コクリュウの育て方

コクリュウの育て方

コクリュウは日本や中国など東アジアに生息地がある植物で寒さにも非常に強く、冬の間も黒っぽい葉を落とすことがありません。似たようなものにジャノヒゲというものがあるのですが、コクリュウはジャノヒゲよりも葉の幅が広いですし、葉の色も濃いのでよく見ると違いがわかります。

コクリュウの育て方を知ろう

コクリュウは日当たりが良いところじゃなければいけないなど場所を選ばないのが栽培する上でのメリットです。スズラン科(ユリ科)でただし真夏の直射日光は苦手なので、半日陰に置いてあげるのが良いでしょう。植え付けは3月から5月頃にするのが良いです。土は培養土か赤玉土が6、腐葉土は4を混ぜ合わせたものを使います。

管理は一年中戸外で問題ありません。庭植えした場合は雨が降った時にあたる場所であれば特に水やりをしなくても大丈夫です。鉢植えの場合は土が乾いたと感じた時に鉢の底から水が染み出すほどしっかりと与えるのが良いですが、土が乾いていない場合は水を与えないようにするのが育て方のコツです。

どの季節でも基本は同じですが、夏の場合は栽培していてるとやはり他の季節よりも土が乾きやすいので様子を見ながら朝と夕方頃に水をあげるようにするのが良いでしょう。肥料もコクリュウを栽培する上ではそれほど必要ありません。

コクリュウの植え付けをする時に元肥として花壇では粒状の肥料を1平方メートルあたり75g、鉢植えの場合は用土1リットルあたり2gを土に混ぜて植えつけます。あとは年に1回早春に同じ肥料をコクリュウの株の周りの土の上にばらまいておくと良いです。

種付けをさせて増やすことができる

コクリュウは栽培している上でもっと増やしたい場合は株分けや種付けをさせることで可能となります。早春から春頃に株分けをしましょう。鉢から株を取り出したら古い土や根を落としてしまい、いくつかの芽を1株にして分けてしまいます。これを3号ほどのポリポットに植えつけて育てていきます。

種で増やす場合は冬に種付けさせたものを採取し、果肉部分には発芽抑制物質が含まれていますので前もってよく洗い流しておくようにしましょう。種付けされたものを採取したら乾かないうちにすぐに植えつけてしまうのが育て方のコツの一つです。植える土は小粒の赤玉土か赤玉土と鹿沼土の小粒を同量ずつ混ぜ合わせて使います。

もし株がちぎれるなどしてしまっても諦めずに鹿沼土などに挿しておけば根がそこから出てくることもあるので、すぐに処分してしまわないでしばらく様子を見てみるのも大切です。種を植える時は土が軽くかぶる程度でOKです。発芽は種まきから2か月から3か月程度で発芽します。

発芽率も非常に高く条件さえそろっていれば90%以上が発芽するといわれています。さすが丈夫だといわれているだけあります。ポットから移植する時には根を傷つけないようにする必要があります。そこから枯れてしまう原因になったり生長が悪くなってしまうこともあるからです。

2000倍ほどに薄めた液体肥料を与えると元気よく大きくなってきます。しかし育て方で気をつけなければいけないことがほとんどありませんからそこまで育てることができればあとはもっと大きくなるのを待つだけです。コクリュウの種は黒い実の中にあります。皮のようなものがついているのでそれもしっかりととってしまいます。実は真っ黒ですが、中の種は白くて丸い形をしています。

どんなことに使われているのか?

コクリュウは日本国内では庭園やグランドカバーとしてよく利用されていますが、実は原産国である日本よりも海外で人気が高いです。ガーデンアクセントやフラワーアレンジメント、寄せ植えなどにもよく使われています。寄せ植えですと例えば派手なカラーもたくさんあるチューリップとコクリュウをあわせている外国の寄せ植えなどもあるのです。

真逆の存在感はとても印象的です。グランドカバーとして利用されるのは日光がよくあたることが条件の芝生とは違って、コクリュウであれば多少日陰であろうと育てることができるので重宝されているのです。また普通のジャノヒゲよりも見た目には高級感があるということで高級和風料理店の庭などでも利用されることがあります。

一見ただの草のように見られてしまうことがありますが、うすい紫がかった小さな花を咲かせることもありますし、その後には実がなり、種をつけるのです。黒い実は輝くように丸く、まるで黒真珠のような美しさがあり、観賞用としての役割もしてくれます。

コクリュウは苗として園芸店で売られていることがよくあります。すでに大きめになっているものもありますのですぐに植え替えることで使えるのがメリットです。英語など海外の言葉を勉強されてる方はコクリュウについて海外サイトを参考にしても詳しく知ることができ、ヒントを得られます。

コクリュウは一輪挿しなどにスッと生けておくだけでもとても上品で風情があります。同じくジャノヒゲ系のものにタマリュウという植物があります。こちらの常緑性のある多年草でグランドカバーとしてポピュラーなのですが、葉の色が違いますのですぐに違いがわかります。またタマリュウは黒ではなく、青紫色の実をつけることでも知られています。

コクリュウの歴史を知ろう

コクリュウは日本や中国など東アジアに生息地がある植物で寒さにも非常に強く、冬の間も黒っぽい葉を落とすことがありません。似たようなものにジャノヒゲというものがあるのですが、コクリュウはジャノヒゲよりも葉の幅が広いですし、葉の色も濃いのでよく見ると違いがわかります。

コクリュウは原産が日本ですが、昔から庭園などの下草として利用されてきました。それほど丈夫で常緑性のある多年草です。コクリュウには黒い実がなったりしますので葉が他の植物の引き立て役なだけではなく、観賞するのにもとても良いのです。

属名はギリシャ語のへびという意味があるophioとひげの意味があるpogonをあわせた言葉の和訳したものです。漢名では玉龍草、英名はブラック・モンド・グラスもしくはリリー・ターフ・モンド・グラスなどです。葉の黒色は上品なので日本の古来よりのお屋敷など歴史的な建造物のある場所の庭に植えられていることも珍しくありません。

しかも昔は和風にしか使えないと考えられがちでしたが、最近では洋風の寄せ植えをするためにも下草としてよく利用されるようになってきています。和洋と幅広い使い途があり、しかも丈夫なのでどこででも重宝されます。

コクリュウの特徴とは

特徴はなんといってもその葉の黒さです。しかし真っ黒というわけではなく、ほんのりグリーンがかった黒緑色といえます。耐陰性がありますのでどういう場所でも使いやすいと人気があります。特に庭園ではグランドカバーとしてよく利用されています。初夏には薄紫色の花が咲き、晩秋になると黒っぽい丸い実をつけます。

育てる時に手間がかかることがありませんから植物を育てるのが初めての方でも育てやすいといえます。一瞬見た時に雑草と勘違いする方もいますが、これはちゃんと植えられているものですから安易にちぎったりしてしまわないように気をつけましょう。グランドカバーとして使う場合はきちんとカバーさせるために植えつける前に整地をしておくのが無難です。

雑草防止や水分の蒸発を抑制するために使うことができます。土の流失防止にも使われることがあります。水もほとんどあげなくても良いので忙しい方が植える植物としても向いているでしょう。実は小さいので葉に隠れて繁殖した時にはなかなか見つけることは難しいですが、それを探してみるのもコクリュウを植える楽しみの一つとして考えることができます。

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