カランコエの育て方

カランコエの育て方

乾燥に強い性質のある多肉植物で、育てるのに手間がかからず、鮮やかな色の花だけではなく、美しい葉そして面白い株の姿を鑑賞するなどとても変化にとんだ魅力のある植物です。カランコエ属の植物というのは、アフリカの南部や東部、アラビア半島、東アジア、東南アジアなどが生息地で、約100種類ほどが分布しています。

カランコエの育て方

カランコエは花茎成長してその先にまとめて複数の花をつける植物です。次から次へと花茎が出てくるので、花が3割くらい枯れてきたころに、思い切って花茎の付け根の部分から切り落とします。鉢植えを購入する際には、全体的に間延びした姿になっていない、がっしりとしたものを選ぶようにします。

夏に新芽の先の部分を摘み取っておくと、脇から新しく芽が伸びてきて枝数が増え、その結果咲かせる花の数を増やすことができます。室内で育てていると、肉厚の葉の部分にほこりが溜まりやすいので、時々上から水をかけて洗い流してあげるようにするとよいです。開花時期は秋から春にかけてですが、自然環境の下で育てていると、カランコエの花が咲くのは冬以降になることが多いのが特徴です。

成長してつぼみを持った後、気温が10℃以下になると、つぼみの動きが鈍くなり、春に気候が暖かくなるまで花が咲かないこともあります。また、逆に気温が暖かければ秋の終わりにできたつぼみが冬から花を咲かせることができます。

7月から8月頃に、夕方の5時ごろから翌朝の7時ごろまで、意図的に日照を調整するために段ボールなどをかぶせて短日の状態を作ります。この作業はつぼみを持ったのが確認できるまで大体30日間から40日間ほど毎日繰り返して行うようにします。夏の時期にこのようにして短日処理を行うことで、秋ごろから花を楽しむという栽培方法です。

花を楽しんだ後の春から秋にかけての栽培方法での注意点としては、日当たりがよく雨の当たらない場所で育てるようにすることです。強い直射日光に当たると、葉が焼けてしまうこともあるので、夏の暑い時期の強い日差しを避けるために、明るい日陰で育てるようにします。そして高温多湿になる日本の夏は特に蒸れないように風通しを良くするように育て方にも気を使う必要があります。

気温が10℃以下になると花の付きが極端に悪くなり、5℃以下になると生長が止まってしまいます。そのため、冬には室内の温かく、よく日の当たる場所に置く育て方をします。けれども、夜に室内での栽培時に人工照明の光が当たり続けると、花が咲きにくい状態になってしまうため、できれば蛍光灯の光などの当たらない場所におく育て方をするのがおすすめです。

カランコエは一日の日の長さが短くなると花芽を付ける単日植物なので、夜にも照明が当たる場所では植物自身が日の長さが長いのだと感じて花芽を持ちにくくなってしまいます。カランコエは葉が多肉質で中にたっぷりと水を蓄えている植物なので、乾燥には大変強いのが特徴です。

根が細いために根腐れを起こしやすいため、水の与えすぎには十分に気を付けます。5月から9月の生長期には鉢土の表面が乾いてからたっぷりと水を与えるようにします。冬には鉢土の表面部分が乾いたのを確認してさらに2日から3日ほどたってから水を与えるようにします。

肥料や水やりや植え替えと増やし方

肥料は5月ごろから秋までの新芽が動き始める時期に液体肥料を10日に1回程度与えるようにします。ただし、高温多湿になる夏の時期には根腐れを起こしやすくなるので液体肥料は与えないようにします。栽培方法として開花中は原則として肥料を与える必要なないのですが、リン酸分を多く含む肥料を与えることによって、より長く花を楽しむことができます。栽培する際にはとにかく水はけを良くすることが大切なので、用土は中粒から小粒の赤玉土を5割、ピートモスを2割、川砂を3割程。度にするのがおすすめです。

そしてカランコエが成長し、鉢の中が根でいっぱいになってしまうと水はけが悪くなるので植え替えを行うようにします。6月ごろに花が終わったら枝を全体の半分くらいに切り戻し、一回り大きな鉢に植え替えるようにします。植え替え直後は1週間程度明るい日陰におき、そのあとは通常の栽培方法に戻します。植え替えたすぐ後にいったんたっぷりと水を与えて、その後は水は少なめにやや乾かし気味に保つことがコツです。

増やすときには種付けではなくさし芽ができるので、葉4枚くらいの部分で茎を切り取り差しておくと1か月程度で根が出ます。種付けによる繁殖よりも簡単に増やすことができるのでこちらの方が種付けよりもおすすめです。種付けによる繁殖はあまり一般的ではないのですが、たとえば、属間交配などを試みる場合には取り蒔きで適温の20度前後の状態と日照条件、そして水分があればひと月もすれば十分発芽するようになります。

注意したい病気や害虫など

枯れた葉っぱや花をそのままにしておくと、その部分から灰色カビ病が発生する可能性があります。そのため花がらや枯れてしまった葉はこまめに摘み取って取り除いておくようにし、株をきれいな状態に風通し良く保つことが大切です。また、春先の季節になると、茎葉やつぼみの部分にアブラムシが発生することがあるので、発見したら早めに薬剤を散布して駆除するようにします。

カランコエの歴史

乾燥に強い性質のある多肉植物で、育てるのに手間がかからず、鮮やかな色の花だけではなく、美しい葉そして面白い株の姿を鑑賞するなどとても変化にとんだ魅力のある植物です。カランコエ属の植物というのは、アフリカの南部や東部、アラビア半島、東アジア、東南アジアなどが生息地で、約100種類ほどが分布しています。

マダガスカル原産のブロスフェルディアナを原種として改良された園芸用の品種が最も一般的であり、人工的に開花時期を調整された色とりどりの鮮やかな花の鉢植えが一年中店頭に並んでいます。同様にマダガスカルが原産のミニアタや、グラシリペスをもとに改良されたベル型をした可憐な花をつける園芸用の品種も冬になると出回るようになります。

寒い季節になると美しく紅葉する姿を楽しめるカランコエ・ロンギフローラ・ユッキアや全体が白毛でおおわれた月兎耳と呼ばれるカランコエ・トメントーサ、そして葉っぱから芽が出る姿が特徴的で人気のあるハカラメなどもカランコエ属の一種です。日本には昭和6年に入ってきて、ベニベンケイという和名を持ちます。

カランコエの特徴

日本では西南諸島などが生息地の植物で、分布域は広いのですが、その大半はマダガスカルと東アフリカに集中していると言われています。鉢花として栽培されるものもあれば、ユニークな姿の葉を観賞するための多肉植物として取り扱われる種類もあります。

冬から春にかけての、色彩が乏しくなりがちな季節に鮮やかな花を咲かせるため、冬の定番の鉢花として人気があります。葉が分厚くて多肉質であり、表面に光沢があるのが特徴です。草丈は10センチメートルから20センチメートルほどの種類と、30センチメートルから50センチメートルほどになる種類とがあります。花茎が複数本出て、その先端に1センチメートルほどの小花がたくさんつくのが特徴です。

花の色は鮮やかな紅色や、オレンジ、ピンク、黄色、白、クリーム色、アプリコット色などがあり、花びらが幾重にも重なった華やかなイメージの八重咲きの種類もあります。鉢花として一般に広く普及しているカランコエは数種類ですが、葉の形がユニークなものも多く、様々な種類が多肉植物として栽培されています。

葉を楽しむことのできる代表的な種類がセイロンベンケイ、ツキトジ、センニョノマイ、ハクギンノマイなどがあり、ふさふさした毛が生えるものや葉の表面に白い粉の付くものなど様々です。

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