ミソハギの育て方
育てる環境について
栽培をするにあたっては育てる環境はどのようなところが適しているのかですが、日当たりが良いとされています。生息地としては湿ったところなどとされていますが湿地を好んでいるわけではありません。田んぼや川辺など水が多いところにおいて咲くことが多いのであって、森の中などの日当たりがないようなところはあまり好まないとされています。
できるだけ日当たりが良いですが、現在の住宅においては部分的に日当たりが良く、部分的に日当たりがなくなるようなことがあります。半日陰のようなところでも十分育てることが出来る植物とされています。半日陰になると花つきはあまり良くなくなるので、できれば1日日当たりを確保出来る所が良いとされています。
田んぼなどは周りに日陰になるようなものがないので最適の場所になっているのでしょう。水生植物、水辺で育つ植物であるとされ、乾燥はあまり好みません。湿潤の環境を好みます。水の中でも育つくらいに水を好みますから、土地の環境によってはかなり水やりをこまめにしないといけない場合があります。他の植物とは好む環境が異なりそうです。
冬になるとどうなるかですが、霜などに当たると地上部に関しては枯死してしまいます。そのことで根まで枯れてしまったと考えてしまうかもしれませんが、根は生きていて春に新芽が出てきます。そのまま育てることができます。最低気温が5度位であれば越冬させることができます。室内管理も取り入れる必要があります。
種付けや水やり、肥料について
育て方において用土をどのようにするかですが、通常の草花は水はけを良くしようとすることが多くなります。しかしこの花については水はけはあまりよくしすぎないほうがいいでしょう。水やりが大変になります。水もちがよい泥質の土を使うのが良いとされています。荒木田土、水生植物用の培養土があります。
これらであれば利用することができます。市販の草花用培養土に関しても保湿に気をつければ十分使うことができます。園芸でよく使われる鹿沼土や軽石は水に浮くことがあるので使うことができない場合があります。水やりに関してはとにかくたっぷりです。水の中で成長することもあるくらいですから、常に水につけておくくらいの気持が必要になります。
植木鉢などでも常に水が浮いているくらいで育てることがあります。夏場などは乾燥しやすくなるので特に注意しなければいけません。冬に関しては特に成長することはありません。土の上からでている部分については枯れてしまうこともあります。この場合でも休眠しているわけではないので、夏ほどの頻度でなくても水を与えるようにするのが良さそうです。
池や水槽に沈めておけば水やりは必要無くなります。肥料については、4月から6月にかけて三要素等量配合された緩効性の肥料を与えます。月に1回程度です。量としては指で摘んで三回ぐらいですからそれほど多い量を必要とする訳ではありません。必ずしも必要になるわけではないとされています。
増やし方や害虫について
増やし方としては、さし木を行うことができます。5月から6月くらいにおいて、新芽の先端部分を切り取って行います。これを赤玉土にさし、浅い腰水状態にします。乾燥しないように注意しなければいけません。種まきをすることもできます。種については秋に採取しておきます。それをまくのは2月から3月くらいにかけてになります。
この時の土としては、赤玉土の小粒タイプです。種をまく時においては、あらかじめ湿らせた川砂に混ぜて、冷蔵庫の野菜室に1箇月ほど保管してからにします。そのまままいてしまうと発芽がバラバラになって管理が難しくなったり、開花が揃わなかったりすることがありますが、このようにすると発芽を揃えることが出来るようになります。
やはりきれいに一斉に咲いたほうがよいでしょうから、ちょっとした手間を掛けるようにするといいでしょう。株分けをして増やすこともできます。植え替えの時において、親株に連なった地下茎を切り分けます。これを切るときの注意では、地下茎を短くしすぎないようにすることです。
できるだけ親株に近いところで切るようにしたほうが良いとされています。水辺とのこともあって、それに対する害虫がつくことがあります。ヨウトムシであったりコナガと呼ばれるものがつくことがあります。発生する時期はある程度決まっていますから、その時においては見回りをきちんと行います。その都度捕殺する程度の対応で十分とされています。
ミソハギの歴史
ご先祖様に対する供養などをすることがあります。正月であったり、春や秋のお彼岸、その他お盆等においても行うことがあります。春の彼岸ではボタンが咲く頃とのことでぼたもちを、秋の彼岸の頃には萩が咲く頃なのでおはぎを食べると言われます。名前こそ違えどどちらも同じような食べ物になります。
そのようなご先祖様の供養の時に咲かせる花、利用する花としてミソハギと呼ばれる花があります。原産としては朝鮮半島、日本全域となっていますから、比較的日本でも多く見ることが出来る花として知られています。この花については別の名前として盆花、精霊花と言われることがあるくらいお盆においては欠かせない花として知られています。
学名においてはリスラムと言われています。これはギリシア語の血を意味するとのことです。花が血のように赤いことからこのように言われているようです。ミソハギの名前の由来としては、ミソギハギを略したものと言われています。みそぎとは水を注いで悪魔を払うことで、萩はお花の萩のことをさすとされています。
旧暦のお盆の時にはこの花の枝を見ずに浸して仏前の供え物としてみそぎをしたとされています。長野県などでは今でも一定の風習が残っています。お盆の日においては花に水をつけて玄関先でおはらいをして祖霊を迎えるようになっています。江戸時代の旧暦の盆、8月は今の7月ぐらいになります。ですから花の時期としてはお盆では少し弱くなっていることもあるかもしれません。
ミソハギの特徴
種類としては、バラ亜綱、フトモモ目、ミソハギ科となります。水生植物、山野草として分類されるようになっています。花は多年草ですから、そのまま冬越しなどをします。草丈としては1メートルから2メートルぐらいになっています。花の開花としては7月ごろから9月頃とされます。お盆の花として知られていますが、
旧暦の8月は今の7月ぐらいですから、昔はちょうどお盆の頃から咲き始めていたようです。今も風習としてこの花を使う事がありますが、咲き始めからは少し遅れた状態の時に利用することが多いようです。花の色としてはピンク色、ムラサキ色など涼しげな色をした花をつけることが多くなります。
湿地や田んぼのあぜ道などに生えます。茎の断面が四角くなっているところが珍しいところでしょう。通常は丸になっていることが多いでしょう。葉は長さが数センチで細長く、対生タイプでつくようになっています。交互に直角の方向に出るようになっています。6枚から6枚の花びらがついた小さな花をつけます。
トラノオと呼ばれる花がありますが、花の先方としてはそれと同じような形かもしれません。下の方からどんどん咲いていくので、上の方が咲いていないと少し細い状態になります。一つ一つの花自体は1センチぐらいになります。この花については名前の由来としてはいくつかありますが、咲くところからついたとされることもあります。溝などに咲くことがあるので溝の萩、ミソハギと付けられたとする説もあります。
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