フシグロの育て方
育てる環境について
本来日本固有の野草ですが、標高の高いところで、出会う人も多いですが、人里でも、ほんの少し湿気た地面に咲いているのも見かけることがあります。そのような場所は、決まって明るいけれど、涼しいという場所です。元々、森林を好んで自生していましたから、日光と落ち着いた涼しさと風通しという、人間においても快適なところに、
美しい花を咲かせて、あでやかさで、人の心をとらえてきた植物ですから、種であれ、苗であれ、植える場所は、それと同様の環境を整えるか、人工的に作らなければなりません。直上をする場合は、フシグロの上に覆いかぶさるほどの植物と共存させてはいけませんし、土壌もほどよい保湿と水はけのよさも必要です。
からっとした空気が良く、風通しも良くする必要があります。庭で、それが不可能な場合は、プランターや植木鉢などで、人工的に土壌を作り、水や肥やしを与えるようにして、直射日光の避けられる、涼しくて明るい場所で、育てるほうが良いでしょう。ただし、茎が、もろく折れてしまう可能性も高いですから、移植はしないということを前提に、
育てる場所を決めることも重要です。環境づくりに失敗して、慌てて他へ移そうとして、茎を折ってしまうことになると、この植物そのものを、枯らしてしまったり、花を見るのをあきらめたりしなければならない状態になってしまいます。野草だから、何もかも強いということではありませんから、栽培環境づくりについての基礎知識を身につけておきましょう。
種付けや水やり、肥料について
土が、酸性にならないように、砂や土、腐葉土などを、水はけが良い割合で作り、深い鉢に苗を植えこんで育てるのが、一般的なようです。庭先に植えるのであれば、土壌の水はけなどが良いところで、日光や風通しなども確保できるところに植えましょう。半日は、日陰で風通しの良さが確保できるようにし、水は、普通に与えますが、花がつくと、
茎が折れないよう、花に水がかからないようにするため、無造作な水かけはできません。フシグロの茎は分岐するため、弱いのは仕方がありません。様子を見ながら、芯を摘むのも良いでしょう。茎から倒れてしまった時も、無理におこすと折れてしまいます。土をかぶせれば、節の部分から、根を出し、生命力の強さを見せてくれます。
種から育てるのも、さほど難しくありませんが、種から育てた場合は、移植をしようと考えがちです。茎が折れやすいことを考えると、直播が無難です。発芽率は、よいので、初夏には、かわいい芽が出てきます。種を取るのであれば、花が終わる初秋、茶色くなった種を採取して乾燥させ、春に蒔きます。
株分けなら、晩秋に乳白色の地下茎を彫り上げて株分けをすると、増やすことができます。株は増えすぎると良くありませんから、育てて、三年もすると、根を分けるほうが良いでしょう。フシグロは、一般的な植物にとって快適な環境と同様で、十分に育ちます。水がよどみ、酸性にならないとか、風が通らず、高温多湿などということがないとか、配慮は細かそうですが、最初に作り上げておけば、後は、手間のいらない栽培です。
増やし方や害虫について
湿地を好む植物は、常に病気や害虫などの危険と隣り合わせですが、フシグロは、高山を好む植物ですから、それと似た環境を作ってやった場合は、病気も害虫も気にするほどのことは、ありません。からっとした涼しい空気と日向がある場所は、エネルギーが蓄えられる場所であり、強く生きる生命力がみなぎる場所でもあります。
けれども、雨続きで、土壌や空気が多湿状態になってしまうと、たちまち、土壌は、酸性となり、菌も繁殖しますし、日陰と湿気を好む害虫たちが増えてしまいます。湿気は、植物に色々な病気も「引き起こし、伝染することもあります。病気も害虫も近寄りたがらない環境を保つことができるなら、安心です。
フシグロの育て方に、そんなに苦労をすることもありませんし、無事に秋まで越すと、種も採取できますし、根を分けて、増やすこともできます。翌年ごとに、鮮やかなフシグロの花が、増え続けると、本当に素敵な庭先になるでしょう。
種の場合は、花との出会いは翌年のお楽しみになりますが、発芽率の良い植物ですから、一気に増やすこともできます。たくさんのフシグロが咲くと、高山のすがすがしさもイメージされる庭になるでしょう。
手折られたり、木の伐採で、珍しい植物となりかけたりしているので、庭先で増やすことができたら、栽培の満足感だけでなく、園芸家としても誇り高い気持ちになるでしょう。園芸の基礎的な技術力で、そだてることができる植物ですから、この花から、いきなりチャレンジするのも面白いでしょう。
フシグロの歴史
フシグロは、ナデシコ科の野草で、葉のつく節が黒っぽいので、このように呼ばれるようになりました。丘陵や山地、人里でも日当たりよい草地や河原などで、よく見かけます。日本固有の越年草で、原産地は、北海道から沖縄までのどこにも咲きます。茎は高さが、高くなっても80cmほどで、分枝をします。
ナデシコ科というだけあって、愛らしく優しい、美しい花ですから、山野で見かけると、つい手折らずにいられない人も多いようです。冬には、根だけになり、春まで見られない宿根越年草です。属性により、花の色や形も少々異なりますが、夏から中秋あたりまで、花を見ることができます。
山道で見た時などは、直射日光を避けて生えていますが、その色は、とても鮮やかで、非常に目立ちますから、手折りたくなるほど惹かれるというのも、なるほどと感じる野草です。ナデシコと同様に、葉は、茎の下部から下で、対生していて、長くても14cmほどです。花茎の先端に小さな花がまばらにつきます。
種類によっては、ぎっしりと密生するものもあります。原産が、日本であるとはいえ、山野や給料の直射日光の当たらない場所が、その生息地でしたから、園芸のひとつとして、栽培する場合は、日は、半日当てる必要がありますが、直射日光を避けて育てる配慮が要ります。
もちろん、どんな花も、湿地に生息するもの以外は、たっぷりと日光を浴びないと、葉で栄養が作れません。フシグロが育った場所は、日当たりと風通しと程よい湿気のあるところですから、育て方も、環境の整備次第で、案外簡単です。
フシグロの特徴
フシグロは、本州から九州と、日本全土に分布する多年草ですから、生息地と同様の環境づくりに。あまり気配りが要らない野草です。標高の高い落葉広葉樹林やその周囲で、自生したフシグロによく出会えます。高山植物であると、暖かい場所では、育たないと言われるので、消極的な人が多いですが、
フシグロハ、人里に咲いているのも、よく見かけますので、比較的涼しさがあり、日当たりが良く、半日は影ができ、直射日光が、あまり当たらないところであれば、自生できる植物であることが、よく解ります。初夏から秋に花をつけ、冬が近づくと、全てをからし、根だけが生きる越年草であることも、この野草の特色です。
けれども、林のそばの、涼しい環境も、森林伐採などの影響で育ちにくくなっており、越滅寸前と心配されるまでになっています。そのため、この野草の苗が、ポットで売っているのを見かけると、購入して育てたいという気持ちになる園芸家も多くいます。
ただ、茎が折れやすいのも、この花の特徴です。移植をする途中に茎を折ってしまいそうだから、種であっても、苗であっても、移植しないで済むように、直接庭そのものやプランターなどに蒔いたり、植えたりする配慮をしなくてはいけません。
どこで花を楽しみたいかを考えて、植えましょう。もちろん、日光と程よい湿り気と風通しがそろう場所でなければなりません。気遣いが必要ですが、花を咲かせれば、その華やかさに魅了され、苦労して良かったと感じます。
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