直射日光が当たる場所では、葉っぱの色が変色してしまったり、焼けてしまう可能性が高まります。夏場などは、明るめの日陰に置いてあげましょう。
特に冬などは日照り不足になると、花が付きにくくなるので、気をつけましょう。寒さによって葉っぱが全て落ちてしまうこともあります。その場合は枝をチェックしてみましょう。枝が緑色を保っており、張りがある状態であれば、そのまま育てることをおすすめします。
葉っぱが全て落ちた状態であっても、春頃に再度芽を出して、回復する可能性もあるからです。剪定を行なう時期は、花後すぐに行ないます。植え替えと剪定は、生長のさかんな春から夏に行なうようにしましょう。
剪定のやり方は、1節から2節を残して枝を切り戻します。この時、枝を選ぶポイントは、花を付けなかった細くて弱い枝を付け根から切り取るようにしましょう。枝が長く伸びてきた場合など、先端をカットすると形の良い樹姿になるので、おすすめです。摘芯と呼ばれている作業です。
種付けや水やり、肥料について
春から秋にかけて、土の表面が乾いている状態になったら、水をたっぷり与えてあげましょう。生育期はよく水を必要とします。開花の時期に水切れをしてしまうと、花の寿命が短くなる可能性がありますので気をつけましょう。また、秋以降は少しずつ水をあげる回数を減らしていきます。
急に与えなくなるのではなく、除々に行ないましょう。そして、冬は土を乾かし気味にすることがポイントです。肥料に関しては、春から秋にかけての生育期に与えましょう。肥料の種類は固形のものを選び、2ヶ月に1度ほどを目安に適量あげると良く育ちます。
土を選ぶ際には、水持ちがよいものを選びましょう。排水性にもすぐれている土だとなお良いでしょう。具体的には、赤玉土が6、腐葉土が2、川砂が2の割合がおすすめです。赤玉土の大きさは、小粒から中くらいの粒を選ぶとより良いでしょう。
植え替えに関しては、毎年行なうことをおすすめします。サンタンカは、根張りがよい性質をもっているため、根詰まりを起こしてしまいやすい可能性が高まります。植え替えをする場合には、6月から7月にかけての期間内に行ないましょう。
鉢から株を抜き、古い土を三分の一ほど落とします。そして新たに土を作って新しい鉢に入れ、植え替えます。成長の度合いにもよりますが、植えていた鉢よりもひとまわり大きめの鉢に植え替えることをおすすめします。根詰まりをした状態で放っておくと、成長が止まってしまいますので、気をつけましょう。
増やし方や害虫について
サンタンカの増やし方は、挿し木で行なうことができます。挿し木を行なう時期の目安は5月から7月にかけてです。おおよそ20度以上の気温がある時に行ないましょう。花が咲いていない枝の場合は、先端から4節から5節の長さで切ります。花の咲いた枝の場合には、
2節ほどの長さで切っていきます。土に挿す部分に生えている葉っぱを取り除いていきます。そして、川砂、もしくはバーミキュライトがぐらつかないようにしっかりと挿していくことがポイントです。明るい日陰に置いてか管理することで、新しい芽がでてきます。
芽は、1ヶ月ほどででてくるのが目安です。新芽が生長してきたら、鉢に移してあげましょう。サンタンカにつきやすい虫としては、アブラムシやカイガラムシがあげられます。どちらの虫も新芽につきやすい傾向にあります。また、茎にも注意しましょう。
植物の汁を吸い取ってしまう害虫ですので、見つけたら駆除をしてあげることが大切です。アブラムシは市販の薬剤でも簡単に駆除することができます。土にまくタイプのものもありますので使用してみましょう。また、カイガラムシは、アブラムシなどと比べると薬剤が効きにくい性質をもっています。
そのため、こすり落とすと良いでしょう。葉っぱや茎をきずつけないように、やわらかいコットンや軍手などの手袋をつけて落とすことをおすすめします。害虫を放っておくと、生長のさまたげにもなってしまいますので、もれなく駆除してあげましょう。
サンタンカの歴史
サンタンカは、アカネ科の植物で、別名ではイクソラとも呼ばれています。原産地は熱帯の各地です。サンタンカは、中国南部からマレー半島に分布しているイソクラ・シネンシスの和名で知られていますが、近縁種も鉢花として流通するようになってきました。
熱帯地方にはおおよそ150種類が自生しています。栽培されているのは、主に熱帯アジアに分布している種類や、交雑種となっています。サンタンカは和名で、日本にきたのは江戸時代の中期頃です。当初は三段花と呼ばれていました。原産地の中国での呼び名である山丹から呼ばれるようになったとされています。
琉球経由で大陸から渡来したといわれています。現在沖縄では露地では一般的に見られる花木となっています。沖縄三大名花のひとつとして、デイゴとオゴチョウと並んで親しみのある植物となっています。属名であるイクソラというのは、
ヒンズー教の神様で知られているシヴァを意味しているサンスクリット語の言葉を、ポルトガル語に訳したものです。シバ神にサンタンカをお供えしたことに由来しています。丈夫でよく開花するため、熱帯地方では庭木としても親しまれている植物です。
五号ほどの鉢でも楽しめる種類の他、十号程度の鉢に植えて見応えのある株に生長する種類も存在しています。この場合は、成長すると高さ、大きさが1メートルほどにもなります。花言葉には、喜びや可憐、熱き想い、張り切る、といった意味があります。
サンタンカの特徴
サンタンカはマルバクチナシや、ツルアリドオシ、シチョウゲなどと同様のアカネ科に属しています。の高さ、大きさは、20センチから100センチほどです。樹木タイプの植物です。葉っぱの咲きが尖った楕円形をしています。厚みがあるのが特徴のひとつで、光沢があります。
色は濃緑色をしています。花は赤色をしており、直径は2センチから3センチです。数十輪がまとまって半円状にかたまって咲くのが特徴です。柄のある花が沢山つき、下部の花ほど柄が長いのが特徴です。花序の丈夫はほぼ平らになっている散房花序もサンタンカの特徴です。
花冠は、皿形をしており、先は四つに裂けています。花のあとには、実ができます。実の特徴は、核果です。水分を多く含んでおり、中に種がひとつある状態です。サンタンカには色々な種類がありますが、花びらがやや尖っているのは、イクソラ・コクシネアで、紺色の花を咲かせます。
また、芳香のある白い花を咲かせるのはイクソラ・パウティフロラがあります。濃い橙赤色をしているのはイクソラ・ジャワニカです。花がやや大きめのものには、イクソラ・ダッフィーなどがあり、サンタンカの仲間として人気があります。
また、花びらが黄色いものは、イクソラ・ルテアと呼ばれている場合もあります。これらを掛け合わせて栽培されている園芸品の種類も多くあります。熱帯地域が生息地のため、一定の気温があれば、一年を通じて花を咲かせている種類もあるのが特徴です。
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