セントポーリアの育て方
セントポーリアの育てる環境について
セントポーリアはアフリカの植物と言うこともあって暑いところを好みそうなイメージを持つ人もいると思いますが、そうではなく、柔らかい日差しを好みます。アフリカと言っても直射日光の当たるところに生息する植物ではありません。
森林の内部でひっそりと咲く花だというイメージを持てばわかりやすいでしょう。室内育てることができる植物です。強い光を好まず、直射日光を当てるとそれによって葉が焼けてしまうこともありますから注意が必要です。室内でもカーテン越しくらいの光が適しています。
西日が常に当たるようなところはあまり適していません。日当たりが悪すぎると花をつけなくなりますから注意が必要です。室内で育てる場合には、植物栽培用の照明をつけることで育てることができます。暑さはあまり好みません。風通しの良い場所におくと良いです。
多年生植物ですが、日本の寒さには弱い傾向があります。体感温度は5度から7度くらいで、これくらいならぎりぎり冬を越すことができ、多年生として育てることができます。これよりも温度が低くなると株が生きていくことができず、翌年には芽を吹きませんから注意が必要です。
寒い地域であれば、冬は屋外で育てるのではなくて室内に入れた方が良いでしょう。室内でも明るい場所なら十分に生育します。最適な温度は20度前後です。開花するためには10度くらいの温度は必要です。日本の環境であればたいていの地域で育てることができます。
種付けや水やり、肥料について
セントポーリアが成長するのは4月から10月頃です。この時期には旺盛に成長しますから水を必要とします。この時期にはたっぷりと水を与えるのが良いです。表面の土を触って乾いていると思ったら水を与えるというのが基本です。この時期にはこまめに水やりをするのが良いです。
冬は水をあまり必要としませんから、与えすぎないようにします。乾燥するとダメですが、与えすぎると根が腐ってしまうこともありますから注意が必要です。水やりをするときには、葉に水をかけないように注意します。少し先の長いじょうろで、株の周辺だけに水を与えるようにします。
こうすることによって葉に水をかけずに水やりができます。セントポーリアの葉には毛が生えていて、水がかかると葉の表面に丸く残ります。美しく水の玉になるのですが、これがレンズの働きをして光が集中してしまうことがあるからです。
その結果、光の集中した葉の表面が傷んでしまい、見た目も悪くなってしまうことがありますから注意が必要です。冷たい水も葉には悪く、冷たい水を葉にかけると葉の色が抜けたようになることもあります。根元にだけ水をかけるようにすると良いです。
肥料については、液体肥料を与えるのが良いです。暖かい時期には肥料を好みますから、月に2回くらい与えるようします。これくらいが適した頻度で、あまりにも肥料が多すぎるとはばかりが生育して花がつかなくなることもありますから注意が必要です。
増やし方や害虫について
セントポーリアを増やしたいと思ったときには、葉ざしをするのが一般的です。葉を切って埋めておくだけでんを貼ります。まず、その温度についてですが、だいたい20度くらいの温度は必要です。室内の暖かい場所であれば時期を好みませんが、通常は6月から10月くらいの暖かい時期に行います。
元気な葉を選び、そして軸を眺めにつけて切り取ります。その後、バーキュライトに指しておけば良いです。保水性が必要であることと清潔であることが用土には求められます。土が乾いたら水をやるというようにしておきます。ずっと水をやっていれば良いと思う人もいるかも知れませんが、
ずっと水をやっていると切り口のところから腐ってしまう可能性がありますから注意が必要です。これを2ヶ月くらい繰り返していると根が出てきます。根が出てくればほぼ成功したようなものです。すぐに芽が出てくるでしょう。この状態で新しい鉢に植え替えれば良いです。
花が咲くまでには半年以上はかかると思っておいた方が良いです。害虫としてはホコリダニがつくことがあります。柔らかい部分につきますから注意が必要です。ホコリダニは小さいですから気づかないことが多いです。
芽がおかしくなっていたり枯れていたりした場合にはよく観察してみて下さい。ホコリダニがついていると思ったのなら、早めに薬剤を散布して防除しましょう。他にもスリップスがつくこともありますが、これは肉眼で見つけることができるはずです。
セントポーリアの歴史
セントポーリアの原産はアフリカです。アフリカに進出していたドイツが、現在のタンザニアあたりを生息地としていた花を見つけたのがセントポール男爵です。これがヨーロッパへ持ち帰られました。その後、ヨーロッパでは色々な園芸品種が作られるようになります。
もともとは紫色の花の原種だったのですが、これが栽培品種つぃて赤や白の色のものが作られるようになります。その後、アメリカへと持ち込まれて、アメリカでも栽培されるようになります。日本に持ち込まれたのは1,960年代です。その当時の日本はすでに高度経済成長の時期で、
多くの人がマンションで生活をするようになっていました。セントポーリアは日本のこの状況にマッチしていたいと言えるでしょう。もともと光のあまり当たらないところでも育つことができるセントポーリアは、庭のないマンション生活の日本人にも愛されるようになります。
マンションの発展とともに窓辺に飾る花が人気を集めたのでが、セントポーリアもその一つとして窓辺に飾られるようになります。現在では世界的に人気を集めている花の一つで、日本でも人気を集めていて、たとえば日本に協会が設置されるなど、
日本の文化の一部となりつつあると言っても良いでしょう。元々はアフリカで発見されたものが、ヨーロッパ、アメリカを経て日本で普及しているのは、日本の生活環境で育てやすいという理由があったからだと考えられます。日本の経済成長の歴史の一面を見ることができます。
セントポーリアの特徴
セントポーリアはアフリカスミレと呼ばれることもあります。タンザニアに生息していた植物ですから、耐寒性はありません。形状によってロゼット型とトレイル型の二つに分けられます。この二つは節間の長さによって区別されます。葉がつく節と節の間の長さが短いものがロゼット型です。
ロゼット型は、葉のつく節の間が短く、そのために密集した葉になります。ちょうどタンポポのように一つのところから葉がたくさん出ているような付き方になります。トレイル型は節間が長く、長い茎が形成されます。茎は地面を這うようにして伸びていきます。
花は合弁花で、園芸品種には色々な色のものがありますが、原種は紫色です。葉は楕円形や卵形です。イワタバコ科の植物の一つで、他のイワタバコ科の植物と同じように涼しい環境を好み、また日陰で湿度の高いところを好む傾向があります。
森林の内部で生息していたというイメージを持つとわかりやすいでしょう。園芸品種は多く作られていますから、花の形についても非常に多くの種類があります。その数は2万から3万とも言われるくらいで、様々なものを楽しむことができます。
なお、日本で普及したものは日本の気候に合うように品種改良がなされたものです。現在、室内で栽培されているのは原種から品種改良されたものです。原種よりも育て方が簡単で、日本の気候でも育ちやすく改良されています。このことも日本でセントポーリアが普及した要因の一つだと考えられます。
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セントポーリアの原産はアフリカです。アフリカに進出していたドイツが、現在のタンザニアあたりを生息地としていた花を見つけたのがセントポール男爵です。これがヨーロッパへ持ち帰られました。