ネジバナの育て方
ネジバナの育てる環境について
日本各地で雑草としても咲いている花です。年間を通して風通しの良い日向で育てるようにします。ただし、夏の期間は30〜40%遮光した場所で育てても良いです。半日陰でも育たないことはありませんが、株がやや間延びした形になってしまいやすいです。
耐寒性があるので、軽い凍傷程度ならば枯れることはありません。ただ、霜の影響で根が浮き上がってしまうと生育に影響を与えるので、冬場は霜が当たらない環境に置くようにします。砂質の土は特に霜の影響を受けやすいので、注意しましょう。
用土には水もちの良い土壌が適しています。市販の草花用の培養土や山野草の土を使えば良いです。自分で用土を作るならば、小粒赤玉土:小粒硬質鹿沼土=1:1の割合で混ぜると良いでしょう。ただし、この混合土だと水やりを頻繁に行う必要が出てきます。
特に夏の暑い時期には乾燥を防止するために二重鉢にします。28のやり方は、ネジバナを植える本体の鉢と、それよりもひと回り大きい鉢を1つずつ用意します。本体の鉢をひと回り大きい鉢に入れてあげれば、水分が蒸発しにくくなるので水もちが良くなります。
ネジバナは適度に湿り気のある環境を好むので、水きれさせてしまわないような工夫が必要です。用土が乾いたらたっぷり水を与えて湿らせるようにします。また、冬も土が乾きやすいので乾燥したらたっぷり水を与えるようにします。日向、湿り気のある場所、という2つの点に注意しましょう。
ネジバナの種付けや水やり、肥料について
多年生植物ですが、栽培する場合には1年おきに植え替えるようにします。盆栽で育てる場合には、3〜5年に1回の割合でも良いです。花が終わった後の休眠期か、もしくは新しい芽が動き始める7〜8月頃に植え替え作業を行います。作業を行う時の注意点は、根を乾燥させないことです。
手早く行うか、もしくはティッシュや新聞紙を水で湿らせて、それで根を覆っておくと良いでしょう。作業に時間がかかるならば仮植えしておくのも良いです。表土に苔が密生している場合には、その部分を削って新しい土を入れ替えます。
この作業の時に根を傷めてしまわないように、先を細く削った割り箸などを使うと便利です。水やりは基本的には1日1回行います。雨が降ればそれに任せて良いです。プランターに乾きやすいものを使っている場合には、乾燥を防ぐために二重鉢にしておくと乾燥防止になります。
また、二重鉢にすることで、真夏に日中水やりを行っても、風通しが良くなるので鉢の中が煮えてしまうのを防ぐことが出来ます。二重鉢にしないのであれば、受け皿に砂利を敷いて水をひたひたになるまで入れて、その上に鉢を置くのも良いでしょう。
肥料は4〜5月に窒素・リン・カリウムの3要素が等量含まれてた緩行性肥料を与えます。目安は3〜4号(直径約9〜12cm)でひとつまみ程度与えれば良いです。さらに10月頃にリン酸分が主体の緩効性肥料を与えても良いです。盆栽づくりで育てる場合には、肥料は与えなくても育ちます。
ネジバナの増やし方や害虫について
増やし方は、株分けか種まきで増やします。株分けは夏の終わりの頃に、新芽を1〜3本残して株分けします。新芽の数にこだわると無理な分け方になってしまうので、なるべく自然に分かれているところで分けるようにしましょう。種まきは、7〜8月の果実が黄ばんで種がはじけてくる時期に収穫します。
果実が黄ばんでくると間もなく種が舞い散るようになるので、黄ばんできたら花茎ごと切り取り、紙袋などに丸ごと入れて種を収穫します。この作業の後、翌日〜翌々日くらいには種が採れていることが多いです。種をとったら、すぐに親株の周辺、もしくはダンボールを混ぜた用土にふりかける感じで種まきをします。
種まきからおよそ半年くらいで成長が感じられ、2〜3年後には花を咲かせてくれます。ネジバナにつきやすい害虫には、ナメクジ、カタツムリ、アブラムシ、などがいます。ナメクジとカタツムリは新芽を食べてしまうので、見つけたら捕殺するようにします。
特に鉢の裏についていることが多いので、気をつけます。アブラムシは花茎を歪ませてしまったり、ウィルス病の媒介になります。ウィルス病はネジバナには比較的少ない病気ですが、葉が歪んでしまったり、不規則なまばら模様が入ります。
最後には生育が衰えて、ほとんどが枯れてしまいます。ウィルス病は治癒不可能な病気なので、感染してしまったら、その株は捨てる必要があります。アブラムシが媒介原因になりやすいので、見つけ次第駆除するようにします。
ネジバナの歴史
もともと日本では江戸時代に栽培されていた植物です。別称であるモジズリ(捩摺)は、かつて都で重宝された絹織物シノブズリ(忍摺)の捩れた柄の部分をイメージしてつけられたとされています。昔はモジズリの名前で親しまれていましたが、
今では花の見た目のイメージから、ネジバナという愛称で呼ぶ人の方が多いです。モジズリの名前は宝永6年(1709年)にも登場しており、これ以前にはすでに知られていたのではないかと考えられています。原産地は日本の各地です。種は北のウラル山脈、南のタスマニア島までと、広いです。
日本を含む東アジア各地を生息地としており、主に日当たりの良い平地に自生しています。ネジバナの学名のSpiranthes(スピランセス)はギリシャ後のspira(らせん)+anthos(花)が由来です。今では園芸店でも売られていますが、芝生などに自生しているものも見られます。
ラン科の植物は生育するためにラン菌という菌根菌という菌が必要で、これがラン科の植物の歴史を支えてきたと言っても過言ではないほどです。ネジバナの名前にはネジバナ(捩花)、モジズリ(捻摺)、ナワバナ(縄花)、ヒダリマキ(左巻き)などがあります。
ネジバナの名の由来は花の上の1/2〜1/3に、らせん状に捩れた穂状花序があることからです。モジズリは上記のように、花序がシノブズリという絹織物の捩れたに似ていたことからです。ナワバナは花が縄をなったような形、ヒダリマキは左巻きの花が多かったことが由来です。
ネジバナの特徴
ラン科ネジバナ属の多年草です。低地から亜高山地帯までの芝生、湿地帯などの明るい場所に咲いています。身近では公園の芝生、緑地帯、道路脇、など人間の生活する環境の近くにも咲いています。日本のラン科の植物としては、最もありふれた植物と言われることもあります。
葉は濃い緑色で根元に集中しており、1〜8本の株立ち(1つの株から数本の幹が出る)状になります。地下に多肉質の太い根を10〜15cmほど伸ばします。株の中心から15〜40cmの高さの花茎をまっすぐに伸ばし、らせん状に花をつけるという特徴があります。これは花の名前の由来にもなっている形状です。
1つの花が大変小さく、5mm弱しかありません。色は明るいピンク色をしています。開花期の6〜7月が終わり、花がなくなると種を散らし、株が休眠して再び芽を出します。落葉性で耐寒性、耐暑性共に強いすが、乾燥にはあまり強くない性質です。
ネジバナは冬の葉と夏の葉があり、季節によって株の姿が変わります。冬葉は丸く、短い形で、地面にへばりつくように放射状に広がります。株1つに対して3〜5枚の葉をつけます。春になると、冬葉の中央から夏葉が出てきます。5〜6枚の大きく細長い葉をつけます。
ネジバナは身近に自生しているので、育て方が簡単だと思うかもしれませんが、野生で育てるのと人の手で育てるのとでは難しさが違います。人の手で育てるとなると、うまく育てられないことも多いです。
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