フウトウカズラの育て方

育てる環境について
フウトウカズラを育てる環境について書いていきますが、これは育てるのに特別なものを用意する必要はありません。育成のポイントは温度と用土の湿り具合とヘゴの3つくらいです。各々詳しく書いていきましょう。まずは、温度についてですが、フウトウカズラは非常に寒さに弱い植物です。野生のフウトウカズラの分布を見てもそれは明らかです。
関東以西、特に暖かい九州南部に集中しています。北海道や東北地方では自生しているものはまずお目にかかれません。海外においても、朝鮮半島の南部や台湾など比較的南部に広く自生しています。そういうことから、育てる環境として関東以西ということが条件になります。関東以西でない場合は、室内飼育で育てることが必要になります。
その場合、温度は最低10度程度以上は保たなければ育成することができません。次に、用土についてですが、腐葉土などのように、湿り気のある用土が適しています。それというのも、野生のものを確認したときに、その生えている土を調べると、たいていは湿っています。そうかといって、水のやりすぎには注意です。
特に冬になると水を多くやると非常に冷たくなってしまうので、植物が弱くなってしまいます。そのため、むしろ乾燥気味であっても問題ありません。最後に、ヘゴについてですが、この植物の大きな特徴として、木に付着して生長することが挙げられます。そのため。ヘゴにからませて育成することが一般的です。
種付けや水やり、肥料について
フウトウカズラの栽培方法として、種付け、水やり、肥料の3つの観点から書いていきます。種付けとしては、自家受粉が中心となります。めしべとおしべの区別を判断して行うことがベターです。また、水やりについては、やりすぎには注意が必要です。北海道や東北地方などの寒い地域で飼育している場合は、当然ながら室内で飼育する必要があるのですが、
どうしても室内では乾燥してしまいがちになります。フウトウカズラは湿り気のある用土を好みますので、水を多くやりすぎてしまう人が非常に多いのですが、それは成長を妨げてしまうことに繋がります。したがって、冬の間は水やりはできるだけせずに、多少乾燥気味でも放置しておくのが育成上、もっとも良い育て方です。
肥料については、特別な肥料は要りません。植物を育てている人の中には、石灰と用土を混ぜたミックスタイプの用土を使うことが多いのですが、特にそのようなものが必須というわけではありません。それよりも、非常に重要なことは前述したようにツタ性の植物なので、直立型の棒のようなものを用意してからませてあげることの方が大切です。
棒や他の樹木に絡みついて伸びていく姿は非常に独特であり、壮観です。最後に、肥料については、一般的に販売されている花や野菜用の用土で十分です。あるいは、非常にリーズナブルで販売されている腐葉土もお勧めです。こちらはもともとある程度、湿り気も含んでいるので、最初に使用するのには適しています。
増やし方や害虫について
フウトウカズラの増やし方について書いていきますが、より多く増やすには生育環境が非常に重要です。大きな個体にもなれば、非常にスペースを取るので、ある程度のスペースを用意して育てることが重要です。この植物は根を出して這い上がるために、絡みつかれた樹木や岩は全体を覆うような様子を呈します。これは決して珍しいことではありません。
すくすくと成長すれば、かならず大きくなります。フウトウカズラの場合は、それが比較的、他の植物よりも容易ということです。次に大きな問題としては、害虫の処理です。どうしても植物には害虫が寄り付きます。この害虫の中には植物の葉を食べて直接的な被害を与えるものがあれば、植物の液を吸い取って成長する害虫もいます。
前者の場合は、葉が食い破られるので、発見が早いのですが、後者の場合はその限りではありません。少し液が吸われたからといって植物に何か大きな変化があるわけではないからです。この害虫対策としては天敵を用意したり、農薬を散布することが挙げられます。アブラムシやバッタの場合は、おのおのテントウムシやカマキリが天敵になりますので、
そういう昆虫を用意したほうが良いでしょう。以上、のべたように、フウトウカズラを大きく増やしていくには、こうした害虫の処理が必須であり、前提となります。害虫をきちんと処理をすると、5月頃にはきれいな花を咲かせ、秋から冬にかけては赤色の小さな実ができ、フウトウカズラの可愛らしい姿を見ることができます。
フウトウカズラの歴史
フウトウカズラの歴史はどのようなものか詳説していきますが、その前にフウトウカズラの分布についてから書いて、そのあとにどのように日本人に愛されてきたかを書いていきます。まずは分布についてですが、日本全国に自生しているわけではありません。原産地としては関東以西です。主に暖地を生息地としています。
歴史的には九州南部などでは薬湯として利用されてきました。フウトウカズラの葉や茎をお風呂にそのまま入れたあとに入浴すると、非常に薬効があるとされてきました。具体的には、神経痛や打撲にもよく効くといわれています。他にも、九州南部ではマムシを代表として毒蛇が生息しています。そうした毒蛇対策としても使われてきました。
毒蛇が噛んだ傷跡にも使われてきましたし、家畜の飼料にも利用されてきました。このように、非常に用途が幅広い植物は珍しいです。日本ではないですが、中国でも茎を乾燥させたものを煎じて飲むことで風邪を治す特効薬と用いられていました。さらに、このフウトウカズラは、植物の分類としてはコショウ科に属すのですが、その名前のとおり、コショウの仲間です。
コショウとしても使えるので、古くから日本では食用としても好まれてきました。これと同じように、コショウの仲間は他にもヒバーチと呼ばれるものがあります。いずれも一般的なコショウよりも辛くはなく、香ばしい香りがします。このように、古くから食用としても薬用としても使われてきて、非常に人間と密接な関係を構築してきた稀有な植物です。
フウトウカズラの特徴
フウトウカズラの特徴について書いていきますが、まずは分布地域について触れて起きます。分布地域としては関東以西の暖地に広く生息しています。本州だけでなく、四国、九州にも自生しています。発見される場所としては、海岸近くの森林の中でよく確認されます。やはり比較的暖かいところを好む傾向があります。
食用としての特徴は、コショウ科に属するだけ合ってコショウとしても使用されるのですが、味はコショウほど辛くはありません。香りも非常に独特のもので香ばしいです。食用としてだけでなく、葉や茎は薬湯としても今でも用いられています。植物の分類としては、蔓性の植物であり、枝は緑色です。
その葉は互生型であり、特徴的な葉柄を持っています。葉の裏には全体的には細かい毛があり、触ってみるとざらざらしています。花については、その開花時期というのは春頃です。早い個体であれば3月には咲きますが、遅い個体であっても5月までには開花するのが一般的です。花の色は黄色です。花が咲いたあとにみにつける実は、赤く熟します。
直径は2ミリから3ミリと非常に小さいです。結実するのは秋から冬にかけてが一般的です。耐寒性としては、非常に弱いものと言えます。寒さには非常に弱いため、たとえば北海道や東北地方といった比較的寒い地域では野生のものはいません。暖かいところに自生しているので、もし育成するのであれば、日当たりの良いところで育てることをお勧めします。
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