アーティチョークの育て方

アーティチョークの育て方

アーティチョークの原産地や生息地は地中海沿岸部や北アフリカで、古代から栽培されているキク科のハーブです。紀元前から高級な野菜として知られ、ギリシャやローマ時代から栽培されています。カルドンといわれる野生の大アザミが原種で、セロリのように葉柄を食べていたのです。

アーティチョークを育てる前の準備

アーティチョークを育てる前には、まず土を起こすことから始めます。クワなどで既に耕していて肥料や有機物を混ぜている土は耕土ですが、この耕土は深くなるように作ります。しっかり深さがあると根が良く伸びて、栄養や水分を十分吸収することが出来るのです。

畑にスコップやクワで20センチから30センチ以上土を掘り起こして、雑草や石、木切れなどを拾い出しておきます。雑草や小石が混ざっていると根が成長している過程に影響を与えてしまうので、細かい部分も注意して取り出すことが大切です。雨が降る回数が多い日本では、多くの畑が酸性になっています。

野菜の育成には栽培には弱酸性から中性の土が向いているので、石灰などを入れて酸度を調節します。種付けや植え付けの2週間前までに石灰を蒔いておいて、酸度を押さえるようにします。さらにアーティチョークが育ちやすい環境にするためにも、有機物を土に混ぜておきます。初めて野菜を作る畑には腐葉土や堆肥を入れて、よく耕すようにしておきます。

畝作りは土をしっかり耕したら表面を平らにして、元肥を混ぜて作ります。土の状態やアーティチョークの栽培期間、さらに日当たりや風向きなどを考慮して作ります。アーティチョークは日当たりが良い場所を好むので、一年中日光が当たる場所に栽培するようにします。

冬の寒さには比較的強いのですが、地面が凍ったりする地域では敷き藁や腐葉土を株元に置いて凍結を防ぐ準備をしておきます。風向きなどが強い場合は柵などを作って、強い風から守るようにします。

アーティチョークの育て方

種付けや植え付けは春の3月中旬から4月の末までに行い、種付けや植え付けをしてから他の場所に移し替えると育たないので注意が必要です。花が咲く大きさになったら移動することは出来ないので、種付けや植え付けを行う場所はよく考えることが大切です。種付けや植え付けが終わったらたっぷりの水をあげて、しっかり定着するようにします。

育て方のポイントは土が乾いたら水をあげるようにすることで、過湿や乾燥に注意することです。水を与え過ぎても根腐れを起こすことがありますし、土が乾いてしまうと枯れる可能性があるのでこまめな確認が大切です。水持ちが良い野菜なので夏場の水やりには十分注意して、あげ過ぎないようにします。

土が乾きやすい場合は藁を敷いて、乾燥を防ぐようにします。また植え付けをするまえには堆肥と油かすを混ぜ込んで、追肥として5月から6月には化学肥料を月に1回のペースであげるようにします。生育状況を見極めながら、肥料を与えることが大切です。プランターで育てている場合には、液体の肥料を与えるようにします。

アーティチョークは種付けや株分けで増やすこともでき、種付けで増やす場合は3月から4月、9月から10月の間に行います。発芽するまで乾かさないようにして、発芽したら間引きをして本葉が数枚のときに植え付けをします。株分けで増やす場合は9月に行い、株元から出て来て30センチ以上になったら子株を切り取って鉢に植え付けます。

しっかり根が張ってきたら畑に植え替えて、増やします。栽培中にはアブラムシが付きやすいので、見つけたら駆除するようにします。被害が広がりそうなら薬剤を散布して、被害を食い止めることも大切です。春の時期に多く見られるので、新芽が付き始めた頃から注意して確認するようにします。収穫して食べるときには、きちんと洗ってから調理します。

育て方のポイントや収穫

育て方のポイントは水やりのタイミングや量に気を付けることで、適度な湿気を保つことが大切です。土が適度に湿っている状態を保つようにして、極度な乾燥や湿気に注意します。夏場など湿気が多い季節は土が乾いている間は水やりを控えて、水分量を調節するようにします。

気温が暑いからといってたっぷりの水を与えるのではなく、湿気にも注意することが大切です。また成長すると棘が出てくる野菜なので、周辺を通るときには気を付けます。植える場所にも注意して、邪魔にならない場所に植えるようにします。

収穫の時期はつぼみが固いときで、種まきをした年の翌年に行います。収穫は専用のハサミではなく、根元がよく切れるノコギリなどを用意します。根元がしっかりしている野菜なのでハサミで収穫することは難しいので、しっかりカットすることが出来るノコギリを用意します。カットする部分はつぼみのすぐ下で、酸化を防ぐためにもカットしたら切り口にレモン汁を塗ります。

切った根元から新芽が出てくるので、増やすことも可能です。食べるときには酸化防止とアク抜きのために、レモン汁に浸けておきます。縁のがくを外すようにして、根元から剥いていきます。固い部分はナイフを使って、きれいに剥いておきます。

アーティチョーク全体がクリーム色になるまで、剥きます。穂先を2センチ程度カットして、がくと茎の接続部をカットします。縦半分にカットして、固い部分は取り除いておきます。スプーンで繊毛をくり抜いて、調理する直前までレモン汁に浸けておきます。

アーティチョークの歴史

アーティチョークの原産地や生息地は地中海沿岸部や北アフリカで、古代から栽培されているキク科のハーブです。紀元前から高級な野菜として知られ、ギリシャやローマ時代から栽培されています。カルドンといわれる野生の大アザミが原種で、セロリのように葉柄を食べていたのです。

花も食べられるということを知ってからは、15世紀のイタリアで改良されたのです。16世紀にはドイツやイギリス、フランスに広まります。移民によってアメリカ大陸に渡り、アメリカでも有名な野菜になります。ヨーロッパやアメリカでは広く知られるようになり、食用として活用されています。

インドでは二日酔いの防止として、お酒を飲んだ後にお茶に混ぜて飲まれるようになったのです。日本には江戸時代にオランダから伝えられたとされ、生産地は長野県や徳島県、九州です。日本国内で出回っているものは輸入品が多く、国内産のものは数が限られています。江戸時代に日本に伝えられた野菜ですが、認識されるまで多くの時間が掛かっています。

アーティチョークの特徴

キク科チョウセンアザミ属の野菜で、和名では朝鮮薊と呼ばれています。アーティチョークという名前の由来はアラビア語で、大きなあざみを意味する「アルカルチュ」がスペイン語の「アルカルチョーフ」になり、各国の言葉に変化したという説があります。和名では「朝鮮」という名前が使われていますが、朝鮮半島などと関係はないです。

がくの部分と花しんの部分が食用として食べられていて、古くから野生のあざみの茎や根を山菜として食用にしています。苦味と淡い甘さがあるのが特徴的で、豆類に似た食感で少し青臭さがあります。野菜としてはとても珍しく、炭水化物や糖分が多く含まれています。水分が少なく炭水化物が多いので、カロリーも高いのが特徴です。

カリウムやビタミンCも多く含まれていて、高血圧を予防したり改善する効果もあります。カリウムを摂取することで血圧を下げることができ、高血圧を予防してくれます。食物繊維も豊富なのが特徴で、水溶性の食物繊維が多く含まれています。水溶性の食物繊維は便秘の予防や解消に効果的で、腸の働きを活発にします。

アーティチョークは食物繊維を多く含んでいるので、これらの効果を得られるといわれています。さらに胆汁分泌を促す効果や、利用効果とコレステロール値を下げるという効果もあります。様々な栄養素を含んでいるので、ファイバーフードとしても知られています。

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