イワヒゲの育て方

イワヒゲの育てる環境について
寒い地域の高山帯にあるということを前提にして考えれば、育てる環境はわかりやすいでしょう。もともと他の植物が育ちにくいところに育ちますから、小さいものでありながらも、日当たりは好みます。日本の低地でも育てることはできますが、暑さには注意しなければなりません。
あまりにも暑くなると思った場合には遮光をして直射日光を避けるべきでしょう。遮光も50%くらいまでする方が良いです。雨にもあまり強くはありませんから、雨を避けて風通りの良い場所を選ぶのが良いです。光が強すぎると葉が先端から傷んでくることが多いです。
このようになれば、もう少し遮光をしなければならないと判断すると良いです。夏よりも冬のほうが環境の整備は難しいです。冬を越すことができればかなり園芸の技術が高くなったと言っても良いでしょう。冬に枯らせてしまうことが多いです。本来、冬の間は雪の中にある植物です。
平地では雪がない地域が多く、そのために、常に風にさらされてしまいます。こうなることによって植物自体が乾いてしまうことがあり、それによって枯れてしまうことが多いのです。冬に枯れる原因は温度が低いことではなくて、乾燥することです。
冬を越すためには乾燥させないようにすることが必要です。ですから、できるだけ風のない場所を選び、落ち葉や水苔などを被すことによって乾燥を防ぐのが良いです。夏の暑い時期と冬とでは育て方が大きく異なりますから、基本的には鉢植えで育てる方が良いです。
イワヒゲの種付けや水やり、肥料について
植え付けは春、または秋に行います。夏の暑い時期や冬の寒い時期には適していません。鉢から抜いた場合、根鉢はそのままにしておきます。細い根は少しカットすると良いでしょう。太い根はそのままにしておきます。縫えつけるときには鉢の中心に根を広げ、用土を絡めて植え込みます。
多湿に弱いですから、この点を考えて植え付けた方が良いです。たとえば、平鉢に植え込もうと思った場合には、そのままにするのではなくて、鉢の表面より少し盛り上げて植えると良いです。鉢の選び方についても、できるだけ通気性の良いものを選ぶことや、
穴の大きいものを選ぶことなどを心がけると良いです。植え付けるとともに、植え替えることも必要となります。株が大きくなってくると植え替えをすると良いのですが、そのタイミングはだいたい2年から3年に1回くらいで良いです。よく成長しているときに
植え替えをするのが良く、弱ってから植え替えをすると、その後はなかなか回復しないことが多いです。風通しの良い場所におくことによって生育がうまく行きますが、風通しが良いと乾燥しやすいという点に注意が必要です。ですから、毎日たっぷりと水を与えます。
肥料を必要とするのは成長している4月から6月くらいの間と、9月から10月くらいの間です。夏の間はあまり必要ありません。また、冬も必要ありません。肥料としては液体肥料が適しています。1ヶ月に2回くらいの割合で肥料をやっていくと良いです。
イワヒゲの増やし方や害虫について
イワヒゲを増やすためには株分けと挿し木とがあります。植え替えを行うときに株分けをすると良いでしょう。イワヒゲはかなりデリケートな植物ですから、根を傷めると育ちにくくなります。根の状態を見て、あまり多くない場合には株分けをせずにそのまま植え替えるほうが良いです。
このあたりの判断は少し難しく、どれくらい大きくなれば良いのかは経験によってマスターしていくしかないでしょう。挿し木によって増やすこともできます。挿し木で増やすのに適した時期は春です。伸びた茎を切って培養土に挿しておくことと、発根することがあります。
タネで増やすこともできます。タネを蒔く時期は春、または秋です。土壌としては一般的な土壌を用いるのも良いですが、ミズゴケを土壌とするほうが発芽しやすいです。挿し木で増やすのがそれほど難しくないために、タネから増やそうとする人はあまりいないようですが、
植物ですからタネで増やすことはできます。ミズゴケを土壌として種を蒔き、発芽すれば土壌に植え替えます。タネで増やした場合、花をつけるまでには5円くらいかかることもありますから、時間はかなりかかると考えておいた方が良いです。
夏の温度が高くなるときには、根が蒸れて根腐れすることもありますし、日差しが強いと葉やけすることがあります。害虫としてはアブラムシやダンゴムシが発生することがあります。アブラムシは花につきますから、開花時期にはよく観察しておいた方が良いです。
イワヒゲの歴史
イワヒゲの生息地は日本の本州の中部より北の鉱山の地域です。かなり古くから日本にあり、栽培品種として流通しているものは日本が原産のものもあります。ただ、日本で栽培するのは少し難易度が高く、そのためにどちらかというと上級者向けのものだと言えるでしょう。
高山帯を代表する植物ともなっています。イワヒゲと呼ばれるようになったのは、岩から髭のように葉が出ているからだと考えられます。世界的にも人気があって、色々なところで栽培されています。たとえば、リレイと呼ばれる品種は、元々は日本を生息地としていたもので、
これがヨーロッパへ持ち込まれて栽培されるようになったそうです。現在ではこれも日本で流通しています。他にも、ヒマラヤ原産のものとして、カシオペ・ファスティギアタがあります。やあ大型で葉も大きく立ち上がるという特徴があります。
日本ではあまり流通することはありませんが、手に入れることはできます。やはりヒマラヤ原産のものとして、カシオペ・ワーディーがあります。サボテンのように太い葉を立ち上げるという特徴があります。原種は暑さに弱く、育てにくい傾向があります。
原種の状態では育てにくいために育て方の難易度は高いのですが、ヨーロッパでは育てやすいように品種改良がなされています。同じ種の他の品種との交配をすることによって、少し育てやすくしたものもあります。見た目が美しく人気があるために、品種改良も進んでいます。
イワヒゲの特徴
イワヒゲは小型の低木に分類されます。日本では本州の中部以北に自生しています。日本だけではなくて、国外にもあります。たとえば千島列島やカムチャッカ、アラスカなどにもあります。鉱山の岩場に生えることが多く、細いひものような茎によって増えていきます。
葉は鱗のあるような形になっています。ちょうどヒノキの葉やカイヅカイブキの葉のようになります。葉の途中から膨らみができて花が咲きます。大きさはだいたい1センチくらいです。茎は緑色のひものようになって広がっていきます。花が咲くのは7月から8月で、
花は白色で、長さ7ミリくらいになります。岩に張り付くようにして広がります。花の色は白いものが多いですが、中にはややピンク色のものもあります。花をそのままにしておくと赤い実ができます。花はうつむいて咲きますが、実は上を向いて赤く熟します。
人気は高いですが、育てるのは少し難しい傾向があります。寒冷地で生産されたものが多く流通していますが、それをそのまま育てていくのは難しいでしょう。最近では色々な品種が開発されていて、たとえば欧米で品種改良されたものの中には育てやすいものもあります。
イワヒゲを育てたいのであれば、育てやすいものを選ぶのも良いでしょう。難しいとは言っても、一般的な高山植物を育てるのと基本的には同じですから、高山植物をこれから育ててみたいという人にとっては、最初にイワヒゲを選ぶのは良いかも知れません。
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