ワスレナグサの育て方
育てる環境について
このワスレナグサは、どのような場所を好むかというと、日当たりがよく、水はけの良い所を好むようで、日本でも野生化して広がっているということの意味もわかりますが、湿地帯を好むということでもあるようです。また寒さには強いのですが、暑さには弱いので、1年草として扱われているということでした。日本の夏の暑さには枯れてしまうということのようです。
もともと原産地や生息地がヨーロッパなので、寒冷な所も多いですから、そのような気候にあっているのでしょう。日本は少々暑すぎるのかもしれません。花が咲くのは、そのような性格から、春ということになり、夏の前の季節に開花して、美しい姿を見せてくれるということです。ですので園芸でも、春の花として育てることになるいますが、
3月から5月、寒冷地では7月ぐらいまで花が咲くということです。イメージ的には秋が良いように感じますが、花は人間のイメージは関係ないので、春に元気に花を開かせるということです。花の特徴としては、薄紫や濃い紫色で、園芸用には白やピンクもあるそうですが、6?9ミリの小さい5弁の花を咲かせるということです。
葉は細長く平らで、長楕円形のものが多いようです。また葉から茎までが軟毛に覆われているということで、それが鼠の耳に似ているという話もあるようです。またキク類ということで、菊の花に近いのかもしれません。鮮やかな紫色は印象が深く、栽培も楽しくできそうです。花も葉も特徴があるのですぐに覚えられる植物でもあります。
種付けや水やり、肥料について
具体的な栽培ということでは、開花期は3月から7月ぐらいで地域により違います。また植え付けは2月から4月と9月から11月頃、また肥料は2月から5月、また9月から11月ということで、花が咲いている期間与えるということが基本になっているようです。育て方では水の管理が大切で、水が切れてしまうと枯れてしまい、湿り気を好むということでは、
野生種と変わりありませんので、水は十分注意する必要がありますし、開花期が長いので肥料も十分与える必要があります。また種を蒔いて冬を越す場合も、地中に十分水分がないと弱ってしまい枯れてしまうこともあるので、水分管理には冬でも注意が必要になります。水とともに生きているという植物のようでもあります。それほど水分が大切な植物です。
また肥料は土に十分含ませながら、10日に1回ぐらい液体肥料を与えると、元気に花を咲かせてくれて、楽しませてくれるということです。植物はやはり花の美しさが命ですし、その花の美しさで、人も癒やされるということですので、癒されるためにも、十分な管理をする必要があります。美しいものを得たいのならばその分努力は惜しむべきではないということですが、
初心者でもそう難しくはない植物なのでチャレンジしてみるのも面白いということになります。また1年そうなので苗と苗の間を十分にあけて、水分や肥料が行き渡るようにするということがポイントになります。植え替えの必要がないということも初心者には向いているのではないかということになります。
増やし方や害虫について
増やし方ということでは。9月頃が種まきの時期なので、気温が涼しくなる頃を見計らって種をまくということが必要になります。また注意点としては、あまり近くにあるとお互いに根が絡まって育ちにくくなるので、間を開いて種をまくことが必要ですし、種は一晩水につけてから蒔くと発芽しやすいというノウハウもあるようです。
特に根が傷みやすいということで、その点を注意して春の植え付けでも実行する必要があります。それ以外では、日当たりを良くして、肥料を適度に与えて、水はけを良くし、水分を切らさないようにするということで、よく育つようになるということです。また病気や害虫では、灰色カビ病とアブラムシがありますが、灰色カビ病では、
傷んだ葉や花から発生しやすい病気ですので、その部分が生じた場合には、こまめに取り除くという方法で防ぐことができます。アブラムシは、様々な植物につくので厄介ですが、春先に集中しますので、早めに退治をしておくということがポイントになります。せっかくの美しい花ですから、できるだけ準備をしながら手入れをして、
美しい花を鑑賞できるようにするということが、癒されるガーデニングの楽しみ方でもあります。またワスレナグサのロマンチックさも味わうことができるので、その点も十分見返りのある植物ということができます。また一度経験すると、後は毎年花を楽しめますので、その点でも初心者には向いている植物でもあります。このように、忘れな草という花を体験してみるのも園芸の楽しみのひとつです。
ワスレナグサの歴史
ワスレナグサという植物は、様々な伝説もあり、とてもロマンチックな花ではないかということですが、日本人のネーミングのセンスは、いつも感心しますが、この忘れな草もとても淡い感じの感傷的な心の部分に触れるようなネーミングで、伝説などの物語の特徴をよく捉えています。
歴史的には、この花は、欧米で古くから愛されている花で、古来より友愛や誠実さを連想する花だったようで、アメリカ合衆国でもアラスカ州の州花にもなっているほどの花です。人間というものは、イメージの力も高いということですが、それらの花のひとつから、そのような感情的な特長まで生んでしまうということですので、
花の力もなかなか捨てたものではないということでもあります。歴史としてもロマンチックな話も残っていて、有名なところでは、騎士道精神の関連でしょうが、ヨーロッパで昔、恋人のために花をプレゼントしようとして、ドナウ川の岸辺に咲く花を摘もうとしたのですが、そのまま川に流されてしまい、その花を恋人のいる岸に投げて、
自分はそのまま流されていってしまい、亡くなったそうです。自分の命よりも、その女性が大切ということですが、好きな人のためにその花を投げ、自分のことを忘れないでいてほしいと叫んだそうで、その話が元になり、その花を忘れな草といつのまにか呼ぶようになったということでした。
そのような物語があったのかもしれませんが、それほどこの花は、そのようなイメージに近かったとも言えます。そのような物語をイメージしながら、鑑賞するのも楽しいでしょう。花言葉というものがありますが、そこから栽培をしてみるのも面白いかもしれません。
ワスレナグサの特徴
そのような伝説が生まれることからもわかりますが、原産はヨーロッパで、具体的には北半球の温帯から亜寒帯のユーラシア大陸やアフリカ大陸またオセアニアまで約50種が分布しているようです。日本にも古くからあるように感じますが、歴史的には新しく明治以降ということになります。
しかし近縁種ということでは、日本で近い品種もあるようで、エゾムラサキが近いそうです。日本ではエゾムラサキという名前が付けられているということですが、やはり紫色ということで、淡いイメージがあっていたのでしょう。また紫色は昔から高貴な色として貴重な色だったので、その意味からもそのようなイメージを持つようになったのかもしれません。
その伝説のように自分の命を捨ててまで、男性から愛されるという女性は幸せなのかもしれませんが、そのような相手をイメージできる花を育てるということでは、そのような男運も招くことができるかもしれないということでもあります。育て方を考えて大切に育てると、そのような出会いが待っているかもしれないというのもロマンチックです。
またこの花は野生化して各地で見られるようで、日本の気候や風土にもあっている植物のようなので栽培にも適しているのではないかとも考えられます。日本では北海道や本州、四国で野生化した忘れな草が見られるようなので、ガーデニングでも育てやすいのではないかということも予想できます。生息地が日本ではそのような広範囲に見られるからです。そのような点からも、育て方も初心者でも難しくないようです。
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