タッカ・シャントリエリの育て方

タッカ・シャントリエリの育て方

原産地はインドや東南アジアで、タシロイモ科タシロイモ属の植物です。和名はクロバナタシロイモで漢字では黒花田代芋と書きます。そのまま黒い花のタシロイモという意味ですが、通常のタシロイモの花は緑色をしています。この芋を初めて台湾から持ち込んだ田代氏の名に由来してタシロイモと呼ばれるようになりました。

タッカ・シャントリエリの育て方

タッカ・シャントリエリは高温多湿な環境を好みます。乾燥した状態が苦手なため、土の表面が乾いたら鉢底からあふれ出すくらいたっぷりと水をあげることが基本的な育て方です。空気中に湿り気があることを好むため、時折霧吹きなどを使って空気中の湿度を上げるといいでしょう。

開花中はとくに水切れは厳禁です。栽培する場所は強い直射日光が当たらない場所が適しています。日陰でも育てることが可能ですが、適度な日光は丈夫に育てるためには必要です。あまりにも日当たりが良すぎる場所で栽培すると、葉の色が悪くなる場合があります。

越冬させたい場合には15度以上の気温を保つことが必要です。低温の中では葉がすべて枯れてしまい、地中の根だけは生きている状態で春になると再び芽吹きます。冬、いくら温かい状態が良いといってもエアコンなどの風に直接当たると乾燥しすぎてしまうため、時々水やりするついでに霧吹きで空中の湿度を上げるように気を使うことが上手な育て方のコツです。

ぱっと見はまるで植物のようには見えないタッカ・シャントリエリですが、他の植物と同じように根詰まりを起こすと生育に影響します。根株の健やかな成長のために、あまり根が込み合わないうちに植え替えをしましょう。用土は専用の培養土がありませんので、鹿沼土、パーライト、ピートモスなどを配合して水はけがよく清潔な環境を保ちやすい用土を作る必要があります。

春から秋頃までが生育期のため、リン酸がやや多めに配合された置き肥を施しましょう。花が終わった後は根本から花茎を切り取ります。花が終わった後いつまでも放置しておくと、見た目が悪いばかりでなく不潔な状態になりやすくなりますので、速やかに取り除くようにしましょう。病虫害の心配はとくにありませんが、常に清潔な状態を保つようにこころがけることが丈夫に育てるコツです。

栽培中に注意したいこと

タッカ・シャントリエリを栽培中に注意したいことは、置き場所と湿度です。直射日光ががんがんあたるような状況では葉焼けを起こすことが考えられます。用土の乾燥には気を配る必要がありますが、乾燥しやすい季節には湿度のある環境を整えてやることが大切です。

耐暑性はふつうですが、うだるような暑さの中では用土が乾燥しやすくなり株がまいってしまいます。水はけと適度な風通しを確保することも、健やかな状態で栽培するためには大切な要素です。高温多湿を好むといっても、根の部分に新鮮な酸素が不足すると生育が悪くなったり傷んでしまう原因になります。

水やりの際には水と一緒に新鮮な空気を送り込む気持ちで、たっぷりと鉢底からあふれ出るくらい与えましょう。底からあふれだした水はそのまま放置せずに、きちんと捨てるようにして清潔な状態を保ちます。大きな木の根元などの明るい木陰が最も置き場所として適していますが、難しい場合には室内で管理するほうが無難だといえます。

室内の窓辺など日当たりの良い場所で、湿度に気を配りながら育てるとよいでしょう。 寒さには大変弱い性質があります。戸外に置いている場合は、気温が下がり始める前に家の中に取り込んで15度以上はある状態で管理しましょう。低温になると葉がすべて枯れ落ちますが、根の部分は生きている場合があります。

葉が枯れてしまってもあきらめずに、根の部分さえ守ることができれば春になればまた芽吹いてきます。日本の環境で越冬させるためには、冬の間はやや乾燥気味に管理して最低でも5度程度に温度を維持しましょう。越冬中も空気中の湿度が乾燥しすぎないように気を配る必要があります。

タッカ・シャントリエリは入手するのが難しいだけあって育て方もやや難しい面があり、あまり万人向けの園芸植物ではないかもしれませんが、その珍しさやユニークな形から栽培してみたいと興味を抱く人は多いのではないでしょうか。あまり流通している数が多くないため、もし育ててみたいと考えるなら見かけたときはぜひ購入しておくことをおすすめします。

タッカ・シャントリエリの増やし方

タッカ・シャントリエリの外見からは意外に思えるかもしれませんが、種付けで増やすことが可能な植物です。種付けするためには種を採取する必要があります。充分に成熟した花から種を採取し、種を数時間ぬるま湯につけてからできるだけ時間をおかずに種付けしましょう。

発芽温度は25度程度が必要となります。真夏に行うと根付かずに途中で腐ってしまう可能性があるため、真夏の期間を避けて種付けをしましょう。また、種付けをした後も温度管理に気を配る必要があります。

種を採取することが難しい場合は、地中にある根を切り分けて増やす株分けの方法をとることが可能です。株分けに適した季節は4月下旬頃です。ちょうど、八重桜の花が散るあたりの季節が好ましいと覚えておきましょう。分割した根の部分に、必ず1つか2つ程度は芽がついているように切り分けましょう。

タッカ・シャントリエリの歴史

原産地はインドや東南アジアで、タシロイモ科タシロイモ属の植物です。和名はクロバナタシロイモで漢字では黒花田代芋と書きます。そのまま黒い花のタシロイモという意味ですが、通常のタシロイモの花は緑色をしています。この芋を初めて台湾から持ち込んだ田代氏の名に由来してタシロイモと呼ばれるようになりました。

一見すると植物であると判別できずまるで猫の髭や蝙蝠のような姿に見えることに驚きますが、れっきとした多年生植物です。タッカ・シャントリエリは別名をブラックキャット、バットフラワー、デビルフラワーなどと呼ぶため、その見た目のユニークさが実物を見なくても伝わってきます。

主な生息地であるインド北東部や東南アジアの一部では地下の茎部分を食用とするために栽培しています。タッカ、という通称で呼ばれることもあります。タッカという意味はマレー語が由来していますが、詳しい意味ははっきりとわかっていません。シャントリエリはフランスの園芸家のシャントリエア・フレル氏にちなんだ名前です。

タッカ・シャントリエリの特徴

特筆すべきは何よりもその変わった外見でしょう。草丈は70cmから1m程度で花色は黒一色のように見えますが、よく見ると濃い紫色をしています。開花時期は7月頃から10月頃までです。20度以上の適温であれば一年中開花しますが、日本の環境では鉢に植えて寒さから守ってやる必要があります。

葉の形はサトイモ科の植物にも似ています。まるで蝙蝠が羽根を広げたかのような姿は不気味にも思えるかもしれません。羽根のように見える部分は苞葉で、苞葉に包まれる形で星形の小さな花が咲きます。花の周囲にまるで髭のようにぶらさがっている部分は未発達な状態の花茎であると考えられています。

芋のように肥大した茎部分は食用にされています。高温多湿の環境を好みますが、直射日光は苦手です。もともと森林の中の湿潤した場所で生育するため、日光がさんさんと照るような場所よりも明るい日陰のような場所が生育に適していると考えられます。

つい最近までは植物園など限られた場所でしか見ることができない大変珍しい花でしたが、ごく少数ではありますが園芸店などでも鉢花として購入することが可能になりました。まだ、なかなか一般的な園芸店の店頭に並んでいるのを目にする機会はありませんので、もし運よく入手することができたなら変わった植物が好きという人への贈答用にすると喜ばれるかもしれません。

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