アゲラタムの育て方

アゲラタムの育て方

アゲラタムは熱帯アメリカ原産で、生息地には約40種ほどがあるといわれています。丈夫な植物で、日本でも沖縄などでは野生化しているものもあります。アゲラタムという名は、ギリシア語で否定を表す「ア」と、年をとるという意味の「ゲラス」の2語に由来しています。

育てる環境について

アゲラタムは本来は多年草ですが、寒さに非常に弱く日本では晩秋になると枯れてしまうため、一年草として育てます。暑さや日射しには基本的に強いですが、温度と湿度が共に高い環境は苦手です。梅雨から夏は株の風通しが悪くなると、群れて下の方の葉が腐り、

べたべたになって枯れてしまうことがあります。葉が込み過ぎている場合は下の方の葉を取り除いたり、枝葉を間引いて全体的に風通しがよくなるようにします。日当たりのよい場所を好むため、夏以外はよく日に当てることが重要です。日照不足になると、葉や花色が薄くなることがあります。

ただし、真夏は暑すぎると株が弱ってしまうので、半日陰の涼しい環境が作れるとベストです。夏は、午前中に数時間日が当たる程度でも十分です。冬の前には枯れてしまうため、防寒対策の必要はありません。適切な育て方をしていれば、夏から霜が降りる前まで長く花を楽しむことができます。

枯れた花や葉はこまめに摘み取り、株を常にきれいにしておきましょう。土はそれほど選びませんが、水はけのよい環境を好みます。一般の草花用培養土や、赤玉土7、腐葉土3の配合などが向いています。鉢植えで育てている場合は、

一年草のため基本的に植え替えの必要はありません。ただし、夏の前に鉢に根が回ってぱんぱんになってしまっていた場合は、ひと回り大きな鉢に植え替えましょう。そのままにしておくと、根詰まりを起こして生育や花つきが悪くなってしまいます。

種付けや水やり、肥料について

土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。鉢植えの場合は、庭植えよりしおれやすいので株の様子をよく見ておきましょう。過剰な湿気や排水不良は根腐れのもとになったり、茎ばかり伸びて花が咲きにくくなったりするため、水のやり過ぎには注意が必要です。

多少乾かし気味にしておくくらいが適当です。花の時期になってもなかなか花が咲かない場合は、水やりを控えて様子をみてみましょう。肥料は控えめにします。むしろ、肥料なしでもしっかりと育っていくほどです。庭植えの場合は肥料を与えなくても十分育ちます。

肥料を与えて育てる場合は、植え付ける際に、ゆっくりと効くタイプの肥料を土に混ぜ込んでおきます。元肥にはカリウム分の多いものが適しています。鉢植えの場合は生育の度合いをみながら追肥をします。花が咲き始めたら、1週間に1回の割合で液体肥料を与えるか、1か月に1回、固形の肥料を株元に置きます。

その際、肥料の配合成分に気をつけてください。窒素分が多いと葉ばかり茂って花つきが悪くなります。窒素は特に葉を大きくさせやすくする作用があり、過剰になると茎を伸ばすものの軟弱になり、病虫害に侵されやすくなってしまいます。

追肥に使う肥料は成分をよく確認し、バランスよく育つようなものを選びましょう。真夏の高温多湿の時期には株が弱り、勢いがなくなることがあります。その場合は肥料を与えるのはいったん中止し、秋に涼しくなってきたら再び与えるようにします。

増やし方や害虫について

ふやし方には2種類あり、種をまく方法とさし芽をする方法があります。種をまく場合は、花を楽しみたい時期を考慮してまく時期を選びます。夏の前から花を楽しみたい場合は4月中旬~5月に種をまきます。秋の開花を楽しみたい場合は6月下旬頃まで種をまくことが可能です。

発芽適温が20~25℃とやや高めなので、十分に暖かくなり、気温が高くなってくる時期にまきます。まく時には種同士が重ならないように注意しましょう。種は光を好むため、覆土はしません。ただ、実際には種はとても細かいため、すべてを重ならずにまくのはなかなか大変です。

そのため、最初は箱や鉢に種をまき、発芽したら間引いていき、ある程度大きくなったら植え付ける方法がよいでしょう。本葉4枚くらいになったらポットに仮植えし、根が回ったら花壇や鉢に植え付けます。すでにある株から種をとってまくこともできますが、個体差が出ることが多いため、

まく時に種を購入する方が思った通りの花を咲かせやすいです。さし芽の場合は、気温が15℃以上あればいつでも可能です。芽の先を3~4節ほど、10cm程度の長さに切り取り、土に挿して直射日光の当たらない場所に置いておくと、10日くらいで根が出てきます。

水に挿しておくだけでも容易に根が出てきます。注意が必要な害虫はハダニです。雨の少ない夏に乾燥すると葉に発生します。ハダニは主に葉の裏について植物の汁を吸い、生育を妨げひどい場合には枯らしてしまいます。

ハダニは湿り気のある環境を嫌うため、水を与える際には葉や茎にもまんべんなく水をかけると予防になります。逆に雨天が続いて湿度が高くなると灰色かび病が出やすくなるため、葉の込み過ぎには注意します。

アゲラタムの歴史

アゲラタムは熱帯アメリカ原産で、生息地には約40種ほどがあるといわれています。丈夫な植物で、日本でも沖縄などでは野生化しているものもあります。アゲラタムという名は、ギリシア語で否定を表す「ア」と、年をとるという意味の「ゲラス」の2語に由来しています。

この2語で「老いを知らない」や「古びない」という意味ですが、これはアゲラタムの花が長い期間色あせないことからきています。和名はカッコウアザミといい、花がアザミに似ていること、葉の形が薬草のカッコウに似ていることからつけられました。

ブルーや淡い紫などの清楚な花色と、ふんわりソフトで慎ましやかな風情が魅力的で、日本でも広く愛されています。サルビアやマリーゴールドなど、よく使われる花々との組み合わせの相性がよく、花壇やコンテナなどでよく利用されます。また、種類によって草丈もさまざまなので、

花壇の後方の植え込みから縁取り、切り花まで多様な用途に対応できるのも魅力です。現在の日本でよく見られるのは、コニゾイデスとホウストニアヌムの2種です。コニソイデスは明治初め頃に渡来し、古くから切り花用として、また花壇用として栽培されてきました。

ホウストニアヌムはメキシコ原産で和名をオオカッコウアザミといい、明治20年頃に渡来しました。葉や花が大型で、園芸品種が多く作られ広く普及しています。単にアゲラタムという場合は、このコニソイデスとその園芸種を指していることがほとんどです。

アゲラタムの特徴

アゲラタムは、その生息地である熱帯アメリカでは1年で枯れずに毎年育つ多年草ですが、寒さに弱く、日本では冬になる前に枯れてしまうことが多いため、一年草として扱うのが一般的です。春に種をまき、夏から秋に花を楽しむというサイクルです。

現在園芸用として流通しているのは、花つきがよく、花がより目立つように改良されたF1品種(一代雑種)がほとんどです。草丈には3タイプがあり、切り花向きの背の高い高性種、花壇や鉢植え向きで背の低い矮性種、これら2種の中間で切り花・花壇兼用の中高性種があります。

家庭園芸向きに流通している品種は矮性種が多く、改良品種の高性種はやや少なめです。矮性種は苗で売っているのをよく見かけますが、高性種は種売りか切り花になっているものが多いです。花色のバリエーションも多く、青、白、紫、白、ピンクなどがあり、ポンポンのようなかわいらしい花を房状に咲かせます。

花はアザミに似ていますが、アザミの強い花色やとげのある葉から受ける野性的な印象とは異なり、ふんわりとした清楚な印象があります。その優しげな風情とは対照的に、性質は丈夫で花期が長く、枝分かれして次々と花を咲かせながら大きく茂っていきます。

花は柔らかな印象ですが、葉が密に茂り株がこんもりとするため、全体的には形よく締まった印象を受けます。矮性種はやや横に広がって育つので、花壇の手前側に列で植えるとよく映えます。葉が密になりまとまった株になるので間延びせず、寄せ植えにも合います。花色も形もソフトなので、形や色がはっきりした花と組み合わせると対比効果が出て美しくまとまります。

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