トレニアの育て方

トレニアの育て方

トレニアはインドシナ半島原産の植物で、東南アジア・アフリカなどの熱帯の地域を生息地として約40種が分布しています。属名toreniaの由来は、スウェーデンの植物学者兼、牧師のトレン氏にちなみます。東インド会社に派遣された際、中国大陸を旅行中に発見し、自らの名を冠しました。

トレニアの種まき

種まきは4月中旬~5月下旬頃、気温が20~25℃になったら開始です。花壇やプランターに直まきもできますが、初心者にはピートバンなどを使った箱まきがおすすめです。吐く息で飛び散ってしまうほど種が細かく、乾燥させると発芽にいたりませんので、ペレットシードに加工されている種や、扱いやすい容器を選びましょう。

少量のときは、扱いやすい紙コップやペットボトルのキャップを利用することもできます。なるべく種同士が重ならないよう、まんべんなくまいてください。好光性ですので、覆土はせず、種が流れないように注意を払い、たっぷりと水を与えます。セルトレイなど、底から水を吸い上げ可能なタイプの苗床なら、底面灌水(ていめんかんすい)できて便利です。

トレニアは比較的高い発芽率を示していますが、気温が上がりきらないうちに早くまきすぎると失敗します。熱帯地の植物であることを念頭におき、栽培に快適な環境を整えてあげましょう。発芽適温を厳守すること、乾燥させないこと、適度な日光をあてることが種まきのポイントです。

トレニアの育て方と移植・定植

発芽にやや時間を必要とするため、1週間~10日前後はみておきましょう。双葉が顔を覗かせてからも、生育は非常に穏やかです。この時期を辛抱できるかどうかが、トレニアの育て方の1つ目のコツです。少々遅すぎるのでは…と心配になっても、あせらず気長に見守ってください。なめらかな輪郭の双葉を押しのけるように、ふちのギザギザした本葉が2,3枚広がったら、9cmのビニールポットに移植します。

苗を植え付けたあとは、ポットの底からあふれ出すくらい、しっかりと水をやりましょう。移植時に限らず、普段も土の表面が乾いたら、プランターのなかの空気を押し流すような気持ちで十分に水を与えます。乾燥に弱いので、干上がってしまうことのないよう、1日1回は状態をチェックしてください。

移植する頃には、気温がぐんぐん上昇し、トレニアの成長スピードも驚くほど早まります。本葉が5~6枚になったら、いよいよプランターや花壇に定植です。トレニアは、ほふく性で、生育するにつれ横へ横へと広がるため、株と株の間の間隔を十分に空けて植え付けます。

生命力が強く、生育旺盛な花ですので、多少スカスカしているように見えるくらいがちょうど良いのです。初夏を迎えると、絶え間なくつぼみを付け、次から次へと休むことなく花を咲かせます。開花に栄養をもっていかれ、パワー不足に陥らないように、1週間に1度の頻度で水やりの代わりに液体肥料を与えます。

勢いが良すぎると感じたら、思い切って草丈10cm~半分に切り戻ししてみましょう。特に初秋、疲労した株のリフレッシュも兼ねて、密度の高い部分、混み合った部分をサッパリ梳いてあげると、ふたたび生気を取り戻します。これが、トレニアの育て方の2つ目のコツになります。

トレニアの種付けと種とり

秋が深まると、トレニアの栽培はクライマックスの種付けへと向かいます。10月下旬、咲き終わって枯葉が目立ち始める頃には、サヤに包まれた種の姿がたくさん目に付きます。種とりをする場合は、茶色になってからサヤごと採取するのがいちばんです。自宅で栽培したトレニアの種は、販売用に加工されたペレットシードのように、大きく分かりやすくコーティングされていません。

サヤが割れ、ひとたび地面に落ちてしまえば、種だけを集めるのは困難です。紙封筒に入れてくちを折り、日陰で2~3週間乾燥させた後、サヤから種をかき出しましょう。小さめのティースプーンやマドラーを使って丁寧に種を寄せ集め、ピンセットや割り箸でゴミやサヤの破片を取り除きます。

冷蔵庫などの冷暗所に保管し、種まきまで大切に眠らせておきましょう。翌年も同じ場所で楽しみたいという気持ちがあるのなら、ぜひ、こぼれ種を活用してください。完全に枯れるまで待って、種がすっかり落ちた頃に株を綺麗に引っこ抜くと、そのまま来年の苗床になります。

トレニアの不思議

育て方に特別なノウハウを必要としないトレニアは、決して手のかかる花ではありませんから、その都度、大事なところをおさえておけば誰でも簡単に栽培できます。栽培時に観察しておきたいのは、種付け時のしべの形と動きです。トレニアは非常に特殊な花のしくみをしており、おしべとめしべに興味深い特性があります。

4本のおしべのうち、2対の花糸は左右から長く伸びてリング状に触れ合っており、花の中央に位置するめしべは、先が上下2つに分かれています。めしべに何かが触れると、みるみるうちに柱頭が閉じ、しばらくすると、ふたたびもとの姿に戻ります。

これは、花粉を確実に取り込むために受粉の合理化を進めた結果、トレニアがたどり着いた進化のかたちなのです。こうしたつぶさな観察は、花をじっくり見ることができる自家栽培ならではの楽しみです。開花~種付け時期には、トレニアのおもしろい特性を直に確認してみてください。

トレニアの歴史

トレニアはインドシナ半島原産の植物で、東南アジア・アフリカなどの熱帯の地域を生息地として約40種が分布しています。属名toreniaの由来は、スウェーデンの植物学者兼、牧師のトレン氏にちなみます。東インド会社に派遣された際、中国大陸を旅行中に発見し、自らの名を冠しました。

明治時代初期に日本へ持ち込まれて以降、国内でも品種開発が盛んに行われ、鑑賞用の他、食用のエディブルフラワーとして親しまれています。バラ・キク・ランなどと並ぶ遺伝子組み換えが可能な花の代表格として知られており、バイオテクノロジーの分野において、非常に魅力的な研究対象でもあります。

白いトレニアの細胞内部に、海洋プランクトンから採取された新規蛍光タンパク質を蓄積させ、「光る花」の開発に成功したことも大きな成果です。いまのところ青色発光ダイオードを光源とし、暗所に限られるという条件付きではありますが、塗料を一切使用することなく、黄緑色に発光する花器官を肉眼で確認することができます。

2014年には世界に先立ち、日本で初めて一般公開され、神秘的な花色に多くの人々が酔いしれました。光る品種を実用化できれば、イベントや贈答用としてだけでなく、ドライフラワーや樹脂標本としての需要も見込めるため、市場への流通に期待が高まっています。トレニアは、遺伝子工学や植物バイオ研究など、最先端科学の分野においても実験植物として大きな役割を果たしているのです。

トレニアの特徴

別名の「ナツスミレ」が彷彿とさせるように、花の見ごろは6~10月にかけての暑い時期です。15~30センチの草丈に、スミレに似た小さな花を房状に咲かせ、茎は地を這うように広がります。ゴマノハクサ科に属し、オオイヌノフグリ・トレニア・バコバの仲間で、温和・ひらめき・可憐な欲望といった愛らしい花言葉をもちます。

紫・黄・白・ピンク・青など、花色のバリエーションが豊富で旺盛な花つきをみせることから、夏場の花壇の主役として高い人気を誇っています。丈夫で病害虫に強く、日向~半日陰で良く育ち、ガーデニング初心者にもやさしい品種です。寒さと乾燥に弱いため、四季の温度差が激しい日本では、年内に終わりを迎える一年草として扱われます。

翌春以降もこぼれ種で芽吹き群生するたくましい一面をもち、可憐さのなかにも野趣を感じさせてくれます。コンテナ・花壇・ハンキングと、様々な環境に対応する柔軟性を備えており、植え付け場所を選びません。太陽の光に向かって頭をもたげるように咲く習性を生かして、ブロック塀に垂らせても見事です。花弁の向きが揃って、美しい緑のベールで壁面を覆ってくれます。

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