三尺ササゲの育て方

三尺ササゲの育て方

三尺ササゲは別名ジュウロクササゲ、長ササゲともよばれるマメ科ササゲ属ササゲの亜種で見た目はインゲンのようですが別の種類になります。ジュウロクササゲの名前の由来はさやのなかに豆が16個はいっていることからつけられています。

育てる環境について

熱帯地域原産のため暑さ、日照りに強く乾燥を好み、寒さに弱く10度以下になると生育が止まり霜にあうと枯れてしまいます。霜が降りたり、気温が10度以下にならないように4月上旬以降に種をまくことが大切です。育て方は培養土をいれたポットなどに種を撒いて、

たっぷりと水を与え本葉が3,4枚でたら畑など日当たりのよい場所に植え替えます。庭先や垣根、窓辺などでも栽培できます。つるは3メートルから4メートルほど伸びるため苗の間隔は40センチ程度、畝は90センチから1メートルにして植えます。苗が小さいうちは日光に当たりやすくするため、

周りの雑草はこまめにとる必要がありますが、つるが伸びたあとはそのままでも大丈夫です。プランターの場合は根詰まりを防ぐため土を20センチ以上いれて2株を植えるようにします。つるが伸びてきたらできるだけ高い支柱やネットを立ててつるをひもで結んで支柱に巻きつくように誘導します。

風や台風などで支柱が倒れないように注意が必要です。風の強い地域での露地栽培の場合は風で苗が折れることがあるため、早めに支柱を用意します。連作を嫌うため最低でも2年間、できれば3年間はマメ類を栽培していない場所に植える必要があります。

暑さには強いですが生育に適した温度は20度から25度で35度を超えると花が落ちやすくなります。大きくなったさやを収穫せずに置いておくと栄養をとられてしまうため、その後の花が咲きにくくなり収穫量が減るため毎日こまめに収穫することが必要です。

種付けや水やり、肥料について

4月上旬から6月が種まきに適した時期で、種はポットに3、4粒撒いて本葉が2枚出るころに状態のよいものを2本残すように間引き、畑に植えるときには1本ずつにします。ポットに撒いて苗を植える方法のほか暖かい時期には畑に直接種を撒くこともできます。

その場合も3、4粒撒いて本葉が2枚になったら2本を残して虫食いのあるものやうまく成長しなかった苗を間引きます。畑に植えたあとも水やりはたっぷりと行い、土が乾燥していたら水やりをします。畝に藁等を敷くと乾燥を防止できます。水分が足りないとさやが固くなります。

適正なPH値は6.0から7.0で酸性の土地では育たないため土にはあらかじめ石灰や卵のからなどを混ぜておきます。つるが伸び始めたら2週に1度の割合で追肥をしますが、肥料はやりすぎると葉やつるばかりが成長してさやが増えなくなるほかアブラムシがつく原因にもなるため、

葉の様子やさやの付き具合などを考慮してあまり与えすぎないようにします。マメ科の植物は根粒菌がつき、空気中の窒素を固定してチッソ化合物として供給するため窒素の少ない肥料を選ぶようにします。根張りは浅いので花が咲きはじめたら根本に土寄せをして倒れるのを防止します。

つるが支柱の高さくらいまで大きく成長したら、つるの先端を切ってやると子づるがのびるためさやをたくさん収穫することができます。収穫が始まった後は収穫量を見ながら月1度くらいの間隔で追肥をします。

増やし方や害虫について

病気や害虫がつきにくく比較的簡単に育てられますが、アブラムシがつきやすいほか真夏にはカメムシが多くつきます。カメムシがつくとさやのエキスを吸い取られてしまい成長しなくなるため見つけ次第駆除が必要です。カメムシが寄らないようにする薬剤を使用したり、毛虫などにも対応できる殺虫剤を使用します。

さやの奇形や葉が縮れるの原因となるモザイク病の媒介をアブラムシがすることもあるため早い段階で防除します。さやが茶色くなり成熟し、しっかり乾燥すると豆をとることができます。乾燥したさやをさらに2、3日陰干ししてしっかり乾燥し、

ガラス瓶などの密閉容器にいれて日の当たらない涼しいところに保管すると翌年種として使用して増やすことができます。ただし、つるについたまま乾燥させている間に虫害にあうこともあるので注意が必要です。菌核病の菌は地面で越冬するため連作をすると菌核病にかかりやすくなります。

うどんこ病はカビの一種で狭い場所にたくさん植えることで風通しが悪くなると発生しやすくなります。発生すると光合成ができなくなり枯れてしまいますが早めに気づいたときは症状のでた葉を摘み取ることで苗全体への広がりを抑えることができます。

酢を薄めたものや木酢液のスプレーなどで症状を抑えることも可能ですが、症状がひどい場合には殺菌剤などの散布によって防ぐことができます。また乾燥しても発生の原因になるため水をかけることで予防することもできます。

三尺ササゲの歴史

三尺ササゲは別名ジュウロクササゲ、長ササゲともよばれるマメ科ササゲ属ササゲの亜種で見た目はインゲンのようですが別の種類になります。ジュウロクササゲの名前の由来はさやのなかに豆が16個はいっていることからつけられています。地域によっても名前が異なり沖縄ではフーロー豆と呼ばれています。

原産は東南アジアやアフリカ北部という説があり、野生種の生息地はアフリカ、東南アジア、中国南部ですが食用としているのは東南アジアと日本の一部の地域です。古くから栽培されており中国は北宋の時代からササゲの記録があり日本には中国から渡来しました。

奈良時代の古書にはすでに記載がありますが沖縄のみで広まっており、本土での栽培が始まったのは大正時代以降で広く栽培されるようになったのは戦後のことです。現在では沖縄県のほか愛知県、岐阜県で多く栽培されておりあいちの伝統野菜、飛騨・美濃伝統野菜として認定されていますが、

沖縄のものは植物防疫法により本土への持ち込みが禁止されていることもありほとんどが現地で消費されており全国にはあまり出回りません。京都府上加茂柊野地区には300年前から栽培されている独特の柊野ささげという品種があり、これも三尺ササゲとされています。

現在は種類の保護のため京都市の委託によって1戸の農家のみが栽培しています。 関西や東海、山形県などでお盆の時期に死者を迎える仏壇の飾りとして使用されていたこともあります。

三尺ササゲの特徴

三尺ササゲの特徴は30センチ以上にもなる長いさやで、長いものになると90センチを超えるものもあります。さやの色は緑が主ですが沖縄には紫色のものもあります。若い未熟なさやは筋がなく柔らかで味も見た目もインゲン豆と似ていますが、豆は熟すると小豆のような赤い色になります。

小豆よりも皮のしっかりした豆で煮たときに小豆のように皮が破れることがなく、江戸時代には切腹を嫌う武士が小豆は縁起が悪いとして代わりササゲを赤飯などに利用していました。葉は光沢のあるインゲンよりも少し細い葉です。つるの伸びが旺盛で一節に複数の

細長いさやがぶら下がり、さやは一日で数センチ伸びます。朝早くに開花し、紫や白に黄色の部分がある蝶型花で通常のササゲのものよりも大きな花が咲きます。開花から2、3週間でさやを収穫できるようになり、収穫せずに長期間置いておくとどんどん長くなりますが、

皮は固くなりさやの中の実も目立ってきて味も美味しくなくなります。成長が遅くインゲンがとれなくなる頃からさやを付けはじめ、暑さに強いため真夏でもさやができ10月くらいまで収穫が可能で長く楽しむことができるため家庭菜園に人気があるほか、

最近では緑のカーテンとしても利用されます。収穫できる期間が長いため、先に落ちた種から芽がでて秋に2代目が収穫できることもあります。栄養面ではカロテンやビタミンB1、カリウムが多く含まれており抗酸化作用や血中コレステロールを下げる効果があります。

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