アキノキリンソウの育て方

育てる環境について
アキノキリンソウは日の良く当たる場所で栽培します。日の当たらないところでは育ちませんから注意が必要です。日本の気候であればたいていの場所で庭植えをすることができますし、鉢植えで育てることもできます。どちらの場合にもやはり日当たりの良い場所におくことを心がけるべきでしょう。
用土については、水はけが良ければ特に問題はありません。市販の培養土に赤玉土を混ぜるくらいで良いです。水はけが悪すぎると根腐れを起こすこともあります。庭植えの場合には何もしなくても育つことが多いです。環境は特に気にしなくても良いです。
ただし、品種によって違いがあることも頭に入れておかなければなりません。品種がたくさんあり、それぞれで違いがあり、手間をかけなければならないものもあります。土壌についても、小さいタイプのものは注意しなければならないものもあります。
一般的ではない品種を育てるときには、それぞれの特徴に注意しましょう。多くのものは日当たりの良い場所に植えれば育ちます。茎が長く成長すると自立できなくなることもありますから注意が必要です。もしも倒れそうになれば支柱を立てなければなりません。
一本ずつ支柱を立てていくのも良いですが、めんどうならあんどん支柱を立てたほうが良いでしょう。庭植えをする際には、支柱を立てられるスペースを確保しておくと良いです。鉢植えの場合にも、支柱を立てることを前提として鉢の大きさを選ぶべきでしょう。
種付けや水やり、肥料について
植え付けをするのに最適な時期伊は2月から3月です。水はけの良い土壌に植え付けるのが良いです。たとえば市販の培養土に赤玉を少し混ぜていると水はけが良くなります。このような土壌に植え付けるのが基本です。植え付ける際には原肥として緩効性化成肥料を混ぜておくと良いです。
4月から9月頃までが活動期です。鉢植えの場合には、この時期に肥料をやります。1ヶ月に2回くらいの頻度で良いです。液体肥料を薄めてやります。注意しておかなければならないのは肥料のやり過ぎです。肥料をやり過ぎると姿が乱れてしまうことが多いですから、様子を見ながら肥料をやっていくようにしましょう。
庭植えの場合には肥料をやらなくても問題はありません。水やりは、鉢植えでは必要で、土の表面が乾いてくればたっぷりと水を与えます。品種によっては水切れに弱いものがありますから注意が必要です。たとえばイッスンキンカは水切れすると弱ることがありますから、
乾燥しないように注意しなければなりません。庭植えの場合には、水やりはあまり必要ありません。暑い時期に晴天が続いた場合には少し水やりをした方が良いです。とは言っても夏の一時期だけのことです。寒い時期には水やりをする必要はありません。
これも品種によって異なるという点に注意が必要です。品種によってはしっかりと水やりをしなければならないものもありますから、庭植えの場合にもそれぞれに応じて対処していきましょう。
増やし方や害虫について
アキノキリンソウの増やし方としては株分けが一般的です。アキノキリンソウは2月から3月に芽を出します。この時期に植え替えをするのが一般的で、植え替えにあわせて株分けをします。芽を出す前に株分けをするのが一番成功しやすいです。
芽の数はあまりに少なくなりすぎると育ちにくくなりますから注意が必要です。芽の数を1つずつにするのではなくて、3つから5つぐらいで1つの株になるくらいに分ける方が育ちやすいです。株分けではなくてさし芽で増やすこともできます。
2月から3月頃には芽が出てきて、5月から6月くらいにはかなり伸びてきます。この時期に新芽をさし芽にします。茎の先端のほうが適しています。茎の途中の部分を用いると根が張りやすくはなりますが、育ちが悪い傾向があります。
病気としてはうどんこ病やさび病に注意が必要です。とくに秋にはさび病臥発生しやすいです。枯れることはありませんが見た目はかなり悪くなりますし、生育は悪くなります。感染したものを見つければ早めに取り除くと良いです。
キク科植物が生い茂っている場合には、それらもまとめて取り除いた方が良いです。害虫はハモグリバエやアワダチソウグンバイ、アブラムシナドがあります。だいたい6月から9月くらいに発生します。
発生したばかりの時に発見することができれば、駆除することによって被害を拡大させずに済みます。園芸用の殺虫剤を用いれば駆除することができますから、暑くなってきた時期にはよく観察しましょう。
アキノキリンソウの歴史
アキノキリンソウは、古くから日本にありました。キク科植物は世界中にありますが、その歴史は非常に古いです。約5千年前に南米で生まれたと考えられていて、その化石も見つかっています。それが北米へと移り、そしてさらにユーラシア大陸まで分布を広げたと考えられています。
その過程で色々な進化を遂げていきました。アキノキリンソウもキク科の植物で、このようにして日本へもやってきたのだと考えられます。日本では北海道から九州にありますし、海外では朝鮮半島に分布しています。キク科植物自体の原産は南米ですが、アキノキリンソウの原産は日本であると言っても良いでしょう。
また、近縁種はヨーロッパを生息地とするものもあります。日本に昔からあり、秋の咲く花の代表的なものとも考えられています。日本にも近い種のものは多くありますし、最近では園芸用に品種改良がなされたものもあります。
食用もできることから、日本では古くから色々な料理に用いられてきました。たとえば和え物やおひたしにすることもあります。現在は観賞用の花として育てられていますが、過去には薬として用いられた時期もありました。
陰干しにしたものは薬用として用いることができ、傷口を固める薬として用いられるようになったのです。かつては道ばたによく生えていたものですが、最近ではアキノキリンソウに適した環境が減ってきているために、見られる場所が少なくなってきているのが現状です。
アキノキリンソウの特徴
アキノキリンソウは高さが70センチから80センチくらいになります。花は黄色で、8月から11月に開花します。たくさんの花がまとまってできますから、遠くから見ると黄色い大きな花が咲いているようにも見えます。花の大きさは5ミリほどです。
これが一つの株から3本から10本くらいの茎が出て、先端部分に花ができます。開花期が8月から11月と比較的長いために、長い間に渡って花を楽しむことができます。葉は互生で、茎の株の葉は楕円形で先がとがっている形になります。茎の上のほうでは針状になります。
日本に自生している植物と言うこともあって、日本の気候には適応していると言えるでしょう。日本では北海道の寒さにも耐えることができますし、九州でも育ちます。山地や丘陵部など、日当たりの良い場所なら育てることができます。
日本の厳しい寒さにも強いですし、暑さにも耐えることができます。現在では庭に植えたり鉢植えにしたりするとともに、盆栽としても適しています。色々な変種があり、園芸品種もたくさん作られています。たとえば屋久島の高所にあるイッスンキンカは品種としては非常に有名です。
他にもミヤマアキノキリンソウは花がやや大きく、舌状の花を咲かせるために見た目が美しいです。品種によって開花時期が少し異なりますが、だいたいは秋に花を咲かせます。日本の花ですから、育て方は難しくはありません。多年生植物で、根で冬を越しますから、増やすこともできます。
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